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2話『手探りで進む二人の初恋』
7・自信のない恋人【R】
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****♡Side・塩田
「んんッ……あッ」
塩田は快感に甘い声をもらした。
彼自身が塩田の中を何度も出入りする。
声を抑えたいのに、与えられる快感から逃れることはできなかった。
「塩田。可愛い」
そんな塩田を愛おしそうに見つめる瞳。
「なに……いって……や……ああッ」
「指よりいいんだろう?」
耳元で彼は囁き、塩田の耳たぶを軽く噛む。
意識は胸を這いまわる手に向かう。
先ほどより深く繋がるそこ。
「んッ……」
こんなにいいのに今までしてくれなかったのだと思うと、ちょっぴりいじけたい気持ちになる。
──そんな自信なくなるくらい、下手だったのかよ。
本当に?
あまりの気持ちよさに疑いたくなってしまう。
「なんで……こんな」
なんと表現すればいいのかさえ分からない。
「ん?」
塩田が恨み言を漏らすと、彼が優しい瞳をして”どうした?”というように、こちらの顔を覗き込む。
「おかしくなる……」
潤んだ瞳でそう訴えれば、彼は深く口づけをくれる。
「愛してるよ」
愛の囁きは甘美だ。
「はあ……ッ……なんで余裕……なんだよッ」
ぎゅっとしがみつき、もっとと強請った。
「なんでって……」
”我慢してるだけなんだけどな”と皇が笑う。
繋がった場所から卑猥な水音がする。自分ばかりが達かされ、どうにかなってしまいそうだ。
──良い匂いがする。
大好きな彼の香りは、更に塩田を快感に誘う。
「は……ああッ」
首筋を吸いあげられて、優しく抱きしめられる。
まるで捕食でもされているような錯覚に陥り、ぎゅっと瞳を閉じた。
「そろそろ一緒に達きたいよ。塩田」
一際深く奥まで塩田を犯しながら彼が言う。
何度も達かされている塩田は一度だって我慢しろなどとは言わないのに、そんなことを言うのか。
彼の指が塩田自身に絡まり、腰を動かしながらゆるゆると扱き始めた。
「ん……すめらぎ……」
「下も上も求めて。ホントに可愛い」
「すき……」
──モテるくせに、俺しか眼中にない皇。
そう言うの気持ちいい。
元々駆け引きなどされたところで、見向きもしない塩田だ。
ストレートにぶつかってくれる皇だから一緒にいられる。
「すごい締め付け」
「皇……俺また……」
切なげに告げると、いい子だというように彼が塩田の髪を撫でた。
前も後ろも攻められてそんなに長く持つわけがない。
「あ……あああッ」
ゆっくりと深く進んでは引く彼に、塩田は限界を迎えていた。
「大丈夫か?」
飲み物を皇から受け取り、一口含むと塩田は頷く。
彼は隣に腰かけると、そんな塩田にちゅっと口づけた。
「皇、全然下手じゃなかった」
「そっか」
塩田の言葉に、そっと微笑む彼。
「ホントに下手って言われたのかよ」
そう問えば、彼は一瞬驚いた顔をして、
「言われた」
と返答した。
そこでしばし沈黙が流れる。
「良かったんだ……?」
しばらく押し黙っていた彼が、再び口を開き塩田に問う。
「良かった」
ムッとして答えれば、ぐいっと引き寄せられた。
「それは多分、俺が塩田を好きだからだと思う」
瞳を覗き込まれたと思ったら、重なる唇。
「どういう意味だよ」
離れていく唇に少し寂しさを感じながら。
「好きだから、触れたい。感じさせたい」
”せっかちなのは、自分の欲望を先行させているだけなんだ”と彼は言う。それは経験談なのだろうか。
契約的な婚約者がいたことは塩田も知ってはいる。
だが、今更ながら芽生える嫉妬心。
「他の奴のことなんか、忘れちまえよ」
塩田がぎゅっと彼のシャツを掴んで言うと、
「塩田、可愛すぎだから」
と抱きしめられたのだった。
「んんッ……あッ」
塩田は快感に甘い声をもらした。
彼自身が塩田の中を何度も出入りする。
声を抑えたいのに、与えられる快感から逃れることはできなかった。
「塩田。可愛い」
そんな塩田を愛おしそうに見つめる瞳。
「なに……いって……や……ああッ」
「指よりいいんだろう?」
耳元で彼は囁き、塩田の耳たぶを軽く噛む。
意識は胸を這いまわる手に向かう。
先ほどより深く繋がるそこ。
「んッ……」
こんなにいいのに今までしてくれなかったのだと思うと、ちょっぴりいじけたい気持ちになる。
──そんな自信なくなるくらい、下手だったのかよ。
本当に?
