19 / 305
2021’3
異世界喫茶カフィノム ―ラスボス前店―
しおりを挟む
天音こかげ 様作
【あらすじ引用】長いので、途中まで。
「世界の最果て……こんなところに飲食店って、どういう立地!?」
駄弁ってのんびり、たまーに人生の真面目な話。
喫茶店の中だけで話が進む、密室系コメディ!
ここは人間が住む人間界と魔物の住む魔界がある世界。
突如として人間界に現れ、侵攻をしてきた魔界の人型の怪物だったが、実力は一進一退の均衡した状態。
それを打開するべく、人間は魔界に『旅人』を派遣して魔界の中枢を叩こうとしていた。
『戦術剣士』という職業にいた、少女ファイもその旅人のひとり。
彼女は長い年月をかけて、ついに魔界の果て、魔物の王が住むと言われている城にたどり着く。
……が、しかし。城門の前で待ち構える『黒騎士』があまりにも強すぎて、先に進めなくなってしまった。
【物語は】
冒頭からあるメッセージを感じる作品。天才は苦労を知らず。しかし、苦労を知らないものには、超えられないものが必ずある。天才には天才の苦労があるとは思うが、ここでは苦労を知らない者という意。神童と呼ばれた者が魔王に負け、初めての敗北を味わうことになる。きっと身体だけでなく、酷くプライドが傷ついたに違いない。そんな彼が、表へ出て見つけたのは、喫茶店であった。場所は魔王城のすぐそば。疑いつつも入ってみることに。そこに待ち受けていたものとは…?
【物語の魅力】
主人公は喫茶店側の者だと思っていたら、ある冒険者の視点で始まる。意外性があり、主人公を客観視点で見ることが出来る演出は面白い。この物語では、”黒騎士で詰んで進めなくなった旅人”が常連の店であり、珈琲を飲むことでおかしな部分が出るという。主人公の目的は、”黒騎士”とエンカウントせずに済む隠し通路を見つけること。その情報を掴むためにここで働いているのだ。彼女はここで、人生の味を知り他の人にも教え伝えたという事が分かって来る。本編に入ると、彼女の過去から描かれており、プロローグ部分が何故別の旅人の視点だったのかが分かって来る。つまり、冒頭の旅人は主人公と同じなのだ。ビフォーアフターを分かりやすくするという演出だと感じた。その事により、主人公に何が起き現在のようになったのか、読者の興味を惹くのだ。
【登場人物の魅力】
主人公はプロローグに出てきた旅人のように、今まで苦労を知らず、人よりも能力に恵まれた人物だった。しかし、魔王討伐の為に訪れた先で初めての挫折を味わう。そこからは、ある意味とても人間らしい行動に出る。慎重さを失ってしまうのだ。魔王討伐への希望の為に大金を使い、その事を忘れ突っ走る。その結果、お金に困った上に路頭に迷う。だからと言って故郷に戻ることもできない。初めての敗北、きっと他人に頼みごとをするのにも慣れていないに違いない。しかし彼女はチャンスを見て切り出すことになる。ここからが主人公の本当の闘いなのかもしれない。果たして、主人公はどのようにして成長していくのだろうか。この物語は、主人公の成長物語なのではないだろうか?
【物語の見どころ】
主人公は、戦術剣士という職。戦いにおいての職業は、喫茶店には無関係と思いきや、活かされている。この物語は魔法が使える世界。常連たちに特性があり、それぞれ職業が違う。ある常連客は、この店に魔石というものを提供している。全員の狙いは一応”魔王城への抜け道”であるが、職業が店に影響を与えていたりもする。そして、魔王城の城下町は支配はされていない。この物語には、たくさんの謎があるように感じる。伏線があるように感じるところが多々あり、登場人物の職業などが必然性で決められているように思う。つまり、ほのぼの先に何かがあるのだ。世界観がしっかりしており、想像しやすい物語。だが、先の展開は読み辛い。そこが魅力だ。主人公はこの店で働く前、彼女は”万能な自分には仲間”は要らないと思っていた、というのが印象的。つまり、彼女は仲間の大切さなどを知っていく物語なのではないかと想像する。
是非、あなたもお手に取られてみませんか?
