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────5章『救え、彼らを』
■8「心からのプロポーズ」【R】
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****♡Side・咲夜
「そうだ、セックスしよう」
「え?」
久隆の突然の言葉に、彼の胸にスリスリし夢見心地だった咲夜が顔をあげる。
「ちょっと、なにそのJR東海のCMみたいなノリ」
「したくないの?」
と彼に、じっと見つめられ、
「話したいことたくさんあるのに」
と抗議するが。
「そんなの後でいいだろ?」
と、いつになく強引な彼に、咲夜は戸惑いを隠せない。
それどころか、
「拒否権ないから」
と、横暴なことを言い出す始末だ。
「ええッ!」
「咲夜の拒否権は、ただいまを持ちまして剥奪されました」
「ちょっ!」
慌てる咲夜に、
「男なんて、みんな狼なんだよ?飢えた狼の寝床に自らやって来て逃げようっての?」
と彼は追い打ちをかける。
「うぅ..」
今日の久隆は無茶苦茶だよ。
謝らなきゃいけないことがたくさんあるのに。
「ねぇ、咲夜」
久隆に耳元で名前を呼ばれ、咲夜の背中をゾクリと何かが駆け上がった。
「触れたくて触れたくて堪らなかったんだよ?」
「俺だって」
「うん、だからエッチしよ?」
と、彼の甘い囁き。
な、な、なっ!
心拍数が上がってゆく。
久隆はズルい。
いつだって俺の心を、根こそぎ持ってゆく。
「まだ我慢させるの?また自慰行為させる?」
「それは..」
無理矢理襲ってしまえばいいのに、合意を得ようとするのが久隆らしい。
だが、あきらめが早いのか、
「したくないなら、別にいいけど?」
と彼は頬杖をつくと、プイっと横を向く。まるで、興味が失せたとでも言うように。
ほんとズルいよ!久隆は。
そんなことされたらすがりたくなるじゃないかッ。
「やだ」
「うん?」
「そっぽ向いちゃ嫌だッ。エッチするから、俺だけ見て」
「ん、いい子」
咲夜は、ちゅッと口づけられると抱き上げられた。
「久隆はズルい」
「苦情は後でね」
**
「ちゃんとご飯食べてないだろ」
以前より痩せた咲夜を見つめ、久隆は少し怒った口調でそう言った。
「だって..」
言い淀む、咲夜。
食欲なかったし。
返答に困る咲夜に胸に舌を這わせていた彼が、困ったような笑みを浮かべる。咲夜に食欲がないのは、自分のせいだと思ったようだ。
「夕食はどっか食べに行こうか」
彼にスルリとズボンを脱がされ、咲夜はドキドキする。話しどころではない。
「久しぶりに四人集まってさ」
「うん」
下着の上から彼に、咲夜自身を撫で上げられビクリとした。
「ねえ、咲夜」
と、ちゅッと口づけられながら名前を呼ばれ、咲夜は潤んだ瞳で彼を見上げる。
「俺と結婚しようね」
「ッ!」
久隆との婚約は彼の立てた計画に組み込まれていたことだった、葵とずっと一緒にいるために。咲夜は計画など関係なく久隆に惹かれ、もう離れられなくなっていた。それでも、一生三人で一緒に居たいと願った咲夜には、久隆との婚姻は必然的である。しかし久隆が言っているのはそう言った意味合いではなく、心からのプロポーズ。
「死ぬまで愛してあげるから」
と言う久隆に、
「ほんと?」
咲夜の瞳は輝く。
しかし、
「嘘なんて、言ったこと..」
ないと言おうとした彼は、一つの嘘に気づきいいよどむ。
「あるけど、これは本気」
「馬鹿正直だ」
咲夜がクスッと笑う。
「すぐ帰れなくてゴメン、不安にさせてごめんね、咲夜」
「久隆が大好きだよ」
