チートクラブ

むねじゅ

文字の大きさ
上 下
4 / 10

004 通学1日目 (1)

しおりを挟む
火口先生が使うチートとはなんなのでしょうね?

気功?催眠術?魔法?


今後、色々な技のやり方を書いていきますが、実際に再現出来ない場合があります。
あくまでフィクションとして見てください。

仮に出来ても本当に決まると危険な技です。
怪我を負ったり 負わせても自己責任でお願いします。


では、あれから次の日です。


----------------------------------------

朝目が覚めると、僕は全身筋肉痛に襲われた。

「うぅ…全身痛い…」

木藤に殴られて痛いのもあるけど、
全身筋肉痛になったのは理由がある。

昨日あの後、一つだけ技?を教えてもらえた。

触らないで相手を投げ飛ばす技は簡単には習得出来ないらしい。
金田さんは今のように出来るまで2年はかかったみたい。
コツが分かればどんどん上達すると先生は言ってた。

最初は接触状態から会得して段々触らなくて良い方向に持って行くそうだ。
そこで昨日は、相手に手首を掴まれた場合に誰でも簡単に技が発動する方法を教えてもらった。

まず相手に手首を掴まれたら、脇をしめて素早く前ならえのポーズをする。
その後、外科医が手術する時の手を上に上げるポーズをする。
「手術はじめます!」みたいな。

これを行うと、腕を掴んだ相手が硬直する。
ポイントは常に指先の先端に意識を向けておく。
肩や腕の関節に力が入っては駄目。

昨日の練習で熊君じゃなくて水上君をなんとか硬直させる事ができた。
金田さんとガリ眼鏡君(土田君でした)にはかける事が出来なかった。
どうやらこの技はかかりやすい人 と かかりにくい人が居るみたいだ。

火口先生が言うには
筋肉量が多く反射神経がある人、言わばアスリートみたいな人が凄くかかりやすいらしい。
逆に関節が柔軟で筋肉量が少ない人にはかかりにくいみたい。

あと、相手が力を込めれば込めるほどかかりやすく、相手が逆上した方がかかりやすい。
だから土田君が僕を怒らせるような発言したのだと言っていた。

なぜか細マッチョの火口先生にはかからず、逆にかけようとすると僕が硬直した。
と言うか先生に触ろうとした瞬間、身体が硬直する。
まったく意味が分からない。

昨日の事をあれこれ考えながら学校へ到着すると、
教室に入るなり木藤が睨んできた。

僕はなんだか少し強くなった気がしていたので睨み返した。
だって昨日あんな大柄な水上君を投げるとはいかないが、
硬直させる事ができたのだから…

「月山~何睨んでんだコノヤロー」
「おい!人間サンドバックにするから抑えろ!」
「おう…」
木藤の取り巻きの一人が面倒くさい感じで強く僕の腕を掴む。

よーし!腕を掴んだな!

僕は、昨日習った技をやってみた。前ならえをして手術はじめますポーズ!

練習した時は相手が両手を掴んで行っていた。
その場合、声が出てかかとが上がり腕が伸びて固まる。
ハズだったのだけど・・・

今回、片腕だけ掴まれた状態でやったので、結果が思ってるの違う事になった。

相手は、「うがっ」と声が出て
肩を始点に僕に背を向けるようにぐるんと後ろに向いた。

教室の皆がシーンとなった。
僕の腕を掴んだ相手がうなだれているのだから。

僕は、びっくりして咄嗟に手を離してしまった。
しかし、これが良くなかった。
取り巻きの奴は自由になったので
逆上して僕の首を絞めてきた。

まだ、「前ならえして手術はじめます!」しか
教えてもらってないのでどうしていいか分からず
動揺してしまった。くっ苦しい…

「何やってんだ!!」
その時女性の声で廊下から怒鳴る声がした。

火口先生だった。

他の生徒達は自分の席にそそくさと席についた。

「木藤~懲りていないみたいだな~」

「俺じゃねえだろ!アイツが首絞めているんだろ!」

取り巻きの奴は逆上してまだ手を離さない
いや、離さないのではなく離せないのだ。
本能で離したら負けてしまう気がしたからだ…

火口先生が取り巻きの奴の二の腕を掴んだ瞬間。

月山「ぶっ」
取り巻きの奴「ぎゃぁああ」
僕もろとも技をかけてきた。
なにこれ電気みたいに触れてる人も伝染するのかよ!
その後、先生が首を掴んだ手を外してくれた。

