R18【異性恋愛】『猟奇的、美形彼氏は』

crazy’s7@体調不良不定期更新中

文字の大きさ
上 下
26 / 47
3話 その男、彼女溺愛につき

6.5・愛しい恋人(3)【R】

しおりを挟む
 優しいキスと共にゆっくりと指を動かされ、悠は蓮にしがみついた。
「んんッ……」
「中に入れていい?」
 確認してくれるのは嬉しいが、悠は恥ずかしさに顔を赤らめる。
 こくりと頷けば彼の指が中に。
 
 蓮の綺麗な手が好き。
 あの綺麗な指先が自分の中に入っていると思うと熱が上がってしまう。
「蓮……好き」
「大好きだよ」
 垂れ目の彼が目を細め優しい笑みを浮かべる。
 全身で大好きと言っているようで、心が跳ねた。
 彼は簡単に先には進まない。注意深く悠を観察し、良いところを攻めていく。

──付き合う前はこんな人だとは思わなかったな。
 いきなり”突く突かれの仲”とかわけのわからないこと言うし。

 その割にはキスはおろか、手も握ってこない。
 清い交際を通りこして、冗談かと思ったほどだ。
 
──それなのに、泣くほど好きなんて!
 あの日のことを思い出す度、萌える。
 可愛すぎるの!

「悠……? 指、折れそうなんだけど」
 心の中で悶絶していると、困った顔の彼。
「そんなに締め付けないでよ」
と涙目だ。
 悠は両腕を広げ蓮に、
「来て」
と言うが、
「もぎ取られそう……」
と困惑している。
 だが悠は、
「大丈夫。蓮のは丈夫だから」
と彼にウインクして見せた。

「なんか、全然大丈夫そうじゃないんだけど?」
 ”つべこべ言わないの!”と悠は彼の頬を撫でる。
「蓮は繋がりたくないの?」
 首を傾げてそう問えば、彼が悠の入り口に自分自身を宛がう。
 いつの間に準備したの? と思いつつも、求められるままに口づけを交わす。
「痛くない?」
「うん。蓮は?」
「……それ、聞くの」
「丈夫だから平気?」
 悠の問いに両手で顔を覆い笑っている。
「もう、なによー」
「悠が締め付けなければ、平気」
と、笑っていた彼がぎゅっと抱きしめてくれた。

 初めての日から、何度身体を重ねただろう。
 彼はいつでも愛を刻み、熱を分けてくれる。
 求めれば、求めるままに。
 その度、好きが加速する。

 初めての恋人だから、これ以上もこれ以下も知らない。
 彼が自分の全て。
 この先もずっと彼だけで良いと思えるほどに、蓮の愛に溺れている。
 
「んんッ……」
 奥をツンツンされる度、声が漏れる。
 蓮は自分の欲望に素直というよりは、悠のためと感じてしまうほどゆっくりと動く。もっと勝手気ままでもいいのにとは思うが、それが彼の気持ちなら尊重してあげたい。
 傷つきやすい人だから。
 そのままを肯定してあげたい。
 願わくば、彼がいつもそばで笑ってくれたらいい。
「悠……」
「うん?」
「いいの?」
「凄く」
 ”そっか”と嬉しそうな顔をする彼を悠はぎゅっと抱きしめた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語

六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

百合系サキュバスにモテてしまっていると言う話

釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。 文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。 そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。 工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。 むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。 “特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。 工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。 兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。 工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。 スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。 二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。 零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。 かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。 ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。 この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。

如月さんは なびかない。~片想い中のクラスで一番の美少女から、急に何故か告白された件~

八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」  ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。  蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。  これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。  一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。

処理中です...