「じゃあ..」
「うん。俺を永遠に、久隆のものにして」
「我が姫よ、喜んで」
「ふふッ」
ニコニコしながらキザなことを言う久隆がくすぐったい。
**
「んッ..あッ♡」
咲夜は、久しぶりに自分自身を舐めあげられ、あまりの刺激に腰が揺れた。
「んんッ」
根元を扱きながら鈴口を吸い上げられ、イきそうになる。
「あッ..でちゃ..う..」
「見せて。厭らしくここからミルク溢すところ」
「うぅッ..やぁッ」
「ほら」
咲夜は久隆に手で咲夜自身を緩く強く扱ごかれ、ぴッ..ポタタと愛液を溢れさせ、恥ずかしさに両手で顔を覆った。
「気持ち良かったんだね。大丈夫、可愛いよ」
鈴口に残った愛液を久隆は吸い上げると、奥の蕾を求め咲夜の腰を持ち上げる。
「久しぶりだから、痛いかな?」
「ふぁッ」
舌を這わせられ、期待に胸を踊らせる。最愛の彼と繋がることは幸せいっぱいの行為。なのに、
「指だけにする?」
という彼の提案に、咲夜はあからさまにガッカリした顔をしてしまう。
「なんで、そんな顔するの」
「最後までする!」
珍しくムッとした咲夜に久隆は驚いていた。
****
「んッ..あッ..あんッ♡」
「可愛い」
何度も優しいキスをくれながら蕾を奥までゆっくりと突く久隆に、咲夜はドキドキが止まらない。
好き。
やっぱり好き。
大好き。
自分は彼に酷いことを言って、酷いことをしたのに。よく考えたら、久隆は一度も怒らず、広い心で丸ごと受け止めてくれた。“欠点も含めて全部その人。確かに治すべき欠点もあるだろうけど、それが個性であり、その人を作るもの”。咲夜の欠点も全部、久隆は愛してくれる。確かにそう、彼は自分のこと話さないし口下手だ。だけど、もしお喋りな人だったら今とは別人だろう。そういう意味なんだと思う。
そんな久隆だから好きになった。
こんなに惹かれてしまった。
「やぁッ..はぁッ..んんッ♡」
「可愛い。咲夜が可愛い」
「久隆、だぁい好きッ」
きっとまたすれ違ってしまうかもしれない。
言葉の足りない久隆。
思い込みの激しい自分。
そんな二人だから。
でも、そのままの久隆が好き。
「可愛過ぎて、どうしてくれよう?」
「愛して?久隆の愛がいっぱい欲しい」
「いいよ」
幸せ過ぎて、二人は忘れていた。四人がまだ元に戻ったわけではないことに。
「んッ..あんッ」
「そんなに気持ちいの?」
「うんッ..奥ッ..いい」
「今度こそ、離さないよ」
「久隆ッ」
二人はお互いの心を分けあうように愛し合った。
「ああッ..いッちゃうの」
「いいよ、一緒にね」
**
「ふふッ」
再び久隆に指輪を嵌めて貰った咲夜は上機嫌だ。
「もう少し太らないと、また抜けるよ?」
「うぅ」
二人が手を繋いで階下に降りると、葵と和がピアノで連弾をしている。
「あ、仲直り出来たんだね」
葵がすぐに気づいてホッとした笑みを浮かべた。
「おかげさまで」
「良かったぁ」
とても嬉しそうな葵に、久隆も嬉しくなる。
「よし、今夜は三人でイチャイチャしようね」
葵の言葉に咲夜が真っ赤になった。
「そうだ、夕食久しぶりに大里も誘って外食したいんだけど」
と久隆は、葵に提案する。
「え」
「何か不味かった?」
「ううん」
「もしかして、喧嘩してる?」
葵の反応に久隆は、この間のことを思い出した。
「気まずいままだよー。てか、それどころじゃなくて放置してた。今日、会ってくるよ」
葵は真っ直ぐな性格だ。思い立ったらすぐ行動するタイプでもある。
「大丈夫なの?」
「どうだろ。大里、死人みたいな顔してたけど」
「!」
「まあ、黒川くんがいるから生きてはいるんじゃない?」
