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2021’12
大烏~カラスと娘と旅する世界~
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かんひこ 様作
あらすじ引用
――貴女は特別な子……
愛馬シュバルツと共に、各地をあてもなく旅する冒険者オスカー。
二十歳を迎えて少し経った頃、焼け落ちた集落の外れで一人の赤ん坊を見つける。広い世界にたった一人で取り残された赤ん坊に、かつての自分の境遇を重ねたオスカーは、仲間の反対を押し切り、自分が父親になり、育てることを決心する。
それから十年。ヘレナと名付けられた赤ん坊は、オスカーとの旅の中ですくすくと成長し、いつしか二人は、互いにとって掛け替えの無い、大きな存在になっていった。
これは、過酷な運命に身を投じていく父親である主人公、オスカーと、そんな運命に抗う力を世界に与えられたもう一人の主人公たる娘、ヘレナの、温かくも、険しく、過酷な旅路を描く物語。彼らは何故旅をするのか、旅の終わりに何を見るのか……。
「ヘレナの為なら、俺は世界だって敵に回せる……」
【簡単なあらすじ】
ジャンル:ハイファンタジー
山賊に襲われたと思われる集落跡地の外れで、主人公は瀕死の母親から赤子を託される。彼は周りの反対を押し切り自分が育てることに。それは赤子の境遇がかつての自分と重なったからである。それから10年後。すくすくと育った娘と父は、仲良く旅をしていた。彼にはこの旅に何か目的があるようなのだが?
【物語の始まりは】
ある赤ん坊を引き取る経緯から始まっていく。山賊に襲われたと思われる集落跡地に主人公たちはいた。赤ん坊の泣き声が聞こえた主人公はある洞窟へ様子を見に行く。そこにいたのは瀕死の母親と赤子であった。母親に託され、赤子の境遇が自分と重なった主人公は、父親として赤子を育てる決意をする。
それから10年の月日がたった……。
【舞台や世界観、方向性(箇条書き)】
『大烏』は憲兵隊に一目置かれるほど有名であり強いようである。
魔物や魔法の存在するファンタジー世界が舞台。
通信水晶という通信手段などもあるようだ。(現代でいう所の電話のようなものかな?)
他にも特殊な設定などがあり、不思議な石の存在がある。(詳しくは作中にて)
冒険ギルドではランク付けがあり、高ランクになると宿の割引など良い待遇を受けることができるようだ。
この物語はW主人公のようである。
(このレビュー内では便宜上、父の方を主人公と記載しております)
13ページにて、作品の世界の説明などもあり。
【主人公と登場人物について】
定宿を持たず各地を転々としている主人公には子育ては、不向きだと思われたが、十年後の二人をみると娘は父に懐いており、主人公もまた血の繋がらない
娘を溺愛しているようである。
物語が進むと、二人の仲の良さや、面倒見の良さ、娘の賢さなども伺える。
【物語について】
赤子を託され、自分で育てると覚悟(宣言)してから十年後、娘を連れた主人公はある大きな町へ向かっていた。娘を順調に育てることができたのは、家族同然の人々の助けがあったからでもある。和やかに微笑ましい会話をしながら
次の町へ向かう二人であったが、主人公が異変に気づき事態は一変する。
愛馬を急かし、急いで町に着いた主人公たちが目にしたのは、逃げ惑う人々と市壁に空いた大穴であった。逃げる中の一人に事情を聴くと、主人公は娘をその場に残し、加勢に向かうのだった。
主人公の加勢により何とか敵襲を退けた憲兵隊だったが、町はとても市場など開ける状況になかった。主人公は、娘を迎えに行くと再び正門で彼らの出迎えに遭う。そこで歓迎され、詰所へ案内されるのであった。
主人公はこの後ある石を貰い受ける。そして西へ旅立つ前、ある人物と遭遇。徐々に不穏な空気が漂い始める。
【良い点(箇条書き)】
・主人公も娘も実の母を失ってはいるが、とても明るく楽しい雰囲気で物語は進んでいく。
・子供を連れている雰囲気というのがとても良く出ている。
・光と影を持つ物語だと感じた。例えば、娘にも見せている部分と、大人だけの話など。伏線と感じる部分もあり、明るいだけではなくゾクリとする展開もある。
・冒険者と言うのは、依頼を受けてこなし信頼を得ていく職業だと思う。主人公は高ランクの冒険者であるが、奢ったところもなく人に好かれる印象。しかし物語が進むと人から恨まれているのでは? と感じる展開もある。恐らく、赤子を引き取る前と後では大きな変化があったのではないだろうか?
【備考(補足)】13ページ目まで拝読
【見どころ】
物語は破壊の限りを尽くされたような集落跡地で、赤子を見つけた経緯から始まっていく。主人公は自分にその赤子を重ね、周りの反対を押し切って自分が育てることにした。冒頭での母の言葉には恐らく意味がある。その意味の伏線と感じる部分があるのは、もう少し後の方になるがこの少女には何か他の人間と違うものがあるようだ。それが何かは、読了部分ではまだ明かされてはいない。
この父娘に訪れるターニングポイントは、ある大きな町に向かったことだと思われる。ここで彼はある人物から、不思議な石をもらい受ける。そしてその名前には深い意味があった。何故、その石にその名がつけられたのか。どのように作用するのかは、この時点ではまだ謎だ。彼らが目指しているのは西であり、この町を出発する頃には、不穏な空気を感じ取ることがきる。ここからが、彼らに訪れる試練の始まりなのだと思える。その石は彼らにとって幸運をもたらすものなのだろうか? 主人公の旅の目的とは?
あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか? 彼らの旅の結末をその目で是非確かめてみてくださいね。お奨めです。
あらすじ引用
――貴女は特別な子……
愛馬シュバルツと共に、各地をあてもなく旅する冒険者オスカー。
二十歳を迎えて少し経った頃、焼け落ちた集落の外れで一人の赤ん坊を見つける。広い世界にたった一人で取り残された赤ん坊に、かつての自分の境遇を重ねたオスカーは、仲間の反対を押し切り、自分が父親になり、育てることを決心する。
それから十年。ヘレナと名付けられた赤ん坊は、オスカーとの旅の中ですくすくと成長し、いつしか二人は、互いにとって掛け替えの無い、大きな存在になっていった。
これは、過酷な運命に身を投じていく父親である主人公、オスカーと、そんな運命に抗う力を世界に与えられたもう一人の主人公たる娘、ヘレナの、温かくも、険しく、過酷な旅路を描く物語。彼らは何故旅をするのか、旅の終わりに何を見るのか……。
「ヘレナの為なら、俺は世界だって敵に回せる……」
【簡単なあらすじ】
ジャンル:ハイファンタジー
山賊に襲われたと思われる集落跡地の外れで、主人公は瀕死の母親から赤子を託される。彼は周りの反対を押し切り自分が育てることに。それは赤子の境遇がかつての自分と重なったからである。それから10年後。すくすくと育った娘と父は、仲良く旅をしていた。彼にはこの旅に何か目的があるようなのだが?
【物語の始まりは】
ある赤ん坊を引き取る経緯から始まっていく。山賊に襲われたと思われる集落跡地に主人公たちはいた。赤ん坊の泣き声が聞こえた主人公はある洞窟へ様子を見に行く。そこにいたのは瀕死の母親と赤子であった。母親に託され、赤子の境遇が自分と重なった主人公は、父親として赤子を育てる決意をする。
それから10年の月日がたった……。
【舞台や世界観、方向性(箇条書き)】
『大烏』は憲兵隊に一目置かれるほど有名であり強いようである。
魔物や魔法の存在するファンタジー世界が舞台。
通信水晶という通信手段などもあるようだ。(現代でいう所の電話のようなものかな?)
他にも特殊な設定などがあり、不思議な石の存在がある。(詳しくは作中にて)
冒険ギルドではランク付けがあり、高ランクになると宿の割引など良い待遇を受けることができるようだ。
この物語はW主人公のようである。
(このレビュー内では便宜上、父の方を主人公と記載しております)
13ページにて、作品の世界の説明などもあり。
【主人公と登場人物について】
定宿を持たず各地を転々としている主人公には子育ては、不向きだと思われたが、十年後の二人をみると娘は父に懐いており、主人公もまた血の繋がらない
娘を溺愛しているようである。
物語が進むと、二人の仲の良さや、面倒見の良さ、娘の賢さなども伺える。
【物語について】
赤子を託され、自分で育てると覚悟(宣言)してから十年後、娘を連れた主人公はある大きな町へ向かっていた。娘を順調に育てることができたのは、家族同然の人々の助けがあったからでもある。和やかに微笑ましい会話をしながら
次の町へ向かう二人であったが、主人公が異変に気づき事態は一変する。
愛馬を急かし、急いで町に着いた主人公たちが目にしたのは、逃げ惑う人々と市壁に空いた大穴であった。逃げる中の一人に事情を聴くと、主人公は娘をその場に残し、加勢に向かうのだった。
主人公の加勢により何とか敵襲を退けた憲兵隊だったが、町はとても市場など開ける状況になかった。主人公は、娘を迎えに行くと再び正門で彼らの出迎えに遭う。そこで歓迎され、詰所へ案内されるのであった。
主人公はこの後ある石を貰い受ける。そして西へ旅立つ前、ある人物と遭遇。徐々に不穏な空気が漂い始める。
【良い点(箇条書き)】
・主人公も娘も実の母を失ってはいるが、とても明るく楽しい雰囲気で物語は進んでいく。
・子供を連れている雰囲気というのがとても良く出ている。
・光と影を持つ物語だと感じた。例えば、娘にも見せている部分と、大人だけの話など。伏線と感じる部分もあり、明るいだけではなくゾクリとする展開もある。
・冒険者と言うのは、依頼を受けてこなし信頼を得ていく職業だと思う。主人公は高ランクの冒険者であるが、奢ったところもなく人に好かれる印象。しかし物語が進むと人から恨まれているのでは? と感じる展開もある。恐らく、赤子を引き取る前と後では大きな変化があったのではないだろうか?
【備考(補足)】13ページ目まで拝読
【見どころ】
物語は破壊の限りを尽くされたような集落跡地で、赤子を見つけた経緯から始まっていく。主人公は自分にその赤子を重ね、周りの反対を押し切って自分が育てることにした。冒頭での母の言葉には恐らく意味がある。その意味の伏線と感じる部分があるのは、もう少し後の方になるがこの少女には何か他の人間と違うものがあるようだ。それが何かは、読了部分ではまだ明かされてはいない。
この父娘に訪れるターニングポイントは、ある大きな町に向かったことだと思われる。ここで彼はある人物から、不思議な石をもらい受ける。そしてその名前には深い意味があった。何故、その石にその名がつけられたのか。どのように作用するのかは、この時点ではまだ謎だ。彼らが目指しているのは西であり、この町を出発する頃には、不穏な空気を感じ取ることがきる。ここからが、彼らに訪れる試練の始まりなのだと思える。その石は彼らにとって幸運をもたらすものなのだろうか? 主人公の旅の目的とは?
あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか? 彼らの旅の結末をその目で是非確かめてみてくださいね。お奨めです。
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