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1話【振り回されるのは、いつものこと】
3 物騒な土産
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****♡side・塩田
「ねえ、塩田。手土産は、あったほうがいいと思うんだけど」
電車がそういって、デパートの前で立ち止まる。仕方なく、塩田もついていくことにした。
「この、重量のある饅頭でいいんじゃないのか?」
塩田は一刻も早く実家に帰りたかった為、目についた饅頭を電車に奨めた。
しかし、
「え、そんなの当たったら死ぬし」
と、彼。
───は? 賞味期限のことか?
電車の言葉をそんな風に解釈した塩田だったが。
「て、おい。何でバットなんか持ってるんだ、紀夫」
彼はいつの間にか、バットを持っていた。
「打ち返す為だよー」
「何を、だよ」
塩田は彼からバットを取り上げると、売り場に戻す。何とも不可解であり、物騒である。
「ちょっ、塩田。なんで戻すんだよ」
珍しく抵抗する彼。単に実家に行って挨拶をするだけなのに、大荷物になりそうだ。
「要らないだろ」
と、塩田が言うと、
「じゃあ、せめておもちゃので良いから」
と、彼はオレンジに黒のラインが引いてあるバットを手に取る。
「おい。なんでジャイ○ンツのバットなんか、持っている」
塩田は不機嫌になった。それに対し彼が、きょとんとした表情をする。
「俺が何を愛しているのか知っての所業か?」
すると彼は塩田の顔をじっと見つめ、
「ああッ」
と、変な声を出す。
「博○の塩と言えば、福岡。福岡と言えば、鷹だろう」
腕組みをし、ムッとする塩田。
因みに○多は間違いなことを二人は知らない。
「いや、でもこの辺ジャイ○ンツしかないし……」
と、困り顔の彼。
だが少し考え込んだのち、
「後で、白と黄色塗ればいいでしょ?」
と、ペンキも掴む。
一体何処に何しにいくのか、段々わからなくなってきている。
「で、手土産は何にするんだ?」
と、塩田。
「なるべく軽くて、尖ってなくて、ふわふわしてるものが…マシュマロとかどうかな」
と、電車。
「何で、手土産がマシュマロ?」
塩田は怪訝そうに彼を見つめた。
「痛くなさそうだから?」
と、彼。
「さっきから何を言ってるんだ」
と、そこで塩田のスマホに着信が。
電車のチョイスに不安を覚えつつも、通話に触れる。
『塩田か?』
と、相手。
「俺にかけてきて、何を当たり前のことを聞いているんだ」
と、塩田。
『何してんの、ほんと』
「ナニはしとらん」
相手は苦情係の課長である。
『仕事、来いよ。塩田を出せって、いつものクレーマーからクレームが来て困ってるんだよ』
───なんだ、そのややこしいクレームは。
「断る! 俺は、紀夫と結婚して主夫になるんだ」
と、塩田は不満そうにそう告げた。
すると、
『料理も出来ないくせに、主夫になってどうするんだ。電車の安月給じゃ、塩田を養えないぞ。それに、マンションだって……』
税金のことを言われれると、確かに痛い。
しかし、仕事ぐらい自分にだって探せる! と反論すれば、
『塩田、あのなあ。いくら優秀でも、塩田みたいに上司への口のきき方がなっていなくても許されるのは(株)原始人くらいなもんなんだからな』
と、課長に正論を言われてしまう。
塩田はムカついて、電話を切った。
「やかましいわ!」
「どうしたの? 塩田」
と、電車は何故かキャッチャー用のプロテクターを購入しようとしている。
「どうしたのは、こっちのセリフだ!」
───紀夫は何処に行く気なんだ!?
「ねえ、塩田。手土産は、あったほうがいいと思うんだけど」
電車がそういって、デパートの前で立ち止まる。仕方なく、塩田もついていくことにした。
「この、重量のある饅頭でいいんじゃないのか?」
塩田は一刻も早く実家に帰りたかった為、目についた饅頭を電車に奨めた。
しかし、
「え、そんなの当たったら死ぬし」
と、彼。
───は? 賞味期限のことか?
電車の言葉をそんな風に解釈した塩田だったが。
「て、おい。何でバットなんか持ってるんだ、紀夫」
彼はいつの間にか、バットを持っていた。
「打ち返す為だよー」
「何を、だよ」
塩田は彼からバットを取り上げると、売り場に戻す。何とも不可解であり、物騒である。
「ちょっ、塩田。なんで戻すんだよ」
珍しく抵抗する彼。単に実家に行って挨拶をするだけなのに、大荷物になりそうだ。
「要らないだろ」
と、塩田が言うと、
「じゃあ、せめておもちゃので良いから」
と、彼はオレンジに黒のラインが引いてあるバットを手に取る。
「おい。なんでジャイ○ンツのバットなんか、持っている」
塩田は不機嫌になった。それに対し彼が、きょとんとした表情をする。
「俺が何を愛しているのか知っての所業か?」
すると彼は塩田の顔をじっと見つめ、
「ああッ」
と、変な声を出す。
「博○の塩と言えば、福岡。福岡と言えば、鷹だろう」
腕組みをし、ムッとする塩田。
因みに○多は間違いなことを二人は知らない。
「いや、でもこの辺ジャイ○ンツしかないし……」
と、困り顔の彼。
だが少し考え込んだのち、
「後で、白と黄色塗ればいいでしょ?」
と、ペンキも掴む。
一体何処に何しにいくのか、段々わからなくなってきている。
「で、手土産は何にするんだ?」
と、塩田。
「なるべく軽くて、尖ってなくて、ふわふわしてるものが…マシュマロとかどうかな」
と、電車。
「何で、手土産がマシュマロ?」
塩田は怪訝そうに彼を見つめた。
「痛くなさそうだから?」
と、彼。
「さっきから何を言ってるんだ」
と、そこで塩田のスマホに着信が。
電車のチョイスに不安を覚えつつも、通話に触れる。
『塩田か?』
と、相手。
「俺にかけてきて、何を当たり前のことを聞いているんだ」
と、塩田。
『何してんの、ほんと』
「ナニはしとらん」
相手は苦情係の課長である。
『仕事、来いよ。塩田を出せって、いつものクレーマーからクレームが来て困ってるんだよ』
───なんだ、そのややこしいクレームは。
「断る! 俺は、紀夫と結婚して主夫になるんだ」
と、塩田は不満そうにそう告げた。
すると、
『料理も出来ないくせに、主夫になってどうするんだ。電車の安月給じゃ、塩田を養えないぞ。それに、マンションだって……』
税金のことを言われれると、確かに痛い。
しかし、仕事ぐらい自分にだって探せる! と反論すれば、
『塩田、あのなあ。いくら優秀でも、塩田みたいに上司への口のきき方がなっていなくても許されるのは(株)原始人くらいなもんなんだからな』
と、課長に正論を言われてしまう。
塩田はムカついて、電話を切った。
「やかましいわ!」
「どうしたの? 塩田」
と、電車は何故かキャッチャー用のプロテクターを購入しようとしている。
「どうしたのは、こっちのセリフだ!」
───紀夫は何処に行く気なんだ!?
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