25 / 30
リーマン物語2
────4『悪魔…もとい、王子の囁き』
しおりを挟む
────4『悪魔…もとい、王子の囁き』
”踊らないと、話が進まないから帰れない”
さすがの塩田も、この言葉の意味は分かる。つまり、ドラマどころじゃないという意味だ。この時間は体感時間ではなく、ストーリーと共に進むというモノ。しかしながら、ドラマの時間は進む。なんともややこしい。仕方なく、塩田は手を差し出した。
「俺様のものになる覚悟が出来たという事か」
何という、魔王っぷり。
「何をバカなことほざいている。帰るために踊るだけだ」
手を差し出したのは良いが、社交ダンスではなかった。
「なんで、ソウルステップ!」
「ダンスと言えば、ソウルダンスだ」
「は?」
どんなシンデレラだよ、と思いながらも華麗にステップを踏む。
「塩田、なかなかやるじゃないか」
「早く帰りたい一心に決まっているだろ」
だが、次の瞬間衝撃の事実が。
「シンデレラは、王子と結婚しないと終わらない。しかも、この後靴を便りに塩田の家が発覚する。つまり、THE endだ」
「何だと?!どんなゲームにも選択肢はあるのに、一択とは…一体どんな拷問ストーリーなんだ」
「さあ、選ばせてやる。面倒なルートを通って俺様の嫁になるか。それとも今すぐ嫁になるか」
どのみち嫁は回避できそうにない。塩田は覚悟を決めたのだった。
**
「毎日、毎日韓国ドラマばかり見おって。少しは俺様の相手をしろ!」
「断る!」
シンデレラは幸せなドラマライフを送りましたとさ。
めでたし、めでたし。
続く。
”踊らないと、話が進まないから帰れない”
さすがの塩田も、この言葉の意味は分かる。つまり、ドラマどころじゃないという意味だ。この時間は体感時間ではなく、ストーリーと共に進むというモノ。しかしながら、ドラマの時間は進む。なんともややこしい。仕方なく、塩田は手を差し出した。
「俺様のものになる覚悟が出来たという事か」
何という、魔王っぷり。
「何をバカなことほざいている。帰るために踊るだけだ」
手を差し出したのは良いが、社交ダンスではなかった。
「なんで、ソウルステップ!」
「ダンスと言えば、ソウルダンスだ」
「は?」
どんなシンデレラだよ、と思いながらも華麗にステップを踏む。
「塩田、なかなかやるじゃないか」
「早く帰りたい一心に決まっているだろ」
だが、次の瞬間衝撃の事実が。
「シンデレラは、王子と結婚しないと終わらない。しかも、この後靴を便りに塩田の家が発覚する。つまり、THE endだ」
「何だと?!どんなゲームにも選択肢はあるのに、一択とは…一体どんな拷問ストーリーなんだ」
「さあ、選ばせてやる。面倒なルートを通って俺様の嫁になるか。それとも今すぐ嫁になるか」
どのみち嫁は回避できそうにない。塩田は覚悟を決めたのだった。
**
「毎日、毎日韓国ドラマばかり見おって。少しは俺様の相手をしろ!」
「断る!」
シンデレラは幸せなドラマライフを送りましたとさ。
めでたし、めでたし。
続く。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる