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5話『動き出す、運命の輪』
5 恋人の営み【R】
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****♡side・β(カイル)
「カイル」
「ん……」
優しくソファーに押し倒され、レンに口づけられて、カイルは瞳を閉じた。
「ねえ、ベッド行く?」
「!」
甘い口づけにうっとりしていたカイルだったが、レンの言葉に現実に引き戻され赤くなる。もちろんその先のことを妄想してである。
「向こうには確か、用意もあったよね」
彼はソファーから降りると、カイルの腕を掴んで。
────な、なんでそんなテキパキしてるんだ⁈
自分よりも小柄な彼に腕を引かれながら、戸惑いつつも期待でいっぱいな自分がいることは否めない。
「へへへ」
レンは嬉しそうに、避妊具を見つめていた。何がそんなに嬉しいんだ、と思っていると、
「やっと、ちゃんとした恋人になれるんだねッ」
と言って、ベッドに腰かけているカイルに抱きついてきた。
その温かい身体を抱きしめ返す。
「うん」
「カイル、僕が抱いていい?」
妄想が現実味を帯び、カイルはゆっくりと頷いたのだった。
レンはカイルのシャツの裾から手を挿し入れると、
「カイル大好きだよ」
といって、わき腹を撫で上げながらキスをくれる。
「レンっ……」
余裕がある彼に対し、余裕のない自分。
────レンは……俺の恋人。
「ん……」
彼の指先が胸の突起に触れ、甘い声が漏れた。思わず口元を抑えるが、その手首を彼に掴まれ、瞳を覗き込まれる。
「ねえ、恋人とどんなことしたの?」
と問われ、ドキリとした。
「なにも……」
「本当に?」
「レンが初めてだよ。全部」
彼から目が離せない。レンはカイルを眺めまわすと、おもむろにカイルのシャツを引き裂いた。
「え?」
と、カイル。
「ん?」
と、レン。何か、おかしかった? というような表情をする。
────ちょっと、ワイルド過ぎるんだけど?
「こうされるの好きなんでしょ?βって」
一体、何を観たというのだろうか。チラリとベッドの端に視線を走らせると、サイドテーブルの上に漫画が置いてあった。男性体同士の恋を描いた、ある一部のβ女性体に人気のものである。別名、同人ともいう。薄くて、肌色がほとんどを占めるあれだ。勉強熱心なのも考えものである。
「それは、誤解だ。レン」
「そう? でも、カイルのここ……」
「ひあッ……」
突然、スラックスの上からカイル自身を撫でられ、思わず変な声を出してしまう。
「カイルは感度が良いんだね」
と、彼はツツツッ……と指先で腹から鎖骨のあたりまで辿り、
「皇子様がこれから僕の下で、甘い声出してよがるのかと思うと興奮しちゃうよ」
と微笑んだ。
「ねえ、ほんと? レン」
彼はΩだ。本当に自分相手にそんな状態になるのだろうか?
「確かめてみる?」
「優しくして」
「ふふ、可愛い。僕の皇子様」
「カイル」
「ん……」
優しくソファーに押し倒され、レンに口づけられて、カイルは瞳を閉じた。
「ねえ、ベッド行く?」
「!」
甘い口づけにうっとりしていたカイルだったが、レンの言葉に現実に引き戻され赤くなる。もちろんその先のことを妄想してである。
「向こうには確か、用意もあったよね」
彼はソファーから降りると、カイルの腕を掴んで。
────な、なんでそんなテキパキしてるんだ⁈
自分よりも小柄な彼に腕を引かれながら、戸惑いつつも期待でいっぱいな自分がいることは否めない。
「へへへ」
レンは嬉しそうに、避妊具を見つめていた。何がそんなに嬉しいんだ、と思っていると、
「やっと、ちゃんとした恋人になれるんだねッ」
と言って、ベッドに腰かけているカイルに抱きついてきた。
その温かい身体を抱きしめ返す。
「うん」
「カイル、僕が抱いていい?」
妄想が現実味を帯び、カイルはゆっくりと頷いたのだった。
レンはカイルのシャツの裾から手を挿し入れると、
「カイル大好きだよ」
といって、わき腹を撫で上げながらキスをくれる。
「レンっ……」
余裕がある彼に対し、余裕のない自分。
────レンは……俺の恋人。
「ん……」
彼の指先が胸の突起に触れ、甘い声が漏れた。思わず口元を抑えるが、その手首を彼に掴まれ、瞳を覗き込まれる。
「ねえ、恋人とどんなことしたの?」
と問われ、ドキリとした。
「なにも……」
「本当に?」
「レンが初めてだよ。全部」
彼から目が離せない。レンはカイルを眺めまわすと、おもむろにカイルのシャツを引き裂いた。
「え?」
と、カイル。
「ん?」
と、レン。何か、おかしかった? というような表情をする。
────ちょっと、ワイルド過ぎるんだけど?
「こうされるの好きなんでしょ?βって」
一体、何を観たというのだろうか。チラリとベッドの端に視線を走らせると、サイドテーブルの上に漫画が置いてあった。男性体同士の恋を描いた、ある一部のβ女性体に人気のものである。別名、同人ともいう。薄くて、肌色がほとんどを占めるあれだ。勉強熱心なのも考えものである。
「それは、誤解だ。レン」
「そう? でも、カイルのここ……」
「ひあッ……」
突然、スラックスの上からカイル自身を撫でられ、思わず変な声を出してしまう。
「カイルは感度が良いんだね」
と、彼はツツツッ……と指先で腹から鎖骨のあたりまで辿り、
「皇子様がこれから僕の下で、甘い声出してよがるのかと思うと興奮しちゃうよ」
と微笑んだ。
「ねえ、ほんと? レン」
彼はΩだ。本当に自分相手にそんな状態になるのだろうか?
「確かめてみる?」
「優しくして」
「ふふ、可愛い。僕の皇子様」
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