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第一章フリーデ王国
グアンナ
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「まぁ、処分は王宮に帰ってからするとして・・・」
もう完全に私が悪者になっている。
今あれこれ言っても相手にされないだろう。
ユリナさんとマミさんは下級の魔物と戦っている。
一方私は縄で腕を縛られ、その縄は兵士に握られている。
「うぉぉぉ!凄いぞ!さすが勇者様だ!」
兵士たちが盛り上がっているのを見て、なんだかあんな二人に感激していると思うと虚しくなっきた。
確かにあの二人はスライムのような魔物を一撃程度で倒しているが、あまり大変そうに見えない。
本当に凄いのだろうか。
「あの、ユリナさんとマミさんって、強いんですか?」
私がそう兵士に聞くと、兵士はため息をして答えた。
「生身の人間、しかも経験もない女が下級とはいえ魔物を一撃で倒しているのだぞ?
強いに決まっているだろう」
と、鼻で笑われた。
そんなこと言われてもこの世界に来たばかりだしどうしようもない。
兵士にそう言おうと思ったが、もう面倒くさいので止めた。
しばらくして実力調査が終わり、(私は何もしていないが)馬車に乗って王宮へと進み始めた。
馬車でも相変わらず腕を縛られており、これからどうなるのだろうと不安で募る。
気を紛らわそうと外を見たが、ここは崖道。それも馬車一台が通れる程の広さだ。地面も見えない真っ暗な崖下を見ると、気分が悪くなる。やっぱり外は見ない方がいいな。
そんな時だった。
「グアンナだ!なんでこんなところに!」
グアンナ。そう聞き、馬車から顔を覗く。
馬車と同等の巨体に、鋭い角と牙は、巨大で獰猛な牛のような外見。鼻息を荒くして体制を低くするその様は、今にも襲いかかって来そうな体制だ。この世界で、いや人生で感じたことのない恐ろしさを感じる。
「馬車を置いて逃げろ!ユリナ殿とマミ殿を早く逃がすのだ!」
一人の兵士が叫ぶ。
流石にあの魔物には勝てないと踏んだのか、兵士たちは慌ててユリナさんとマミさんを連れ、一目散にグアンナから逃げ出す。
残りの兵士たちも飛び出した。
···え?私は?
腕を縛られたままなんですけど。というかもう誰もいないんですけど。
グアンナが地の底から唸り出るような咆哮を上げる。
「いやぁぁぁぁぁ!」
私は恐怖のあまりパニックになり、がたがたと肩を震わせる。
それでもなんとか逃げ出そうと、両手の使えない状況で立ち、馬車から出ようと試みる。
だが、グアンナが突進し、馬車が揺れる。突然のことに思わず尻もちをついた。不幸中の幸いか、まだ馬車は崖下より離れた位置だ。
···その時、馬車の馬が怯えるような鳴き声を上げ、暴れ出す。グアンナのいる反対方向に必死に逃げ出そうとするが、その方向は崖下だ。
「あ、ちょ・・・今動いたら・・・」
馬車が動いたことに刺激されたのか、グアンナが馬車に体当たりして来た。馬車は崖から崩れ落ちる。
かつてないほどの絶叫。
私は馬車が崖の底に叩きつけられる前に、恐怖で意識を失った。
もう完全に私が悪者になっている。
今あれこれ言っても相手にされないだろう。
ユリナさんとマミさんは下級の魔物と戦っている。
一方私は縄で腕を縛られ、その縄は兵士に握られている。
「うぉぉぉ!凄いぞ!さすが勇者様だ!」
兵士たちが盛り上がっているのを見て、なんだかあんな二人に感激していると思うと虚しくなっきた。
確かにあの二人はスライムのような魔物を一撃程度で倒しているが、あまり大変そうに見えない。
本当に凄いのだろうか。
「あの、ユリナさんとマミさんって、強いんですか?」
私がそう兵士に聞くと、兵士はため息をして答えた。
「生身の人間、しかも経験もない女が下級とはいえ魔物を一撃で倒しているのだぞ?
強いに決まっているだろう」
と、鼻で笑われた。
そんなこと言われてもこの世界に来たばかりだしどうしようもない。
兵士にそう言おうと思ったが、もう面倒くさいので止めた。
しばらくして実力調査が終わり、(私は何もしていないが)馬車に乗って王宮へと進み始めた。
馬車でも相変わらず腕を縛られており、これからどうなるのだろうと不安で募る。
気を紛らわそうと外を見たが、ここは崖道。それも馬車一台が通れる程の広さだ。地面も見えない真っ暗な崖下を見ると、気分が悪くなる。やっぱり外は見ない方がいいな。
そんな時だった。
「グアンナだ!なんでこんなところに!」
グアンナ。そう聞き、馬車から顔を覗く。
馬車と同等の巨体に、鋭い角と牙は、巨大で獰猛な牛のような外見。鼻息を荒くして体制を低くするその様は、今にも襲いかかって来そうな体制だ。この世界で、いや人生で感じたことのない恐ろしさを感じる。
「馬車を置いて逃げろ!ユリナ殿とマミ殿を早く逃がすのだ!」
一人の兵士が叫ぶ。
流石にあの魔物には勝てないと踏んだのか、兵士たちは慌ててユリナさんとマミさんを連れ、一目散にグアンナから逃げ出す。
残りの兵士たちも飛び出した。
···え?私は?
腕を縛られたままなんですけど。というかもう誰もいないんですけど。
グアンナが地の底から唸り出るような咆哮を上げる。
「いやぁぁぁぁぁ!」
私は恐怖のあまりパニックになり、がたがたと肩を震わせる。
それでもなんとか逃げ出そうと、両手の使えない状況で立ち、馬車から出ようと試みる。
だが、グアンナが突進し、馬車が揺れる。突然のことに思わず尻もちをついた。不幸中の幸いか、まだ馬車は崖下より離れた位置だ。
···その時、馬車の馬が怯えるような鳴き声を上げ、暴れ出す。グアンナのいる反対方向に必死に逃げ出そうとするが、その方向は崖下だ。
「あ、ちょ・・・今動いたら・・・」
馬車が動いたことに刺激されたのか、グアンナが馬車に体当たりして来た。馬車は崖から崩れ落ちる。
かつてないほどの絶叫。
私は馬車が崖の底に叩きつけられる前に、恐怖で意識を失った。
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