”連絡してくる”と言って、葵はその場から離れていく。大丈夫なのだろうか、と葵の様子に咲夜は青ざめていた。
「そうだ、セックスしよう」
「え?」
久隆の突然の言葉に、彼の胸にスリスリし夢見心地だった咲夜が顔をあげる。
「ちょっと、なにそのJR東海のCMみたいなノリ」
「したくないの?」
と彼に、じっと見つめられ、
「話したいことたくさんあるのに」
と抗議するが。
「そんなの後でいいだろ?」
と、いつになく強引な彼に、咲夜は戸惑いを隠せない。
それどころか、
「拒否権ないから」
と、横暴なことを言い出す始末だ。
「ええッ!」
「咲夜の拒否権は、ただいまを持ちまして剥奪されました」
「ちょっ!」
慌てる咲夜に、
「男なんて、みんな狼なんだよ?飢えた狼の寝床に自らやって来て逃げようっての?」
と彼は追い打ちをかける。
「うぅ..」
今日の久隆は無茶苦茶だよ。
謝らなきゃいけないことがたくさんあるのに。
「ねぇ、咲夜」
久隆に耳元で名前を呼ばれ、咲夜の背中をゾクリと何かが駆け上がった。
「触れたくて触れたくて堪らなかったんだよ?」
「俺だって」
「うん、だからエッチしよ?」
と、彼の甘い囁き。
な、な、なっ!
心拍数が上がってゆく。
久隆はズルい。
いつだって俺の心を、根こそぎ持ってゆく。
「まだ我慢させるの?また自慰行為させる?」
「それは..」
無理矢理襲ってしまえばいいのに、合意を得ようとするのが久隆らしい。
だが、あきらめが早いのか、
「したくないなら、別にいいけど?」
と彼は頬杖をつくと、プイっと横を向く。まるで、興味が失せたとでも言うように。
ほんとズルいよ!久隆は。
そんなことされたらすがりたくなるじゃないかッ。
「やだ」
「うん?」
「そっぽ向いちゃ嫌だッ。エッチするから、俺だけ見て」
「ん、いい子」
咲夜は、ちゅッと口づけられると抱き上げられた。
「久隆はズルい」
「苦情は後でね」
**
「ちゃんとご飯食べてないだろ」
以前より痩せた咲夜を見つめ、久隆は少し怒った口調でそう言った。
「だって..」
言い淀む、咲夜。
食欲なかったし。
返答に困る咲夜に胸に舌を這わせていた彼が、困ったような笑みを浮かべる。咲夜に食欲がないのは、自分のせいだと思ったようだ。
「夕食はどっか食べに行こうか」
彼にスルリとズボンを脱がされ、咲夜はドキドキする。話しどころではない。
「久しぶりに四人集まってさ」
「うん」
下着の上から彼に、咲夜自身を撫で上げられビクリとした。
「ねえ、咲夜」
と、ちゅッと口づけられながら名前を呼ばれ、咲夜は潤んだ瞳で彼を見上げる。
「俺と結婚しようね」
「ッ!」
久隆との婚約は彼の立てた計画に組み込まれていたことだった、葵とずっと一緒にいるために。咲夜は計画など関係なく久隆に惹かれ、もう離れられなくなっていた。それでも、一生三人で一緒に居たいと願った咲夜には、久隆との婚姻は必然的である。しかし久隆が言っているのはそう言った意味合いではなく、心からのプロポーズ。
「死ぬまで愛してあげるから」
と言う久隆に、
「ほんと?」
咲夜の瞳は輝く。
しかし、
「嘘なんて、言ったこと..」
ないと言おうとした彼は、一つの嘘に気づきいいよどむ。
「あるけど、これは本気」
「馬鹿正直だ」
咲夜がクスッと笑う。
「すぐ帰れなくてゴメン、不安にさせてごめんね、咲夜」
「久隆が大好きだよ」
「じゃあ..」
「うん。俺を永遠に、久隆のものにして」
「我が姫よ、喜んで」
「ふふッ」
ニコニコしながらキザなことを言う久隆がくすぐったい。
**
「んッ..あッ♡」
咲夜は、久しぶりに自分自身を舐めあげられ、あまりの刺激に腰が揺れた。
「んんッ」
根元を扱きながら鈴口を吸い上げられ、イきそうになる。
「あッ..でちゃ..う..」
「見せて。厭らしくここからミルク溢すところ」
「うぅッ..やぁッ」
「ほら」
咲夜は久隆に手で咲夜自身を緩く強く扱ごかれ、ぴッ..ポタタと愛液を溢れさせ、恥ずかしさに両手で顔を覆った。
「気持ち良かったんだね。大丈夫、可愛いよ」
鈴口に残った愛液を久隆は吸い上げると、奥の蕾を求め咲夜の腰を持ち上げる。
「久しぶりだから、痛いかな?」
「ふぁッ」
舌を這わせられ、期待に胸を踊らせる。最愛の彼と繋がることは幸せいっぱいの行為。なのに、
「指だけにする?」
という彼の提案に、咲夜はあからさまにガッカリした顔をしてしまう。
「なんで、そんな顔するの」
「最後までする!」
珍しくムッとした咲夜に久隆は驚いていた。
****
「んッ..あッ..あんッ♡」
「可愛い」
何度も優しいキスをくれながら蕾を奥までゆっくりと突く久隆に、咲夜はドキドキが止まらない。
好き。
やっぱり好き。
大好き。
自分は彼に酷いことを言って、酷いことをしたのに。よく考えたら、久隆は一度も怒らず、広い心で丸ごと受け止めてくれた。“欠点も含めて全部その人。確かに治すべき欠点もあるだろうけど、それが個性であり、その人を作るもの”。咲夜の欠点も全部、久隆は愛してくれる。確かにそう、彼は自分のこと話さないし口下手だ。だけど、もしお喋りな人だったら今とは別人だろう。そういう意味なんだと思う。
そんな久隆だから好きになった。
こんなに惹かれてしまった。
「やぁッ..はぁッ..んんッ♡」
「可愛い。咲夜が可愛い」
「久隆、だぁい好きッ」
きっとまたすれ違ってしまうかもしれない。
言葉の足りない久隆。
思い込みの激しい自分。
そんな二人だから。
でも、そのままの久隆が好き。
「可愛過ぎて、どうしてくれよう?」
「愛して?久隆の愛がいっぱい欲しい」
「いいよ」
幸せ過ぎて、二人は忘れていた。四人がまだ元に戻ったわけではないことに。
「んッ..あんッ」
「そんなに気持ちいの?」
「うんッ..奥ッ..いい」
「今度こそ、離さないよ」
「久隆ッ」
二人はお互いの心を分けあうように愛し合った。
「ああッ..いッちゃうの」
「いいよ、一緒にね」
**
「ふふッ」
再び久隆に指輪を嵌めて貰った咲夜は上機嫌だ。
「もう少し太らないと、また抜けるよ?」
「うぅ」
二人が手を繋いで階下に降りると、葵と和がピアノで連弾をしている。
「あ、仲直り出来たんだね」
葵がすぐに気づいてホッとした笑みを浮かべた。
「おかげさまで」
「良かったぁ」
とても嬉しそうな葵に、久隆も嬉しくなる。
「よし、今夜は三人でイチャイチャしようね」
葵の言葉に咲夜が真っ赤になった。
「そうだ、夕食久しぶりに大里も誘って外食したいんだけど」
と久隆は、葵に提案する。
「え」
「何か不味かった?」
「ううん」
「もしかして、喧嘩してる?」
葵の反応に久隆は、この間のことを思い出した。
「気まずいままだよー。てか、それどころじゃなくて放置してた。今日、会ってくるよ」
葵は真っ直ぐな性格だ。思い立ったらすぐ行動するタイプでもある。
「大丈夫なの?」
「どうだろ。大里、死人みたいな顔してたけど」
「!」
「まあ、黒川くんがいるから生きてはいるんじゃない?」
”連絡してくる”と言って、葵はその場から離れていく。大丈夫なのだろうか、と葵の様子に咲夜は青ざめていた。
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