R18【同性恋愛】究極純愛♡僕日『don't let go～偽りでもいいから～』【ｻﾌﾞｷｬﾗloveｽﾄ3】

━━━━2章:居場所

2「救い」

「聖くんッ」
　“校門で待ってる”
　聖からのお誘いに心は踊った。
　イジメに負けてる場合じゃない。
「彩都、走ると危ないよ」

　噂と実際の聖にはかなりの隔たりがある。
　誰よりも優しくて、誰よりも怖い人だと思う。

「飯、行かない？」
「いくッ」
　聖の腕に自分の手を絡めると、聖は優しい笑顔をくれた。
「何食べたい？」
　聖はいつでも彩都を優先し、大事にしてくれる。
「んーっ」

　きっかけはきっと...。

　聖は、セフレになることをOKしてもなかなか手を出しては来なかった。どんなに望んでも、ただ優しく微笑むばかり。連絡が来ることも無くて、いつも彩都から連絡をして会って貰っていた。

　しかしあの日、珍しく聖の方から連絡が来て。
『彩都、助けて欲しい』
　何かと思って聖のマンションまで行くと、来客があるにも関わらずベッドルームに連れ込まれた。

　その来客とは“大崎 久隆”だった。

　聖の幼馴染み。
　聖が彼を好きなことは知っていた。
「彩都」
　ベッドルームのドアは閉められ、隣の部屋からはテレビの音声が聴こえていた。
「毎晩、久隆をレイプする夢を視るんだ」
　抱き締められた体温、耳元で苦しげに吐き出される独白。
　胸が苦しくなった。

「僕を、代わりにしてもいいよ」
　彩都は、聖の苦しみを一緒に背負ってあげたくてそう告げる。しかし聖は、うんとは言わなかった。
「代わりになんてしない」
　ならば何故呼ばれたのだろうか？

「彩都は、こんな俺でもまだ好きなのか？」
　聖にじっと見つめられ、うなづいた。
「まだ、抱かれたい？」
「うん」
　じっと見つめ返すと、そっと顔が近づいてきた。
「ん..」
　目を閉じると唇を奪われる。
　彩都にとってそれはファーストキスだった。

「んっ..んんッ」
「声、我慢しなくていい」
　隣に大崎くんが居るのにも関わらず、聖は彩都を抱いた。
「やぁッ..」
　初めての刺激に、彩都は気が変になりそうで。
「んッんッ..うぅッ」
「彩都の初めて、俺のものにしてあげるよ」
　耳元でそう囁かれ、彩都はすべてを聖に委ねた。