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2021’5
青の国物語〜異世界はすぐそばにありました〜
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卯野四葉 様作
【あらすじ引用】
中学生の少女、光(ひかる)には、幼い頃からの想い人がいる。それは、兄、光祐(こうすけ)の親友の洸(ひろ)という少し年上の幼馴染。
洸の同級生に、悪意ある忠告を受けて以来、彼との間に溝を自ら作り、距離をとってしまっていたが、日常のささいな出来事をきっかけに二人の距離は縮まり始める。
ある日、光は家族と洸本人から、洸の秘密を打ち明けられる。
そして、光にも隠されていた自身の秘密。
その秘密を受け入れた時、光の運命は大きく動き出す。
【物語は】
学校での、始まりと一日の終わりのチャイムについて考えるところから始まる。主人公は自分に対し好意を抱いている異性から映画に誘われ、相手に対し恋愛感情を持っていない為、断ったがシツコク言い寄られていた。困り果てていたところを親友に助けられ、二人の関係や性格などについて明かされていく。その後、主人公が想いを寄せる相手について語られていくのだった。
【登場人物の魅力】
主人公の好きな相手は、兄の友人。この年代というのは少し学年が違うだけで遠い存在に感じるものだ。学生時代とは不思議なものである。
そして先輩後輩という関係は悪い方に働き、元々は仲が良かった二人であったが他人の手によって壁が築かれてしまうのだ。この年代ならではの人間関係が表現されていると感じた部分である。
明確にどちらの視点とは書いてはいないが、主人公と片想いの相手との両サイド視点で進む物語。主人公が想いを隠している為、なかなか進展はしないが彼女の変化について、相手はちゃんと受け止めている。二人の想いのすれ違い方に変な複雑さがない為、純粋に応援したくなる気持ちと、二人の関係がどうなるのだろかという好奇心を誘う。
特に主人公が、彼と疎遠になった発端の事件は”経験したことがあるかどうかは別として”想像のつきやすい展開である。そこで誤解が解けたからと言って、以前のように元通りと行かないことに、リアリティを持たせていると感じた。
恋心を自覚する前には仲の良かった相手と、何らかの事情があり疎遠となる。その想いを悟られてはいけないと感じたら、なかなか距離は縮められないものだろう。心情がしっかりと丁寧に描かれており、主人公の想いが伝わってくる。何故好きなのか、どれくらい好きなのか。恋愛物語では心情が分からないと感情移入し辛く、好き好き言っているだけでは全く伝わってこないが、この物語は感情移入がとてもし易い。
【舞台・世界観の魅力】
青の国というキーワードについては序盤の方に出てくるものの、タイトルが何を指しているのか、序盤ではまだ分かっていない。
異世界とあるので、もしかしたら現実世界から異世界に向かう物語のかも知れない。三章のタイトルが”向こう側の王国”となっており、タグには異世界(恋愛)とあるので今後、舞台に広がりを見せるのではないかと思われる。
一章では、現実世界での家族とのやり取りや、主人公の恋について。この物語は、主人公の気持ちが丁寧に描かれている。
そして、主人公が想いを寄せる相手である、兄の友人の心理についても描かれている。両サイドの気持ちが分かる為、もどかしいような、何とも言えない気持ちになるのだ。すれ違う気持ちや、恋心を巧く表現しており、見ていて切ない気持ちにもなる。
タグにある”身分差については異世界に関係してくるのではないかと思われる。一章は、この物語自体の始まりに過ぎない。まだ謎のある作品だと言える。
ターニングポイントは”家族と洸本人から、洸の秘密を打ち明けられる”ことだと予測。作中での”髪”の謎部分について明かされるのも恐らく、この後なのではないかと思われる。
ある日の出来事をきっかけに、徐々に変わっていく二人の関係。
この先どうなっていくのだろうか。
【物語のみどころ】
想い合う二人が、何故結ばれないのか。きちんと納得のいく理由があり、運命の歯車は狂ったまま。それが、ある出来事により、少しづつ修正されていく。修正されても、簡単にうまくは行かないのである。
この物語の”青の国”について。
主人公の父は、こんなことを漏らしている。
”読者の数だけ青の国はある”(セリフ一文引用)
何故かとても気になる言葉。タイトルにもなっている青の国だが、序盤では父に関係していることにしか出て来ない。(ネタバレになるので、詳しくは書けないが)
現在の読了(一章10)の範囲では、タイトルと関係は憶測のみになってしまうが、いづれこの青の国が何らかの形で関係してくるのではないかと思う。
一章では、主人公と好きな相手との恋愛模様がじっくりと丁寧に描かれていることから、この物語はとても面白い構成なのではないかと感じている。
例えば異世界転生ものであれば、転生後から始まり、転生以前のことについて語られたりするもの。
しかしこの物語は、順を追って何かが明かされていくスタイルなのではないだろうか。その為、謎に感じる部分もあり、伏線が潜んでいるのでは? と疑ってしまうところもあるのだ。
あなたもお手に取られてみませんか?
互いを想い合っているにもかかわらず、家族を大切にするあまり、行動に出ることのできない二人に少しもどかしく感じてしまうこともあるでしょう。
主人公は果たして、想いを叶えられるのだろうか?