挫折を知らなかった主人公が、これからどのように変わっていくのか非常に楽しみな物語です。扉を開ければそこには、個性的な常連客たちが待っています。おススメですよ。
【あらすじ引用】長いので、途中まで。
「世界の最果て……こんなところに飲食店って、どういう立地!?」
駄弁ってのんびり、たまーに人生の真面目な話。
喫茶店の中だけで話が進む、密室系コメディ!
ここは人間が住む人間界と魔物の住む魔界がある世界。
突如として人間界に現れ、侵攻をしてきた魔界の人型の怪物だったが、実力は一進一退の均衡した状態。
それを打開するべく、人間は魔界に『旅人』を派遣して魔界の中枢を叩こうとしていた。
『戦術剣士』という職業にいた、少女ファイもその旅人のひとり。
彼女は長い年月をかけて、ついに魔界の果て、魔物の王が住むと言われている城にたどり着く。
……が、しかし。城門の前で待ち構える『黒騎士』があまりにも強すぎて、先に進めなくなってしまった。
【物語は】
冒頭からあるメッセージを感じる作品。天才は苦労を知らず。しかし、苦労を知らないものには、超えられないものが必ずある。天才には天才の苦労があるとは思うが、ここでは苦労を知らない者という意。神童と呼ばれた者が魔王に負け、初めての敗北を味わうことになる。きっと身体だけでなく、酷くプライドが傷ついたに違いない。そんな彼が、表へ出て見つけたのは、喫茶店であった。場所は魔王城のすぐそば。疑いつつも入ってみることに。そこに待ち受けていたものとは…?
【物語の魅力】
主人公は喫茶店側の者だと思っていたら、ある冒険者の視点で始まる。意外性があり、主人公を客観視点で見ることが出来る演出は面白い。この物語では、”黒騎士で詰んで進めなくなった旅人”が常連の店であり、珈琲を飲むことでおかしな部分が出るという。主人公の目的は、”黒騎士”とエンカウントせずに済む隠し通路を見つけること。その情報を掴むためにここで働いているのだ。彼女はここで、人生の味を知り他の人にも教え伝えたという事が分かって来る。本編に入ると、彼女の過去から描かれており、プロローグ部分が何故別の旅人の視点だったのかが分かって来る。つまり、冒頭の旅人は主人公と同じなのだ。ビフォーアフターを分かりやすくするという演出だと感じた。その事により、主人公に何が起き現在のようになったのか、読者の興味を惹くのだ。
【登場人物の魅力】
主人公はプロローグに出てきた旅人のように、今まで苦労を知らず、人よりも能力に恵まれた人物だった。しかし、魔王討伐の為に訪れた先で初めての挫折を味わう。そこからは、ある意味とても人間らしい行動に出る。慎重さを失ってしまうのだ。魔王討伐への希望の為に大金を使い、その事を忘れ突っ走る。その結果、お金に困った上に路頭に迷う。だからと言って故郷に戻ることもできない。初めての敗北、きっと他人に頼みごとをするのにも慣れていないに違いない。しかし彼女はチャンスを見て切り出すことになる。ここからが主人公の本当の闘いなのかもしれない。果たして、主人公はどのようにして成長していくのだろうか。この物語は、主人公の成長物語なのではないだろうか?
