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2章──変化していく関係
2 互いの思い違い【微R】
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****♡Side・楠 和馬
「和馬……?」
手首を頭の上で拘束された奏斗は、和馬に組み伏せられ驚きに目を見開いた。
「やっと、ちゃんとこっちを見たね」
首筋に指を滑らせれば、びくりと反応する。
「何して……」
和馬は青ざめる彼に口づけると、そのシャツのボタンに手をかけた。
奏斗の様子がおかしくなったのは、あの日デパート内の本屋で義姉と遭遇してから。義姉がじっと奏斗を観察していたのも気になるところだ。
奏斗は嘘をつけない人だと思う。嘘がつけない人とは、当然ながらバカ正直とは違うものだ。
バカ正直というのは、元より嘘をつくという知恵さえ湧かない者を言うのだと思う。それに対し、嘘がつけない人とは隠したいのに罪悪感でそれができない。
恐らく奏斗は義姉と何かしらのやり取りをしているのだろうと思う。罪悪感があるから距離を置くのだ。
その証拠を掴むためにわざわざ義姉が家にいる時を狙い、家に呼んだのである。
顕になった肌を撫であげると、彼はぎゅっと目を閉じた。
和馬はちらりとドアに視線を向ける。部屋に鍵はかけていない。
──義姉さんには渡さない。
「和馬っ」
胸の飾りを指先で転がせば、羞恥に頬を染める奏斗。タチである自分がこんなことをされるなんて思いもしなかったのだろう。
「大きな声出すと隣に聞こえちゃうよ? 奏斗」
「んんっ……」
もう片方の胸の飾りに舌を這わせる。彼が敏感なことは何となく気づいていた。脇腹を撫で、そのまま自然に中心部に手を滑らせてゆく。
「ここで……するのか?」
彼のスボンのジッパーをおろし手を潜り込ませると、涙目でこちらを見る奏斗。
「大丈夫、入れたりしないから」
「入れ……?!」
和馬にあんなことをしたくせに、純な反応をする彼。
「ちょっ……」
ベルトを外し下着ごとズボンを引き抜けば、奏斗は恥ずかしさに身をよじる。
「そんなに恥ずかしいの」
彼自身に指を絡め、上下しながら耳元で問う。
いっそこのまま彼を汚してしまおうかと思った。
その時だった。
やはり煩かったのか、かちゃりと部屋のドアが開く。
「和馬。騒がしいけれど、喧嘩でもして……」
思惑通り、部屋に顔を出す義姉。
「邪魔しないでよ、義姉さん」
「ちょ……」
上気した頬に潤んだうつろな瞳。色づいた肌。そんな奏斗の姿に義姉の瞳は釘付けになっている。こんな姿を見られてなお、彼が義姉に想いを寄せるなどあり得ないと思っていた。
二人がすでに一線を越えていることを知らない和馬には。
恥ずかしくて仕方がなくても、止めることが出来ないことは奏斗も良く知っているはずだ。きゅっと丸まったそこを手のひらで包み、優しく揉みしだく。達ってしまえよとでも言うように。
「和馬、やめなさいよ」
我に返った義姉が和馬の肩に手を触れる。
「ここで止めて辛いのは奏斗だよ。それとも義姉さんがなんとかしてあげるの?」
「それでも。こんなの……」
”レイプと変わらない”と言う義姉に、ぎゅっと瞼を閉じる奏斗。
「こんなにしてるのに?」
和馬は手の中の奏斗自身を義姉に見せつけた。
さすがの彼女もそれには頬を染める。
義姉、花穂は大学生。義姉弟になってしばらくし、良くない噂を聞いた。
それは男をとっかえひっかえしているという噂。
自分も奏斗を騙した口ではあるが、彼が義姉のおもちゃにされるのは耐えられない。
彼が激しく抵抗しないのは『罪悪感に苛《さいな》まれている』から。
自分だってあんなことしたくせにと言われてしまえば、返す言葉もないだろう。
何も彼が幸せになることを阻みたいわけじゃない。
他に好きな人が出来て、その人とつき合いたいというのであれば止めたりはしないのだ。恋愛の形は人それぞれ。それでも二股状態の自分と一緒に居るよりは、誰かと心から求め合って一緒に居る方が幸せだと思うから。
