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3・異変に気付くとき
28・事実が示すもの
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「やはり使えないのですか」
ワープポイントとは今までに行ったことのある場所へ一瞬で移動できる装置。管理塔前はこのゲームを始める時、誰もが最初に降り立つ場所。
そこへ行けないということはシステムに問題が起きたとしか考えられなかった。
しかし次の美桜の言葉によって、佐倉は考えを一から改めなければならないと思いなおす。
「稼働はしているみたいなんだけれど……」
「稼働している? 何故わかるのです」
「オレ、修復師のランクがトリプルスターなんだよね。適正はSSS」
ランクトリプルスターとは職業が最高レベルに達し、その職で履修することのできるスキルの全てをマスターしたという意である。適正によって更にボーナスがつくのがAGのステータスシステム。
適正については個体差がある。適していれば最高ランクを取ることも可能だが、適していない場合はいばらの道。レベルも上がり辛く、多大な時間を要する。
その為、ゲームマスターの条件はすべての職がダブルスター。条件が少し緩和されているということだ。
その代わりトリプルスターを取ることには利点がある。その職業で手に入れた補助スキルをどの職でも使えるということ。
つまり美桜の現在の職は弓師ではあるが、修復師のスキルも使うことができるということ。もちろん適正SSSにしか使えないスキルも存在する。
「修復師は適正SSSのトリプルスターになると、システムの修復の補助もできるんだ。修復師の適正SSSの人口自体が恐ろしく少ないというのは聞いたことあるよね?」
「ええ。それというのも、修復師自体が割と新しい職だからというのもあるのでしょう」
修復師の一部のスキルは『運営を補助』するために与えられているもの。これに関しては賛否両論あった。
「条件がすごく厳しい上に、信頼できるユーザーにか適正ランクSSSは与えられない」
「その条件に付いては公式発表すらされてませんでしたね」
『悪用されたらどうするんだ』という意見が多く寄せられたとはあったが、運営はそれを蹴って実装したのである。
理由は簡単。
『AGは助け合いの精神に最も重きを置いている。それを培う場でもあって欲しい』
それが創始者の願いだったから。
悪用を避け、高ランク適正ユーザーはどこにも公表されていない。
他人のステータスを見ることができるものの、適正ランクを見ることができるのは本人のみとされている。もちろん公開したくない事柄についてはON、OFFの切り替えもでき、システムについて詳しくない初期は全非公開状態となっていた。代わりに初心者には特別なマークを表示することができる。
名前の隣につくハートマークだ。
「ポインターは稼動している。たぶん次のワープポイントからここへ戻ることはできるはず」
美桜の説明にある一つの推理が浮かぶ。だがそれはまだ推測に過ぎなかった。
ワープポイントとは今までに行ったことのある場所へ一瞬で移動できる装置。管理塔前はこのゲームを始める時、誰もが最初に降り立つ場所。
そこへ行けないということはシステムに問題が起きたとしか考えられなかった。
しかし次の美桜の言葉によって、佐倉は考えを一から改めなければならないと思いなおす。
「稼働はしているみたいなんだけれど……」
「稼働している? 何故わかるのです」
「オレ、修復師のランクがトリプルスターなんだよね。適正はSSS」
ランクトリプルスターとは職業が最高レベルに達し、その職で履修することのできるスキルの全てをマスターしたという意である。適正によって更にボーナスがつくのがAGのステータスシステム。
適正については個体差がある。適していれば最高ランクを取ることも可能だが、適していない場合はいばらの道。レベルも上がり辛く、多大な時間を要する。
その為、ゲームマスターの条件はすべての職がダブルスター。条件が少し緩和されているということだ。
その代わりトリプルスターを取ることには利点がある。その職業で手に入れた補助スキルをどの職でも使えるということ。
つまり美桜の現在の職は弓師ではあるが、修復師のスキルも使うことができるということ。もちろん適正SSSにしか使えないスキルも存在する。
「修復師は適正SSSのトリプルスターになると、システムの修復の補助もできるんだ。修復師の適正SSSの人口自体が恐ろしく少ないというのは聞いたことあるよね?」
「ええ。それというのも、修復師自体が割と新しい職だからというのもあるのでしょう」
修復師の一部のスキルは『運営を補助』するために与えられているもの。これに関しては賛否両論あった。
「条件がすごく厳しい上に、信頼できるユーザーにか適正ランクSSSは与えられない」
「その条件に付いては公式発表すらされてませんでしたね」
『悪用されたらどうするんだ』という意見が多く寄せられたとはあったが、運営はそれを蹴って実装したのである。
理由は簡単。
『AGは助け合いの精神に最も重きを置いている。それを培う場でもあって欲しい』
それが創始者の願いだったから。
悪用を避け、高ランク適正ユーザーはどこにも公表されていない。
他人のステータスを見ることができるものの、適正ランクを見ることができるのは本人のみとされている。もちろん公開したくない事柄についてはON、OFFの切り替えもでき、システムについて詳しくない初期は全非公開状態となっていた。代わりに初心者には特別なマークを表示することができる。
名前の隣につくハートマークだ。
「ポインターは稼動している。たぶん次のワープポイントからここへ戻ることはできるはず」
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