57 / 62
五章 ━━━━【触れたいな】未来編
『可愛い人』3
しおりを挟む
****♡side・圭一
ぐったりと横たわる都筑の髪を圭一は優しく撫でていた。
明日の午後は出張。都筑を連れて行きたいが、都筑は来てくれるだろうか?
いつだって側に居たい。常に側に置きたい。
束縛しすぎだろうか?
彼の快楽すら支配して
思うがままに堕とす
こんなことしてはいけないとわかっていながら
やめることができない。
都筑を失いたくない
彼が居ないと生きていけない
俺には都筑が必要だ
「圭一?」
髪を撫でていた手を掴むと都筑がその指先に口付ける。先ほどあんなに愛し合ったばかりだというのに、また欲しくなる。
「んッ」
隣へ潜り込むと彼の唇を奪った。
「寝ようよ、圭一」
「抱き締めたい」
目を閉じたまま都筑がすり寄ってくる。
可愛い。
ぎゅっと都筑を抱き締めて目を閉じる。
明日話せばいいか。という思いが都筑を傷つけるとは知らずに。
翌日、圭一は今日の出張のことを話忘れたまま家を出てしまった。午前中の講義が終わり腕時計に目をやった。
連絡..
駐車場に向かいながらスマホを取りだそうとして手を止めた。圭一の車の側に愛しい人の影。俯いているのか?と思ったらじっとスマホを見つめていた。そこで圭一は自分のスマホに目を向ける。
ああ、連絡くれていたんだ
「都筑」
私服の都筑は年齢よりずっと若く見えた。大学生と言っても過言ではない。
「圭一..ッ」
ばっと顔をあげ、圭一の姿を確認した彼は何だか泣き出しそうな顔をしていた。
呼び捨てのままだ
圭一は都筑に反してそっと微笑んだ。
**
「どうして、教えてくれなかったの?」
「朝、忙しくて..」
都筑は、圭一のスーツの袖を指先で掴む。
可愛い
都筑が可愛くて..
圭一はそっと都筑の腕を引くと胸に抱き寄せた。
「ごめん、誰に聞いた?」
「社長に、一緒に行かなくていいの?って」
「そっか」
「全然返信くれないし..置いていかれるのかと」
「そんなことしない」
都筑の足元には小さな旅行用のバッグ。
「都筑」
今にも泣き出しそうな都筑の名を呼び圭一は、その唇に口付ける。
「不安にさせてごめん」
都筑は圭一に腕を回し抱きついた。
鼻先を都筑の良い匂いが掠める。
まずい
「都筑、行こうか」
離れるのは名残惜しいが、早く宿泊先にたどり着かないとと圭一は焦っていた。
都筑を抱きたい
「圭一?」
「ごめん」
車に乗り込むなり、助手席を倒し都筑の中心部に手を這わせる。
「やぁッ..何してッ」
「都筑、欲しい」
「いやぁッ..んッ」
「舐めていい?」
スラックスのチャックに指を絡めると、都筑に腕を掴まれた。ふるふると左右に首を振る彼の頬を涙が伝う。
「嫌だ」
圭一は眉を寄せそんな都筑を見つめた。
「なん..」
「こんなところじゃ嫌」
圭一はため息をつくと都筑から離れた。
ハンドルに腕を起き突っ伏す。
「大事にしてよ、圭一」
「うん、ごめん」
何やってんだ、俺
「都筑とセックスしたい..」
思わず呟いたら、都筑がぎょっとした顔で圭一を見ていた。
**
宿泊先はホテルのスイートであった。
父の粋な計らいにため息を漏らす。
しかし、自分には余裕がなかった。
日に日におかしくなる
都筑が欲しい
「んッ..んんッ」
部屋につくなり都筑の衣服を剥ぎ取るとベッドに押し倒す。先ほど都筑を泣かせたことが頭を過ったが、欲情を押さえきれなかった。
「都筑」
「んッ..けい..いち」
キスもそこそこに都筑自身を舐め上げる。
わざと音を立て、都筑の欲情を煽る。
早く出して
満足させてよ、都筑
俺たちはずっと苦しみ続けるのか
苦しませ続けるのだろうか?
愛しい都筑
苦しませたくないのに
「あんんんんッ」
「都筑、出していいよ」
「圭一ッ..好きッ」
ちゅうぅッと吸い上げると、快感に抗えない都筑が愛液を放出する。それを圭一は飲み干した。
「なッ?!」
口元を指先で拭う圭一に都筑が固まる。
「ん?」
「なんで、の..飲んで?」
「飲みたいから」
なあ?
どうしたら俺が堪らなく都筑が好きなこと
伝わるのかな?
起き上がった都筑が圭一の胸に顔を埋めた。
「圭一」
「ん?」
彼の腕が背中に回ると少しひんやりしてそれが都筑へ送ったブレスレットのせいだと気づく。
都筑はあげた腕時計を毎日眺め、左手に光る指輪を見ては微笑み、ブレスレットを見つめて切な気な表情をする。
「大好き」
「俺もだよ」
都筑の告白に胸を鷲掴みにされたような気分がして、圭一はぎゅっと彼を抱き締め返した。
ぐったりと横たわる都筑の髪を圭一は優しく撫でていた。
明日の午後は出張。都筑を連れて行きたいが、都筑は来てくれるだろうか?