【物語の見どころ】
主人公は、戦術剣士という職。戦いにおいての職業は、喫茶店には無関係と思いきや、活かされている。この物語は魔法が使える世界。常連たちに特性があり、それぞれ職業が違う。ある常連客は、この店に魔石というものを提供している。全員の狙いは一応”魔王城への抜け道”であるが、職業が店に影響を与えていたりもする。そして、魔王城の城下町は支配はされていない。この物語には、たくさんの謎があるように感じる。伏線があるように感じるところが多々あり、登場人物の職業などが必然性で決められているように思う。つまり、ほのぼの先に何かがあるのだ。世界観がしっかりしており、想像しやすい物語。だが、先の展開は読み辛い。そこが魅力だ。主人公はこの店で働く前、彼女は”万能な自分には仲間”は要らないと思っていた、というのが印象的。つまり、彼女は仲間の大切さなどを知っていく物語なのではないかと想像する。
是非、あなたもお手に取られてみませんか?
挫折を知らなかった主人公が、これからどのように変わっていくのか非常に楽しみな物語です。扉を開ければそこには、個性的な常連客たちが待っています。おススメですよ。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
男女について考える(ほとんど憶測と偏見とヒステリー)
月澄狸
エッセイ・ノンフィクション
私は生物学も心理学も学んでいない、ただの学のない女だ。ついでに恋愛経験もない、さらには友達もいない。告白されたこともないし当然したこともない。そんなわけでこの連載は、浅い知識と経験から「なんとなく思ったこと」を感情的に書き連ねるだけのものになる。読んでも何の学びもなく、不快になるだけなのでご注意を。(※LGBTQについては分からないので、基本的に古い価値観オンリーで書きます。)
時々、言の葉
myp
エッセイ・ノンフィクション
つらつらと思いついたままの詩をまとめていきます。
よかったら見ていってください。
不定期更新です。
お題のリクエストは随時募集してます。
お題をいただいた方が創作意欲が湧きます。笑
天空からのメッセージ vol.77 ~魂の旅路~
天空の愛
エッセイ・ノンフィクション
そのために、シナリオを描き
そのために、親を選び
そのために、命をいただき
そのために、助けられて
そのために、生かされ
そのために、すべてに感謝し
そのためを、全うする
そのためは、すべて内側にある
あとさん♪の徒然なるままに備忘録
あとさん♪
エッセイ・ノンフィクション
徒然なるままに日暮らし
パソ子に向かいて 心に浮かぶ
どーでもいいあれやらこれやらを
そこはかとなく書き尽くせば
怪しゅうこそ ものぐるおしけれ
とかなんとか。日頃、思っていることとか、好きなものとか、ぼんやり考えていることとか、感じたこととか、作品の裏事情とか。日記的な、あるいはエッセイのようなものを適宜。
不定期更新。
※創作裏話と食べ物に関する話以外は、『小説家になろう』にも投稿しています。
2017.12〜 ★ 死の連鎖の謎 [2023年12月31日完結]
鏡子 (きょうこ)
エッセイ・ノンフィクション
世界史、実話を元に書いています。
Wikipedia等の公のサイトからの転写は、ご了承下さい。
その際(転写する場合)は、
「○○○より転写します」
と、転載元を書きます。
個人的なサイトからはなるべく転載を避けますが、何か情報を転載する際は、URLを貼り付けるなどして、その方の著作権を守ります。
1519年に、神聖ローマ帝国選挙がありました。
その選挙前、僅か数ヶ月の間に、名のある有力な人物たちが、命を落としているのが実に不可解です。
1516年の、王の称号を持つ人たちの死も気になります。
●権力ある人たちは、何故、政略結婚後に命を落とす人が多いのでしょうか?
●権力ある人たちは、何故、誕生月に亡くなる方が多いのでしょうか?
歴史的に名のある人物の、様々な
「死の真相」に迫ります。
【作家日記】小説とシナリオのはざまで……【三文ライターの底辺から這い上がる記録】
タカハシU太
エッセイ・ノンフィクション
書けえっ!! 書けっ!! 書けーっ!! 書けーっ!!
*
エッセイ? 日記? ただのボヤキかもしれません。
『【作家日記】小説とシナリオのはざまで……【三文ライターの底辺から這い上がる記録】』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる