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2021'10
朝が来て、晩が来る
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桃丞 優綰様作
あらすじ引用
朝、昼、夕、夜、晩
それぞれをテーマにした別々の短編がいつの間にか一つにまとまる今作。
それぞれの副題は以下の通りです
朝 予告された死(小学生の時に考えたやつ)
エリート街道を走ってきた勝ち組の男がある日、占い師を名乗る女性に死を占われてしまった。しかしどうやら、1週間以内に死ぬと言われたそれには回避する方法があるのだとか
1、早起きをすること
2、水に気をつけること
3、人に奉仕すること
男は占いなど信じないと言いつつ、3つの注意事項を気にかけるのだった。
昼 おばあちゃんとわたし(後付けで作った作品)
詩で語られる、おばあちゃんとわたしの話
愛しい人がいて、しかし結ばれない恋を体験するおばあちゃん
親を愛しく思う一方で、虐待をされる少女
二人の心情が昼のまどろみの中で語られる
夕 好きです!(高校生の時に考えたやつ)
女性が大路地を歩いていると、丁度噴水のある広場で高らかに叫ばれた
「好きです!」
振り返ると、見知らぬ男が立っていた。周りに人が集まる中、男から逃れようとする女性だが、男は無垢にも女性を離さなかったと、そんな中で女性は過去を思い出す。
夜 うるわしの少女(当人中に作ったやつ)
魔女を探しに来たプロになりたての小説家魔女がいるのは、とある村の片隅の森の中。男は果敢にもぐんぐん森の中へと進んで行く。が、やはりというか迷子になる。夜も更ける中、滝の近くを通った時
ザバーン
人が滝壺に落ちる姿を目撃する。自殺か何かと慌てる男をよそに、ダイビングスーツを着た少女が浮かび上がってきた。そんなこんなで少女の家に送ることになるのだが、そこで噂に聞くような家に辿り着く。
晩 つきのワルツ(後付けで考えたやつ)
その青年は病室にいた。事故に遭ったのだ。右足を負傷してしまったらしい。もう、2度と踊れなくなってしまった。そう、彼はプロになろうかというダンサーだったのだ。夢が潰えた彼は、彼女との会話で癇癪を抑えきれなくなってしまう。
「「別れよう」」
どちらともなく言われた言葉を最後に青年は本当に一人となってしまった。そんな青年の前に占い師を名乗る女性が現れた。5つのストーリーが折り重なって一つの物語を紡ぎ出す。
貴方に見せたい、貴方を魅せたい物語です。
★どんなことをテーマにした作品なのか?
この物語は恐らく舞台が現代。
朝、昼、夕、夜、晩がテーマの短編集である。
【一話目:朝 予告された死】
1 どんな物語なのか?
いつもと変わらない日常から始まっていくようである。主人公は仕事人間であり、日記を読み返すことを習慣にしていた。そのおかげで約束事を忘れたりすることもなく、仕事においては勝ち組、エリートなようだ。しかしながら、恋愛は別。仕事のようにはうまくいかない。よって配偶者がいてもおかしくない年齢ではあるが恋人はいないようである。
二日目に明かされる予告された死について。その経緯と回避法が明かされる。果たして彼は生き残れるのであろうか?
2 好きな所や印象に残ったところなど。
占いに振り回され、普段なら恐らくしないであろうことを積極的に行う主人公。心の中で言い訳の様な事をしているのが印象的。普段と違うことをするということが、非日常への入口なのかもしれない。
3 物語の先を想像して。
当たる当たらないかは別として、彼の人生の分岐点になったのは占いであった。それを守ろうとすることで訪れた非日常とチャンス。これは平凡な日常を送っている人にとって希望となるかも知れない。彼はこの七日を通して何が大切なのかを知ることができたのではないだろうか?
恐らく、何かを選択する時、この時のことを思い出すのではないかと想像する。
*二話目は詩につき割愛
【三話目:夕 好きです!】
1 どんな物語なのか?
シャボン玉について想う主人公の心情から始まっていく。
かなり展開は唐突な感じがする。そこから明かされていく主人公の過去。彼女が一人でいたいと感じるのには理由があったのだろうか。
2 好きな所や印象に残ったところなど。
不思議な始まり方。その理由は先を読むと明らかになっていく。
気になるのは自分と似ているという主人公の言葉。人は分からないからこそ恐怖を感じるのではないだろうか?
3 物語の先を想像して。
正直青年が言っていることは、分かりそうで分からない。しかし、惹かれ合うのは理屈ではないのかも知れない。彼女は今度こそ心から幸せになれるのではないだろうか?
【夜 うるわしの少女】
1 どんな物語なのか?
主人公が小説のネタを探すため、ある森に訪れたところから始まっていく。そこで主人公はある少女と出逢う。彼女は高いところも暗いところも苦手なようで?
2 好きな所や印象に残ったところなど。
不思議な物語。主人公の心情は丁寧ではあるが、少女の性格から彼女たちについてはミステリアスな部分が多い。彼は元々小説のネタを求めてやって来たが、彼女のことを知り、それをきっかけにして色んなことを深く考えていく。
3 物語の先を想像して。
主人公の探していた魔女とは一体誰だったのか?
いろんな考え方が可能だと思う。少女が受け入れたのが唯一主人公だけだったとしたならば、彼はこの先も少女たちと共に過ごすのではないかと思われる。
*五話中、三話拝読させていただきました。
【全体の見どころについて】
全体的に不思議な物語だなと感じた。テーマは愛なのだろうか? 真面目な中に色香も混ぜ込んでおり、時々煩悩が垣間見える。それが人間らしさを醸し出しているのかも知れない。それぞれの話しのモチーフは重いものだと思う。
何かを抱えた人物が、解放されていくまでの様子を主人公の視点で描いた物語なのかな、と感じる。
善が常に善とは限らず、時に人の心に重くのしかかることもある。哲学を感じさせる作品。深く物事を考えるのが好きな人にお奨めした物語である。
あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか?
お奨めです。
あらすじ引用
朝、昼、夕、夜、晩
それぞれをテーマにした別々の短編がいつの間にか一つにまとまる今作。
それぞれの副題は以下の通りです
朝 予告された死(小学生の時に考えたやつ)
エリート街道を走ってきた勝ち組の男がある日、占い師を名乗る女性に死を占われてしまった。しかしどうやら、1週間以内に死ぬと言われたそれには回避する方法があるのだとか
1、早起きをすること
2、水に気をつけること
3、人に奉仕すること
男は占いなど信じないと言いつつ、3つの注意事項を気にかけるのだった。
昼 おばあちゃんとわたし(後付けで作った作品)
詩で語られる、おばあちゃんとわたしの話
愛しい人がいて、しかし結ばれない恋を体験するおばあちゃん
親を愛しく思う一方で、虐待をされる少女
二人の心情が昼のまどろみの中で語られる
夕 好きです!(高校生の時に考えたやつ)
女性が大路地を歩いていると、丁度噴水のある広場で高らかに叫ばれた
「好きです!」
振り返ると、見知らぬ男が立っていた。周りに人が集まる中、男から逃れようとする女性だが、男は無垢にも女性を離さなかったと、そんな中で女性は過去を思い出す。
夜 うるわしの少女(当人中に作ったやつ)
魔女を探しに来たプロになりたての小説家魔女がいるのは、とある村の片隅の森の中。男は果敢にもぐんぐん森の中へと進んで行く。が、やはりというか迷子になる。夜も更ける中、滝の近くを通った時
ザバーン
人が滝壺に落ちる姿を目撃する。自殺か何かと慌てる男をよそに、ダイビングスーツを着た少女が浮かび上がってきた。そんなこんなで少女の家に送ることになるのだが、そこで噂に聞くような家に辿り着く。
晩 つきのワルツ(後付けで考えたやつ)
その青年は病室にいた。事故に遭ったのだ。右足を負傷してしまったらしい。もう、2度と踊れなくなってしまった。そう、彼はプロになろうかというダンサーだったのだ。夢が潰えた彼は、彼女との会話で癇癪を抑えきれなくなってしまう。
「「別れよう」」
どちらともなく言われた言葉を最後に青年は本当に一人となってしまった。そんな青年の前に占い師を名乗る女性が現れた。5つのストーリーが折り重なって一つの物語を紡ぎ出す。
貴方に見せたい、貴方を魅せたい物語です。
★どんなことをテーマにした作品なのか?