いつだって側に居たい。常に側に置きたい。
束縛しすぎだろうか?
彼の快楽すら支配して
思うがままに堕とす
こんなことしてはいけないとわかっていながら
やめることができない。
都筑を失いたくない
彼が居ないと生きていけない
俺には都筑が必要だ
「圭一?」
髪を撫でていた手を掴むと都筑がその指先に口付ける。先ほどあんなに愛し合ったばかりだというのに、また欲しくなる。
「んッ」
隣へ潜り込むと彼の唇を奪った。
「寝ようよ、圭一」
「抱き締めたい」
目を閉じたまま都筑がすり寄ってくる。
可愛い。
ぎゅっと都筑を抱き締めて目を閉じる。
明日話せばいいか。という思いが都筑を傷つけるとは知らずに。
翌日、圭一は今日の出張のことを話忘れたまま家を出てしまった。午前中の講義が終わり腕時計に目をやった。
連絡..
駐車場に向かいながらスマホを取りだそうとして手を止めた。圭一の車の側に愛しい人の影。俯いているのか?と思ったらじっとスマホを見つめていた。そこで圭一は自分のスマホに目を向ける。
ああ、連絡くれていたんだ
「都筑」
私服の都筑は年齢よりずっと若く見えた。大学生と言っても過言ではない。
「圭一..ッ」
ばっと顔をあげ、圭一の姿を確認した彼は何だか泣き出しそうな顔をしていた。
呼び捨てのままだ
圭一は都筑に反してそっと微笑んだ。
**
「どうして、教えてくれなかったの?」
「朝、忙しくて..」
都筑は、圭一のスーツの袖を指先で掴む。
可愛い
都筑が可愛くて..
圭一はそっと都筑の腕を引くと胸に抱き寄せた。
「ごめん、誰に聞いた?」
「社長に、一緒に行かなくていいの?って」
「そっか」
「全然返信くれないし..置いていかれるのかと」
「そんなことしない」
都筑の足元には小さな旅行用のバッグ。
「都筑」
今にも泣き出しそうな都筑の名を呼び圭一は、その唇に口付ける。
「不安にさせてごめん」
都筑は圭一に腕を回し抱きついた。
鼻先を都筑の良い匂いが掠める。
まずい
「都筑、行こうか」
離れるのは名残惜しいが、早く宿泊先にたどり着かないとと圭一は焦っていた。
都筑を抱きたい
「圭一?」
「ごめん」
車に乗り込むなり、助手席を倒し都筑の中心部に手を這わせる。
「やぁッ..何してッ」
「都筑、欲しい」
「いやぁッ..んッ」
「舐めていい?」
スラックスのチャックに指を絡めると、都筑に腕を掴まれた。ふるふると左右に首を振る彼の頬を涙が伝う。
「嫌だ」
圭一は眉を寄せそんな都筑を見つめた。
「なん..」
「こんなところじゃ嫌」
圭一はため息をつくと都筑から離れた。
ハンドルに腕を起き突っ伏す。
「大事にしてよ、圭一」
「うん、ごめん」
何やってんだ、俺
「都筑とセックスしたい..」
思わず呟いたら、都筑がぎょっとした顔で圭一を見ていた。
**
宿泊先はホテルのスイートであった。
父の粋な計らいにため息を漏らす。
しかし、自分には余裕がなかった。
日に日におかしくなる
都筑が欲しい
「んッ..んんッ」
部屋につくなり都筑の衣服を剥ぎ取るとベッドに押し倒す。先ほど都筑を泣かせたことが頭を過ったが、欲情を押さえきれなかった。
「都筑」
「んッ..けい..いち」
キスもそこそこに都筑自身を舐め上げる。
わざと音を立て、都筑の欲情を煽る。
早く出して
満足させてよ、都筑
俺たちはずっと苦しみ続けるのか
苦しませ続けるのだろうか?
愛しい都筑
苦しませたくないのに
「あんんんんッ」
「都筑、出していいよ」
「圭一ッ..好きッ」
ちゅうぅッと吸い上げると、快感に抗えない都筑が愛液を放出する。それを圭一は飲み干した。
「なッ?!」
口元を指先で拭う圭一に都筑が固まる。
「ん?」
「なんで、の..飲んで?」
「飲みたいから」
なあ?
どうしたら俺が堪らなく都筑が好きなこと
伝わるのかな?
起き上がった都筑が圭一の胸に顔を埋めた。
「圭一」
「ん?」
彼の腕が背中に回ると少しひんやりしてそれが都筑へ送ったブレスレットのせいだと気づく。
都筑はあげた腕時計を毎日眺め、左手に光る指輪を見ては微笑み、ブレスレットを見つめて切な気な表情をする。
「大好き」
「俺もだよ」
都筑の告白に胸を鷲掴みにされたような気分がして、圭一はぎゅっと彼を抱き締め返した。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。



鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
エリート上司に完全に落とされるまで
琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。
彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。
そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。
社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる