R18【同性恋愛】究極純愛♡僕日『don't let go～偽りでもいいから～』【ｻﾌﾞｷｬﾗloveｽﾄ3】

━━━━2章:居場所

4「成績」

　Ｂクラスからのクラス分けは少し違っていて、単純に成績順ではなかった。成績順プラス苦手科目の傾向で分けられている。その為、苦手科目については重点的に教わることができる。塾と同じようなクラスの分け方だ。

　しかしながら、Ｋ学園は緩いエスカレーター式のセレブ校であり、内部生は特に将来が決まっている生徒が大半なので入学後は成績が落ちる。逆を言えば、入学時どんなに成績の悪いクラスに振り分けられても頑張れば、二年時にAクラスに入ることが出来るのだ。

「来年は同じクラスになれるよう頑張ろうな」
「うんッ」
　聖に頭を撫でられ、彩都は満面の笑みを浮かべた。
「まずは、飯だな」
「へへッ」
　聖の手をぎゅッと握り駅周辺を歩く。ショーウィンドーを覗き込めば、聖と恋人同士のように並んで歩く自分の姿が映っており、小さな幸せに彩都は嬉しくなった。

「食べたいものは決まったか？」
「うーん」
「遠慮しないで好きなもの言うんだぞ」
　聖は立ち止まると店頭に並んだ看板を眺めた。
「何かあったの？」
　彩都も覗き込む。
「雑貨屋だって。何かポスターでも飾ろうか」
　店内はアンティークでお洒落な生活雑貨が並んでいる。
「あれ、欲しいッ」
「んー？」
　アンティークな自転車の形をした銅色の小物入れを指して彩都が言うとよく見ようと聖が店内に足を踏み入れる。デートみたいだなぁ。と思いながら彩都は後に続いた。