この後、明かされるであろう主人公たちの秘密とは、どんなことなのだろうか。ぜひ、その目で確かめてみてくださいね。お奨めです。
【あらすじ引用】
中学生の少女、光(ひかる)には、幼い頃からの想い人がいる。それは、兄、光祐(こうすけ)の親友の洸(ひろ)という少し年上の幼馴染。
洸の同級生に、悪意ある忠告を受けて以来、彼との間に溝を自ら作り、距離をとってしまっていたが、日常のささいな出来事をきっかけに二人の距離は縮まり始める。
ある日、光は家族と洸本人から、洸の秘密を打ち明けられる。
そして、光にも隠されていた自身の秘密。
その秘密を受け入れた時、光の運命は大きく動き出す。
【物語は】
学校での、始まりと一日の終わりのチャイムについて考えるところから始まる。主人公は自分に対し好意を抱いている異性から映画に誘われ、相手に対し恋愛感情を持っていない為、断ったがシツコク言い寄られていた。困り果てていたところを親友に助けられ、二人の関係や性格などについて明かされていく。その後、主人公が想いを寄せる相手について語られていくのだった。
【登場人物の魅力】
主人公の好きな相手は、兄の友人。この年代というのは少し学年が違うだけで遠い存在に感じるものだ。学生時代とは不思議なものである。
そして先輩後輩という関係は悪い方に働き、元々は仲が良かった二人であったが他人の手によって壁が築かれてしまうのだ。この年代ならではの人間関係が表現されていると感じた部分である。
明確にどちらの視点とは書いてはいないが、主人公と片想いの相手との両サイド視点で進む物語。主人公が想いを隠している為、なかなか進展はしないが彼女の変化について、相手はちゃんと受け止めている。二人の想いのすれ違い方に変な複雑さがない為、純粋に応援したくなる気持ちと、二人の関係がどうなるのだろかという好奇心を誘う。
特に主人公が、彼と疎遠になった発端の事件は”経験したことがあるかどうかは別として”想像のつきやすい展開である。そこで誤解が解けたからと言って、以前のように元通りと行かないことに、リアリティを持たせていると感じた。
恋心を自覚する前には仲の良かった相手と、何らかの事情があり疎遠となる。その想いを悟られてはいけないと感じたら、なかなか距離は縮められないものだろう。心情がしっかりと丁寧に描かれており、主人公の想いが伝わってくる。何故好きなのか、どれくらい好きなのか。恋愛物語では心情が分からないと感情移入し辛く、好き好き言っているだけでは全く伝わってこないが、この物語は感情移入がとてもし易い。
【舞台・世界観の魅力】
青の国というキーワードについては序盤の方に出てくるものの、タイトルが何を指しているのか、序盤ではまだ分かっていない。
異世界とあるので、もしかしたら現実世界から異世界に向かう物語のかも知れない。三章のタイトルが”向こう側の王国”となっており、タグには異世界(恋愛)とあるので今後、舞台に広がりを見せるのではないかと思われる。
一章では、現実世界での家族とのやり取りや、主人公の恋について。この物語は、主人公の気持ちが丁寧に描かれている。
そして、主人公が想いを寄せる相手である、兄の友人の心理についても描かれている。両サイドの気持ちが分かる為、もどかしいような、何とも言えない気持ちになるのだ。すれ違う気持ちや、恋心を巧く表現しており、見ていて切ない気持ちにもなる。
タグにある”身分差については異世界に関係してくるのではないかと思われる。一章は、この物語自体の始まりに過ぎない。まだ謎のある作品だと言える。
ターニングポイントは”家族と洸本人から、洸の秘密を打ち明けられる”ことだと予測。作中での”髪”の謎部分について明かされるのも恐らく、この後なのではないかと思われる。
ある日の出来事をきっかけに、徐々に変わっていく二人の関係。
この先どうなっていくのだろうか。
【物語のみどころ】
想い合う二人が、何故結ばれないのか。きちんと納得のいく理由があり、運命の歯車は狂ったまま。それが、ある出来事により、少しづつ修正されていく。修正されても、簡単にうまくは行かないのである。
この物語の”青の国”について。
主人公の父は、こんなことを漏らしている。
”読者の数だけ青の国はある”(セリフ一文引用)
何故かとても気になる言葉。タイトルにもなっている青の国だが、序盤では父に関係していることにしか出て来ない。(ネタバレになるので、詳しくは書けないが)
現在の読了(一章10)の範囲では、タイトルと関係は憶測のみになってしまうが、いづれこの青の国が何らかの形で関係してくるのではないかと思う。
一章では、主人公と好きな相手との恋愛模様がじっくりと丁寧に描かれていることから、この物語はとても面白い構成なのではないかと感じている。
例えば異世界転生ものであれば、転生後から始まり、転生以前のことについて語られたりするもの。
しかしこの物語は、順を追って何かが明かされていくスタイルなのではないだろうか。その為、謎に感じる部分もあり、伏線が潜んでいるのでは? と疑ってしまうところもあるのだ。
あなたもお手に取られてみませんか?
互いを想い合っているにもかかわらず、家族を大切にするあまり、行動に出ることのできない二人に少しもどかしく感じてしまうこともあるでしょう。
主人公は果たして、想いを叶えられるのだろうか?
この後、明かされるであろう主人公たちの秘密とは、どんなことなのだろうか。ぜひ、その目で確かめてみてくださいね。お奨めです。
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