この物語は恐らく舞台が現代。
朝、昼、夕、夜、晩がテーマの短編集である。
【一話目:朝 予告された死】
1 どんな物語なのか?
いつもと変わらない日常から始まっていくようである。主人公は仕事人間であり、日記を読み返すことを習慣にしていた。そのおかげで約束事を忘れたりすることもなく、仕事においては勝ち組、エリートなようだ。しかしながら、恋愛は別。仕事のようにはうまくいかない。よって配偶者がいてもおかしくない年齢ではあるが恋人はいないようである。
二日目に明かされる予告された死について。その経緯と回避法が明かされる。果たして彼は生き残れるのであろうか?
2 好きな所や印象に残ったところなど。
占いに振り回され、普段なら恐らくしないであろうことを積極的に行う主人公。心の中で言い訳の様な事をしているのが印象的。普段と違うことをするということが、非日常への入口なのかもしれない。
3 物語の先を想像して。
当たる当たらないかは別として、彼の人生の分岐点になったのは占いであった。それを守ろうとすることで訪れた非日常とチャンス。これは平凡な日常を送っている人にとって希望となるかも知れない。彼はこの七日を通して何が大切なのかを知ることができたのではないだろうか?
恐らく、何かを選択する時、この時のことを思い出すのではないかと想像する。
*二話目は詩につき割愛
【三話目:夕 好きです!】
1 どんな物語なのか?
シャボン玉について想う主人公の心情から始まっていく。
かなり展開は唐突な感じがする。そこから明かされていく主人公の過去。彼女が一人でいたいと感じるのには理由があったのだろうか。
2 好きな所や印象に残ったところなど。
不思議な始まり方。その理由は先を読むと明らかになっていく。
気になるのは自分と似ているという主人公の言葉。人は分からないからこそ恐怖を感じるのではないだろうか?
3 物語の先を想像して。
正直青年が言っていることは、分かりそうで分からない。しかし、惹かれ合うのは理屈ではないのかも知れない。彼女は今度こそ心から幸せになれるのではないだろうか?
【夜 うるわしの少女】
1 どんな物語なのか?
主人公が小説のネタを探すため、ある森に訪れたところから始まっていく。そこで主人公はある少女と出逢う。彼女は高いところも暗いところも苦手なようで?
2 好きな所や印象に残ったところなど。
不思議な物語。主人公の心情は丁寧ではあるが、少女の性格から彼女たちについてはミステリアスな部分が多い。彼は元々小説のネタを求めてやって来たが、彼女のことを知り、それをきっかけにして色んなことを深く考えていく。
3 物語の先を想像して。
主人公の探していた魔女とは一体誰だったのか?
いろんな考え方が可能だと思う。少女が受け入れたのが唯一主人公だけだったとしたならば、彼はこの先も少女たちと共に過ごすのではないかと思われる。
*五話中、三話拝読させていただきました。
【全体の見どころについて】
全体的に不思議な物語だなと感じた。テーマは愛なのだろうか? 真面目な中に色香も混ぜ込んでおり、時々煩悩が垣間見える。それが人間らしさを醸し出しているのかも知れない。それぞれの話しのモチーフは重いものだと思う。
何かを抱えた人物が、解放されていくまでの様子を主人公の視点で描いた物語なのかな、と感じる。
善が常に善とは限らず、時に人の心に重くのしかかることもある。哲学を感じさせる作品。深く物事を考えるのが好きな人にお奨めした物語である。
あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか?
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