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2021’11

「セカイの果てのハテまでキミと共二誓ウ」

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墓 様作(葛城兎麻)
あらすじ引用

スフェルセ大陸。
そこは方角により一定の季節しか訪れない大陸。唯一全ての四季が巡るのは中央だった。
東、西、南、北、そして中央。
それぞれ国が存在するこの大地で、一番の権利を握るは中央。一見残虐で横暴なやり方に東西南北の四国は不信感を抱きながらも、逆らう事が出来ないでいた。中央軍、リゼルト国王弟殿下兼中央四将として戦場に赴いていた〝レフィシア・リゼルト・シェレイ〟。兄である国王の命であったこの侵略戦に、レフィシアは敵の総大将に一通の手紙を渡す。
それは全て、数日前に遡った——。
後に中央の地下室に監禁されていた、北国の王女〝リシェルティア・セアン・キャローレン〟を助け出したレフィシア。だがこの事件がきっかけでリシェルティアとレフィシアは互いの記憶を失う事になる。

——二年後。
北国の雪山を登っていた少女〝リシェント・エルレンマイアー〟。その山頂で出逢ったのは——中央軍を裏切ってから、北国に身を潜めていたレフィシアだった。後に東国の魔法士、ノエア・アーフェルファルタ。西国の元貴族、ミエリーゼ・ウィデアルインと出会う。北国と西国の同盟——中央討伐軍の存在を知ったリシェントは、レフィシア、ノエア、ミエル(ミエリーゼ)と共に各国を巡る。全ては訪れるであろう大きな戦争の為に——。
これは旅を続けながら真実を紐解き、意志が交差する物語。
〝セカイ〟を紐解く、遅効性王道ファンタジー。

【簡単なあらすじ】
ジャンル:ハイファンタジー
方角により一定の季節しか訪れることのない大陸が舞台。唯一四季の巡る中央が一番の権利を握っていた。その中央の王弟陛下は中央四将を兼ね戦地に赴いていた。一通の手紙を携えて。それはこれから始まる戦いの序章に過ぎなかった。

【物語の始まりは】
他国への侵略から始まっていくようだ。主人公の受けた命は拠点を制圧(受け渡しを求め)をし敵の総大将に一通の手紙を渡すところから始まっていく。その後記憶を失う経緯が明かされていき、本編はその二年後となる。果たして約束通り、二人は再会できるのだろうか?

【舞台や世界観、方向性(箇条書き)】
方角により一定の季節しか訪れない大陸。
唯一全ての四季が巡るのは中央のみ
群像劇であり、W主人公。
中央の現王は慈悲のない人物であり、貧富の差が著しい。

【主人公と登場人物について】
主人公の一人は中央の国の王弟殿下であり、最高戦力〝中央四将〟の一人。
魔力を持ちながらも魔法を使うことができない。

【物語について】
前述したように、他国との戦いから始まっていく。自分の任務を果たした彼は、敵の総大将に手紙を渡すが内容はこの時点では明かされていない。こののち、発端である二十日前へと遡る。そこで主人公の一人である王弟殿下が見たものは信じがたいものであり許されるものではなかった。ここではある実験が行われていたようだ。
そこに囚われていたのは、北の国の王女。王弟殿下は彼女に助ける旨を伝え一度、その場を後にしたのだった。彼女の視点から囚われた時のことについて、のちに明かされる。

この物語は、王女を救い出すことがターニングポイントなのかも知れない。
主人公にこの時告げられた真実、そして彼女を守るために犠牲にしたもの。兄が守りたかったもの。そして彼が犠牲にしたものとは。果たして王弟殿下は再び王女に巡り会うことができるのだろうか?

【良い点(箇条書き)】
・知らないということですれ違いを生んでいる。その為、読み手はかなりハラハラしたりもどかしさを感じたりする。(兄弟について)
・細かい世界観設定が為されている。少し登場人物は多く感じるが。
・主人公が記憶を失うことになった経緯が丁寧に明かされている。
・その後の展開については余計な部分がなく、本題に入っていく。
・魔法に関しての設定が特殊である。オリジナリティを持たせている。
・戦闘にて、この物語オリジナルの部分(魔物の生態や魔法などについて)が明かされていくが分かりやすい。

【備考(補足)】12話まで拝読。
【見どころ】
兄である若き王の心情を知らない主人公、知らないからこその二人のすれ違いも見どころの一つだと感じる。しかし仮に知っていても、主人公は同じ道を辿ったに違いない。それまで兄のすることに対し、非道に感じても従っていた主人公。彼はあるものを目にし、彼を裏切ることになる。
主人公のターニングポイントは、ある王女との出会いにあった。彼は彼女を救うために、他国との戦いで相手国の拠点を制圧した後、その国の総大将にある手紙を託す。その内容は後に明かされていく。彼女を救うためには兄を裏切らねばならず、犠牲も払わなければならなかった。その中には罪のない一般人も含まれた。主人公は彼女のを救うために記憶を犠牲にし、彼女は別な理由で記憶を失う。再び巡り会えることを信じて。
二年後、少なくとも自分の置かれている立場についての記憶を持っていると思われる主人公は、自分の国と敵対する立場にいた。敵国の王弟として恨んでいる者もいるだろう。しかし彼の信念は揺るぎないものであった。
この先、彼らに待ち受けているものとは。
あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか? この物語の結末をその目で是非、確かめてみてくださいね。おススメです。
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