それでも、義姉だけはだめだと思う。
遊ばれるのがわかっていて、この手を放すことなんてできはしない。
「和馬……?」
手首を頭の上で拘束された奏斗は、和馬に組み伏せられ驚きに目を見開いた。
「やっと、ちゃんとこっちを見たね」
首筋に指を滑らせれば、びくりと反応する。
「何して……」
和馬は青ざめる彼に口づけると、そのシャツのボタンに手をかけた。
奏斗の様子がおかしくなったのは、あの日デパート内の本屋で義姉と遭遇してから。義姉がじっと奏斗を観察していたのも気になるところだ。
奏斗は嘘をつけない人だと思う。嘘がつけない人とは、当然ながらバカ正直とは違うものだ。
バカ正直というのは、元より嘘をつくという知恵さえ湧かない者を言うのだと思う。それに対し、嘘がつけない人とは隠したいのに罪悪感でそれができない。
恐らく奏斗は義姉と何かしらのやり取りをしているのだろうと思う。罪悪感があるから距離を置くのだ。
その証拠を掴むためにわざわざ義姉が家にいる時を狙い、家に呼んだのである。
顕になった肌を撫であげると、彼はぎゅっと目を閉じた。
和馬はちらりとドアに視線を向ける。部屋に鍵はかけていない。
──義姉さんには渡さない。
「和馬っ」
胸の飾りを指先で転がせば、羞恥に頬を染める奏斗。タチである自分がこんなことをされるなんて思いもしなかったのだろう。
「大きな声出すと隣に聞こえちゃうよ? 奏斗」
「んんっ……」
もう片方の胸の飾りに舌を這わせる。彼が敏感なことは何となく気づいていた。脇腹を撫で、そのまま自然に中心部に手を滑らせてゆく。
「ここで……するのか?」
彼のスボンのジッパーをおろし手を潜り込ませると、涙目でこちらを見る奏斗。
「大丈夫、入れたりしないから」
「入れ……?!」
和馬にあんなことをしたくせに、純な反応をする彼。
「ちょっ……」
ベルトを外し下着ごとズボンを引き抜けば、奏斗は恥ずかしさに身をよじる。
「そんなに恥ずかしいの」
彼自身に指を絡め、上下しながら耳元で問う。
いっそこのまま彼を汚してしまおうかと思った。
その時だった。
やはり煩かったのか、かちゃりと部屋のドアが開く。
「和馬。騒がしいけれど、喧嘩でもして……」
思惑通り、部屋に顔を出す義姉。
「邪魔しないでよ、義姉さん」
「ちょ……」
上気した頬に潤んだうつろな瞳。色づいた肌。そんな奏斗の姿に義姉の瞳は釘付けになっている。こんな姿を見られてなお、彼が義姉に想いを寄せるなどあり得ないと思っていた。
二人がすでに一線を越えていることを知らない和馬には。
恥ずかしくて仕方がなくても、止めることが出来ないことは奏斗も良く知っているはずだ。きゅっと丸まったそこを手のひらで包み、優しく揉みしだく。達ってしまえよとでも言うように。
「和馬、やめなさいよ」
我に返った義姉が和馬の肩に手を触れる。
「ここで止めて辛いのは奏斗だよ。それとも義姉さんがなんとかしてあげるの?」
「それでも。こんなの……」
”レイプと変わらない”と言う義姉に、ぎゅっと瞼を閉じる奏斗。
「こんなにしてるのに?」
和馬は手の中の奏斗自身を義姉に見せつけた。
さすがの彼女もそれには頬を染める。
義姉、花穂は大学生。義姉弟になってしばらくし、良くない噂を聞いた。
それは男をとっかえひっかえしているという噂。
自分も奏斗を騙した口ではあるが、彼が義姉のおもちゃにされるのは耐えられない。
彼が激しく抵抗しないのは『罪悪感に苛《さいな》まれている』から。
自分だってあんなことしたくせにと言われてしまえば、返す言葉もないだろう。
何も彼が幸せになることを阻みたいわけじゃない。
他に好きな人が出来て、その人とつき合いたいというのであれば止めたりはしないのだ。恋愛の形は人それぞれ。それでも二股状態の自分と一緒に居るよりは、誰かと心から求め合って一緒に居る方が幸せだと思うから。
それでも、義姉だけはだめだと思う。
遊ばれるのがわかっていて、この手を放すことなんてできはしない。
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