R18【同性恋愛】究極純愛♡僕日if 2*First love『狂気なような愛で君を』

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1──勘違いとすれ違い

♡5『不安と本音』【微R】

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 ****side:久隆

 咲夜が去ったあと、久隆はその場に座り込んだ。

 ──き、キスしちゃった。

 真っ赤になり両手で顔を覆う。進展が早すぎると思いながらも嬉しさで足をばたつかせたいほどだ。
 大好きな彼。かっこよくて、優しくて。ずっと話してみたいと思っていた相手。ゲーム内でやっと接触できたのに、学校では相変わらずで話しかけてもくれないしとガッカリしていた。他力本願な自分もどうかとは思うが、いつもみんなに囲まれている人気者の彼に話しかける勇気は自分にはない。

「好きって言われた」
 嬉しくてたまらない。憧れの彼。ずっと見てた。ずっと見ているだけだった。その彼が好きだといって、キスを求めてくる。
「連絡先欲しいって」
 呟きながらドキドキの止まらない胸を押さえる。

 ──ほんとに毎晩連絡くれるのかな?
  キス以外もしたいのかな?
  どうしよう、エッチしよっていわれたら。

 久隆はまだ付き合ってもいないのに考えが飛躍していた。妄想の虜になっていく。無理もない一年以上も見ていただけの相手との急接近である。

 ──今日、AGインしようかな?
  咲夜に逢えるかな?
  二人きりで遊びたい。

 しかしそこでガックリと肩を落とす。教えてくれるとは言ってくれていたものの自分は初心者同然のド下手。幻滅されるに決まっている。
 彼に嫌われたくない。せっかく話せるようになったと言うのに。
 見ているだけとは違う。
 触れ合ったら、気持ちは現実味を帯びて憧れだけではなく恐怖も芽生えた。
「嫌われたくない。嫌われたくないよ……。咲夜が好き」

   ****

 ━━━━放課後

 ──はぁ……。

 家に帰ると自室でため息をつく。
 結局、AGにインする勇気はなかった。逢いたい気持ちばかりが募っていく。

 ──咲夜、いい匂いするし、いい声だし。
 キス、気持ちよかった。

 指先で唇に触れると身体中に電流が流れたようになる。久隆は驚いて自分の下半身を見つめた。こんなことは初めてで、どうしようと不安になる。

 ──触りたい。
  してもいいかな。

 夕飯までにはまだ時間があり、部屋に鍵もかけてある。大崎邸にはたくさんの従業員がいるが、入ってくることはない。兄も父も不在だ。

「んんッ」
 ズボンを下着ごとおろすと自分自身に指を絡める。頭の中は咲夜のことで一杯だった。
『ここ、いいの? 好き?』
「はぁッ……いいッ」
 妄想の咲夜が耳元で囁く。
『キスしてあげる』
「咲夜ぁッ」

 ──もっと咲夜にふれたい。
  触れてほしい。

「ふぁっ?!」
 咲夜のことを考えていたらスマホが震える。中途半端なカッコに中途半端な自慰。兄や父かも知れないと画面も見ずに電話に出た。
『久隆?』
「さ、咲夜」
 こんな状態で、耳元に彼の声。堪らない。声がうわずり息が上がってしまう。
『ねえ、デートしよう?』
「んッ」
 返事をしたつもりなのに吐息が漏れる。
『久隆、どこか悪いの?』
「ちが……う……」
『なんか変だよ? どうかした?』
「はぁッ……だい……じょうぶ」
 ダイレクトに響く彼の声に久隆は興奮してしまっていた。手が止まらない。ダメなのに、止められない。

『今から逢いに行ってもいい?』
「えっ! 今から?」
『逢いたい』
「うち。わかる?」
 咲夜が会いに来ると言うことに驚いた。
 自分だって会いたかったし、またさっきみたいに触れたい。自慰どころではなくなった久隆はシャワールームに駆け込んだ。良い匂いの咲夜に良い匂いだと思われたかった。

 二十分もした頃、ためらいがちに自室のドアは叩かれる。久隆は深呼吸をすると、ゆっくりとドアを開けた。
「ここに案内されて」
「いらっしゃい。玄関まで迎えにいかなくてごめんね。部屋掃除を」
 部屋に迎えいれると、静かにドアを閉める。
「久隆」
「あ……」
 後ろから優しく抱き締められ耳元でそっと、
「さっき、何してたの?」
 と、問われる。
「な、何も」

 声がうわずった。結局、処理しきれていないその欲は身体の中で燻っている。
 首筋にちゅっとキスをされ
「久隆、恋人になりたいよ」
 と懇願された。
 久隆は“俺も”と言おうとして黙る。まだ、自分には解決していないことがある。 咲夜は自分のことを全然知らないし、付き合って幻滅されたら立ち直れない。
「駄目なの?」
「今はまだ……」
「まだ?」
 いつならいいのか? と聞かれたら困ると思っていたら、彼の手は久隆の中心部を撫でた。
「咲夜?」
「さっき、エッチな声してた」
「何言って」
 優しく撫でるその手に欲情していくのを感じていた。
「俺が来るから途中だったんじゃないの?」
 全身が熱くなってゆく、恥ずかしくてたまらない。
「手伝ってあげるよ」
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