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四章 ━━━━【この世で一番愛しい人】
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****♡Side・都筑
初めて圭一に出逢った時、彼はまだ八つだった。自分はあの時十六で、年の離れた彼に魅了はされても、恋はしないと思っていたのに。さらに八年経ち、再会した彼は恋するには十分な相手となっていた。そして二年、自分たちは苦しみ続け、自分は過ちを犯してしまう。
「都筑」
名を呼ばれ、再び涙が頬を伝う。悲しみと喜び。どちらも入り混じった涙。頬に宛がわれた彼の手はとても温かい。
「泣かないで」
自分の犯した過ちは、圭一を苦しめ続け二人の交わりを阻んだ。でも、この手を離すことなんてできなくて。一族の歴史を紐解き、彼に一歩を踏み出させ、ようやく繋がることが出来た。
「圭一さん。俺のこと…離さないでいて」
「何言ってるんだ、あたりまえだろ」
何度目か分からない波が押し寄せ、都筑の先端から愛液を迸らせる。それでもまだ足りなくて、ぎゅっと彼にしがみついた。彼の初めてを奪ったのは自分。初めてをあげられなかった自分。何もかも忘れてしまいたいと願った。
「都筑、愛してる」
「圭一さん…」
「ダメだ。まだ足りない」
「んッ…」
再び彼の手が都筑自身を扱きあげ、都筑は腰を揺らす。対面騎乗位で彼にまたがったまま、胸を仰け反らせれば、胸の飾りを吸い上げる彼の唇。奥がじんじんし、快感が背中を突き抜け脳をマヒさせる。
「あああッ♡」
「もっと俺の為に、喘いで」
彼は都筑の耳朶を甘嚙みし、抱きしめる腕に力を入れた。
「はあんッ…圭一さんッ」
「俺の都筑…」
彼は都筑の尻を両手で揉みしだくと、鎖骨の下を強く吸い上げる。
「んんッ…はあッ」
彼の都筑自身を扱きあげる手が早さと強さを増す。イってしまえと言うように。
「ああああッ」
彼の手に導かれ、再び愛液が飛び散る。彼はじっと都筑の鈴口を見つめていた。
「そんなに、見ないで」
「なんで?こんなに厭らしくて可愛いのに」
ちゅっと口づけると、都筑をベッドに押し倒し両手でその腰を掴む彼、いったん自分自身を引き抜くと、
「都筑を汚したい」
と彼は言う。都筑にはその意味が分からなかった。
「中に出していいよな?」
彼のそれは同意ではなく、予告だ。自分自身から避妊具を取り外し、再び都筑の蕾へ押し付ける。
「圭一さんが、望むなら」
「あいつにも、こうされた?」
アイツとは、佐倉のことだ。記憶のない初めて。話し合いに行って脅されたとき。どちらも、避妊具はつけていたように感じる。もし、そうでなかったとしても、
「ううん」
嘘をつくしかない。これ以上、圭一を傷つけたくない。
「都筑は俺のものだ。俺のものである証…都筑を汚してやる」
「んッ…」
───圭一さんになら、何されたって良い。
だから、もうこの手を離さないでいて。
「愛しているよ、都筑」
初めて圭一に出逢った時、彼はまだ八つだった。自分はあの時十六で、年の離れた彼に魅了はされても、恋はしないと思っていたのに。さらに八年経ち、再会した彼は恋するには十分な相手となっていた。そして二年、自分たちは苦しみ続け、自分は過ちを犯してしまう。
「都筑」
名を呼ばれ、再び涙が頬を伝う。悲しみと喜び。どちらも入り混じった涙。頬に宛がわれた彼の手はとても温かい。
「泣かないで」
自分の犯した過ちは、圭一を苦しめ続け二人の交わりを阻んだ。でも、この手を離すことなんてできなくて。一族の歴史を紐解き、彼に一歩を踏み出させ、ようやく繋がることが出来た。
「圭一さん。俺のこと…離さないでいて」
「何言ってるんだ、あたりまえだろ」
何度目か分からない波が押し寄せ、都筑の先端から愛液を迸らせる。それでもまだ足りなくて、ぎゅっと彼にしがみついた。彼の初めてを奪ったのは自分。初めてをあげられなかった自分。何もかも忘れてしまいたいと願った。
「都筑、愛してる」
「圭一さん…」
「ダメだ。まだ足りない」
「んッ…」
再び彼の手が都筑自身を扱きあげ、都筑は腰を揺らす。対面騎乗位で彼にまたがったまま、胸を仰け反らせれば、胸の飾りを吸い上げる彼の唇。奥がじんじんし、快感が背中を突き抜け脳をマヒさせる。
「あああッ♡」
「もっと俺の為に、喘いで」
彼は都筑の耳朶を甘嚙みし、抱きしめる腕に力を入れた。
「はあんッ…圭一さんッ」
「俺の都筑…」
彼は都筑の尻を両手で揉みしだくと、鎖骨の下を強く吸い上げる。
「んんッ…はあッ」
彼の都筑自身を扱きあげる手が早さと強さを増す。イってしまえと言うように。
「ああああッ」
彼の手に導かれ、再び愛液が飛び散る。彼はじっと都筑の鈴口を見つめていた。
「そんなに、見ないで」
「なんで?こんなに厭らしくて可愛いのに」
ちゅっと口づけると、都筑をベッドに押し倒し両手でその腰を掴む彼、いったん自分自身を引き抜くと、
「都筑を汚したい」
と彼は言う。都筑にはその意味が分からなかった。
「中に出していいよな?」
彼のそれは同意ではなく、予告だ。自分自身から避妊具を取り外し、再び都筑の蕾へ押し付ける。
「圭一さんが、望むなら」
「あいつにも、こうされた?」
アイツとは、佐倉のことだ。記憶のない初めて。話し合いに行って脅されたとき。どちらも、避妊具はつけていたように感じる。もし、そうでなかったとしても、
「ううん」
嘘をつくしかない。これ以上、圭一を傷つけたくない。
「都筑は俺のものだ。俺のものである証…都筑を汚してやる」
「んッ…」
───圭一さんになら、何されたって良い。
だから、もうこの手を離さないでいて。
「愛しているよ、都筑」
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