転生したら石でした!

むねじゅ

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第51話 マリーとアリシア

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湖から大分走った先に村の案内の木片があった!もうすぐだ!俺は光った。
セシルもその板を見たらしく

セシル 「ようへい!見たか!村のことが書いてある板があったな!前の時あんなのあったっけ?」

俺もそれは思った。ここら辺は何も案内が無かったから、セシルが道を迷わず進むのに苦労していた。
まあ、それもマリーとアリシアに聞いて見ようと思った。

セシル 「あっ!着いたぞ!村がにぎわってる音がするな!盗賊がいなくなって平和になったってことかな?」

俺は本当だ!と思った。俺がマリーに連れられてこの村に来た時は、なんだか暗くピリピリした雰囲気があったのだが、そんな面影はまったく無い。
今は活気があって、あの時逃げ出した商人が戻ってきたようだ。
食べ物や野菜や果物も売っているし、平和な村になっている。
あの時、マリーが倒した盗賊たちがいなくなって、村にとって一番の問題が解決したようだ。
よかった。きっと、マリーたちも家族で暮らしているんだろう。

セシル 「ここだ!ここ!二人の家はここだ!」

と言ってセシルは馬を降り、家の柵にヨルセをつないだ。

セシル 「あたいだよ!セシルだよ!戻ってきたんだ!入れてくれー!」

とセシルは木のドアをドンドンと叩いた。

すると笑顔のマリーとアリシアが出迎えてくれた。
セシルは二人に抱きついた。二人もおかえりと泣いていた。

アリシア 「セシルさん、石さん!良く無事に戻ってきましたね!よかったです!よかったです!」

アリシアが泣いている。

マリー 「いしさんが!ネックレスになってる!きれー!!!お姉ちゃーん!見て!」

忘れていた!俺はマリーと伝心できるかもしれないんだった!!!!すかさず俺はマリーに話しかける。

俺 「マリーただいま!元気だったか?」

マリー 「うん?誰?誰が話しかけてるの?マリーは元気だよ!」

マリーは目をぱちくりさせていたが、二人にはマリーが独り言を言っているように見えた。
その時、セシルが気が付いた。きっと、俺がマリーに話しかけたことに・・・

セシル 「聞いてくれ!」

そのときアリシアが話しをゆっくり聞きたいです。
だから玄関では、なんですから・・・
と言ってお茶を入れてテーブルに案内してくれた。

セシル 「それでな!今、マリーは誰かと話したんだろ?」

マリー 「うん!そう!男の人に元気か?って聞かれたの。だから、マリーは元気だよ!って答えたよ!」

セシル 「二人ともおどろかないでくれよ!この石は、ようへい っていう名前だったんだ!それにな、マリーは石を飲んだだろ?」

マリー 「うん!飲んだ!」

セシル 「飲むとようへいと会話ができるんだ!だから、マリーが話しかけられた人は石のようへいなんだ!」

マリー 「えー!!!!いしさんと話せるの!やったー!いしさん!よう、へいっていうんだ!すごいねー!マリーとしゃべれるだー!!!」

セシル 「そうなんだよー!やっぱり、マリーは話せるんだな。あたいもようへいと直接話したいよー!マリーが羨ましすぎる!!!!」

アリシア 「石さんはようへいさんというお名前なのね!お名前がわかってよかった!お礼をいいたかったから!ようへいさん!マリーとこの村を助けてくれて、ありがとうございます!!!」

俺はいいえどういたしまして!の意味を込めて光った。すると、

マリー 「お姉ちゃん!どういたしましてっていっているよ!」

とマリーが姉に伝えた。俺はおお!スゲー!通訳ができた!と思った。

セシルは姉のアリシアにこれまでにあった事をかいつまんで話していた。俺はマリーと話すことにした。

俺 「マリー、村が平和になってよかったな!」

マリー 「うん!今は家族いっしょでたのしいよ!」

俺 「父ちゃんと母ちゃん無事に帰ってきたのか?」

マリー 「そうなの!セシルお姉ちゃんとよ、よ、よう、へい?が行っちゃったあとすぐに帰ってきたんだ!」

俺 「そっか!よかったな!俺の名前言いにくいか?よっくんでいいぞ!」

マリー 「よっくん!言いやすい!よっくんて呼ぼー!!!」

俺は誰かに呼んで欲しかったあだ名を教えた。小さい子にあだ名で呼ばれると、姪っ子ができたようでなんとも恥ずかし、うれしい。

俺 「よっくんっていいだろ?」

マリー 「よっくん!よっくん!」

セシルはアリシアとの会話を中断した。

セシル 「なんだ?ようへい。マリーによっくんて呼ばせてるのか?かわいい名だな!ガハハ!」

とセシルとアリシアが笑っている。
いいなー!美女に囲まれて、かわいい女の子によっくんなんて呼ばれちゃってウキウキだよ!俺!!!
しっ、しまった!もうマリーに伝心できるんだったー!!!
今のも聞かれちまったか?とマリーの顔を見るが皆と笑っている。
?もしかして、心の声は聞こえないのかな?きっとそうだ!よかったー!軽蔑されるところだったーと俺は胸をなでおろした。

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