あまりの気持ちよさに疑いたくなってしまう。
「なんで……こんな」
なんと表現すればいいのかさえ分からない。
「ん?」
塩田が恨み言を漏らすと、彼が優しい瞳をして”どうした?”というように、こちらの顔を覗き込む。
「おかしくなる……」
潤んだ瞳でそう訴えれば、彼は深く口づけをくれる。
「愛してるよ」
愛の囁きは甘美だ。
「はあ……ッ……なんで余裕……なんだよッ」
ぎゅっとしがみつき、もっとと強請った。
「なんでって……」
”我慢してるだけなんだけどな”と皇が笑う。
繋がった場所から卑猥な水音がする。自分ばかりが達かされ、どうにかなってしまいそうだ。
──良い匂いがする。
大好きな彼の香りは、更に塩田を快感に誘う。
「は……ああッ」
首筋を吸いあげられて、優しく抱きしめられる。
まるで捕食でもされているような錯覚に陥り、ぎゅっと瞳を閉じた。
「そろそろ一緒に達きたいよ。塩田」
一際深く奥まで塩田を犯しながら彼が言う。
何度も達かされている塩田は一度だって我慢しろなどとは言わないのに、そんなことを言うのか。
彼の指が塩田自身に絡まり、腰を動かしながらゆるゆると扱き始めた。
「ん……すめらぎ……」
「下も上も求めて。ホントに可愛い」
「すき……」
──モテるくせに、俺しか眼中にない皇。
そう言うの気持ちいい。
元々駆け引きなどされたところで、見向きもしない塩田だ。
ストレートにぶつかってくれる皇だから一緒にいられる。
「すごい締め付け」
「皇……俺また……」
切なげに告げると、いい子だというように彼が塩田の髪を撫でた。
前も後ろも攻められてそんなに長く持つわけがない。
「あ……あああッ」
ゆっくりと深く進んでは引く彼に、塩田は限界を迎えていた。
「大丈夫か?」
飲み物を皇から受け取り、一口含むと塩田は頷く。
彼は隣に腰かけると、そんな塩田にちゅっと口づけた。
「皇、全然下手じゃなかった」
「そっか」
塩田の言葉に、そっと微笑む彼。
「ホントに下手って言われたのかよ」
そう問えば、彼は一瞬驚いた顔をして、
「言われた」
と返答した。
そこでしばし沈黙が流れる。
「良かったんだ……?」
しばらく押し黙っていた彼が、再び口を開き塩田に問う。
「良かった」
ムッとして答えれば、ぐいっと引き寄せられた。
「それは多分、俺が塩田を好きだからだと思う」
瞳を覗き込まれたと思ったら、重なる唇。
「どういう意味だよ」
離れていく唇に少し寂しさを感じながら。
「好きだから、触れたい。感じさせたい」
”せっかちなのは、自分の欲望を先行させているだけなんだ”と彼は言う。それは経験談なのだろうか。
契約的な婚約者がいたことは塩田も知ってはいる。
だが、今更ながら芽生える嫉妬心。
「他の奴のことなんか、忘れちまえよ」
塩田がぎゅっと彼のシャツを掴んで言うと、
「塩田、可愛すぎだから」
と抱きしめられたのだった。
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