R18【同性恋愛】究極純愛♡僕日if 3*crazy love『禁断の愛に溺れて』

crazy’s7@体調不良不定期更新中

文字の大きさ
上 下
29 / 40
5*運命の代償

4 儚くて美しい兄【R】

しおりを挟む
──お兄ちゃんッ。
 カッコよすぎて失神しそう。
 好きすぎる……。

「なんだよ、そんな顔して」
 どんな顔をしていたというのだろうか? くすっと笑われる。
 うっとりしているうちに、久隆自身に舌を這わされた。
「んッ……」

 恋は不思議だ。十年以上も同じ家で暮らしてきたのに傍にいるとドキドキが止まらないし、嫌われたくないと思ってしまうから。

『久隆、圭一は好きな人とか恋人はいるのかな…』
 以前父から問われたことを思い出す。大崎家主催のパーティーがある度、兄には縁談が持ち込まれる。あの性格、あの容姿、決められた将来。目的なんて分かっている。父は兄に一言も言わず全部断ってきた。

──都筑に逢わせるためだったのかな……。
 父さんは、お兄ちゃんの幸せを一番に考えてくれているのだと思っていたのに。

 都筑を無理矢理社長秘書にした話を聞いた時、不安しかなくて。
 しかし久隆は兄に相談するわけにもいかなかった。兄は縁談を断っていることを知らないのだから。

「お兄ちゃん」
「うん?」
「もっとぎゅってして」
 久隆の蕾に舌を這わせていた兄が少し驚いた表情をした。
 変なことをいってしまったのだろうかと思っていると、久隆の足を下ろし傍に来てくれる。
 髪を撫でる手を掴み口元に持っていくと、ちゅっと口づけた。抱き寄せられ、胸に顔を埋める。
 兄は久隆をぐいっと引き寄せるとその双丘に手を伸ばす。どうやらその体勢で蕾を解すことにしたらしい。
「はあッ……お兄ちゃん。暖かい」
「抱き締めててやるから、感じて」
「んんッ……」

──もし父さんが、僕たちを引き裂こうというのなら。
 僕はお兄ちゃんと……。

 ぎゅっと兄にしがみつき、決心する。兄は誰にも渡さないと。
「あああッ」
 だが、ジェルと共に蕾に指が挿入され考え事どころではなくなる。
「久隆に早く挿れたいよ」
 そう耳元で囁かれ、久隆は真っ赤になったのだった。


 好きな人に求められると、自分自身も欲情していくことを知った。
 そして兄が自分をどれほど大切に思ってくれていたのかを。

『お兄ちゃ……ん?』
『ごめん、でもやめられない』
 あの頃を思い出す。今ならあれが何をしていたのかわかる。
 兄は久隆の蕾に指を抜き差ししながら自慰をしていたということが。
『もっと、声出し……て』
『んんッ……』
『久隆』
 自分の欲望だけに走らず何年も耐え続けたのだ。そんな兄を想うと愛しさが増す。

──なんて愛しいのだろう?
 僕の為に我慢していたなんて。

「もっと、キスして」
「今日はどうしたんだよ?」
 兄は驚いた顔をしたものの、すぐに笑顔になる。
「愛してるよ、お兄ちゃん」
 笑顔を返せば、口づけをくれる。そして、”もう我慢できないよ”と言われた。
 ゆっくりと指を抜かれ、自分に覆いかぶさる兄を久隆は見つめていた。
「大好きだよ」
 兄は久隆の蕾に自分自身をあてがうと、深く口づけをしながらくぷぷっと挿入していく。
「んッ……」
 擦れる感触、摩擦で熱く感じる。何度も身体に教え込まれた快感が再び久隆を包んでゆく。きっとこれから先もこうやって抱き合い熱を分け合うのだろうと思いながら、舌を絡ませ兄にしがみつく。

──もっと愛して欲しい。
 深く深く、どろどろに。
 気が変になるほど。

「お兄ちゃん……」
「ん?」
「僕、圭一がお兄ちゃんで良かったって思うの」
 兄が兄弟であることに悩んでいることも知らず久隆はそう口にする。
「だって、産まれた時からずっと好きな人と一緒にいられる」
「そう……だな」
 呟くように言った兄を不思議に思っていると、
「これからもずっと一緒だ」
と寂しそうに微笑んだ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

【Rain】-溺愛の攻め×ツンツン&素直じゃない受け-

悠里
BL
雨の日の静かな幸せ♡がRainのテーマです。ほっこりしたい時にぜひ♡ 本編は完結済み。 この2人のなれそめを書いた番外編を、不定期で続けています(^^) こちらは、ツンツンした素直じゃない、人間不信な類に、どうやって浩人が近づいていったか。出逢い編です♡ 書き始めたら楽しくなってしまい、本編より長くなりそうです(^-^; こんな高校時代を過ぎたら、Rainみたいになるのね♡と、楽しんで頂けたら。

エリート上司に完全に落とされるまで

琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。 彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。 そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。 社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

BL短編まとめ(甘い話多め)

白井由貴
BL
BLの短編詰め合わせです。 主に10000文字前後のお話が多いです。 性的描写がないものもあればがっつりあるものもあります。 性的描写のある話につきましては、各話「あらすじ」をご覧ください。 (※性的描写のないものは各話上部に書いています) もしかすると続きを書くお話もあるかもしれません。 その場合、あまりにも長くなってしまいそうな時は別作品として分離する可能性がありますので、その点ご留意いただければと思います。 【不定期更新】 ※性的描写を含む話には「※」がついています。 ※投稿日時が前後する場合もあります。 ※一部の話のみムーンライトノベルズ様にも掲載しています。 ■追記 R6.02.22 話が多くなってきたので、タイトル別にしました。タイトル横に「※」があるものは性的描写が含まれるお話です。(性的描写が含まれる話にもこれまで通り「※」がつきます) 誤字脱字がありましたらご報告頂けると助かります。

処理中です...