生徒達はぽかーんと見ているだけだった。
実際、火口先生が何をしたのか分かるのはクラスでは僕だけかもしれない。
細かくは僕も何をしてるのか分からなかったが掴む前に指先がクネクネしていたように見えた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】天上デンシロック

海丑すみ
青春
“俺たちは皆が勝者、負け犬なんかに構う暇はない”──QUEEN/伝説のチャンピオンより    成谷響介はごく普通の進学校に通う、普通の高校生。しかし彼には夢があった。それはかつて有名バンドを輩出したという軽音楽部に入部し、将来は自分もロックバンドを組むこと!
  しかし軽音楽部は廃部していたことが判明し、その上響介はクラスメイトの元電子音楽作家、椀田律と口論になる。だがその律こそが、後に彼の音楽における“相棒”となる人物だった……!
  ロックと電子音楽。対とも言えるジャンルがすれ違いながらも手を取り合い、やがて驚きのハーモニーを響かせる。 
---
  
※QUEENのマーキュリー氏をリスペクトした作品です。(QUEENを知らなくても楽しめるはずです!)作中に僅かながら同性への恋愛感情の描写を含むため、苦手な方はご注意下さい。BLカップル的な描写はありません。 ---
 もずくさん( https://taittsuu.com/users/mozuku3 )原案のキャラクターの、本編のお話を書かせていただいています。  実直だが未熟な高校生の響介は、憧れのロッカーになるべく奔走する。前途多難な彼と出会ったのは、音楽に才能とトラウマの両方を抱く律。  そして彼らの間で揺れ動く、もう一人の友人は──孤独だった少年達が音楽を通じて絆を結び、成長していく物語。   表紙イラストももずくさんのイラストをお借りしています。本編作者( https://taittsuu.com/users/umiusisumi )もイラストを描いてますので、良ければそちらもよろしくお願いします。

全力でおせっかいさせていただきます。―私はツンで美形な先輩の食事係―

入海月子
青春
佐伯優は高校1年生。カメラが趣味。ある日、高校の屋上で出会った超美形の先輩、久住遥斗にモデルになってもらうかわりに、彼の昼食を用意する約束をした。 遥斗はなぜか学校に住みついていて、衣食は女生徒からもらったものでまかなっていた。その報酬とは遥斗に抱いてもらえるというもの。 本当なの?遥斗が気になって仕方ない優は――。 優が薄幸の遥斗を笑顔にしようと頑張る話です。

食いしん坊な親友と私の美味しい日常

†漆黒のシュナイダー†
青春
私‭――田所が同級生の遠野と一緒に毎日ご飯を食べる話。

坊主女子:学園青春短編集【短編集】

S.H.L
青春
坊主女子の学園もの青春ストーリーを集めた短編集です。

フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件

遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。 一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた! 宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!? ※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。

Cutie Skip ★

月琴そう🌱*
青春
少年期の友情が破綻してしまった小学生も最後の年。瑞月と恵風はそれぞれに原因を察しながら、自分たちの元を離れた結日を呼び戻すことをしなかった。それまでの男、男、女の三人から男女一対一となり、思春期の繊細な障害を乗り越えて、ふたりは腹心の友という間柄になる。それは一方的に離れて行った結日を、再び振り向かせるほどだった。 自分が置き去りにした後悔を掘り起こし、結日は瑞月とよりを戻そうと企むが、想いが強いあまりそれは少し怪しげな方向へ。 高校生になり、瑞月は恵風に友情とは別の想いを打ち明けるが、それに対して慎重な恵風。学校生活での様々な出会いや出来事が、煮え切らない恵風の気付きとなり瑞月の想いが実る。 学校では瑞月と恵風の微笑ましい関係に嫉妬を膨らます、瑞月のクラスメイトの虹生と旺汰。虹生と旺汰は結日の想いを知り、”自分たちのやり方”で協力を図る。 どんな荒波が自分にぶち当たろうとも、瑞月はへこたれやしない。恵風のそばを離れない。離れてはいけないのだ。なぜなら恵風は人間以外をも恋に落とす強力なフェロモンの持ち主であると、自身が身を持って気付いてしまったからである。恵風の幸せ、そして自分のためにもその引力には誰も巻き込んではいけない。 一方、恵風の片割れである結日にも、得体の知れないものが備わっているようだ。瑞月との友情を二度と手放そうとしないその執念は、周りが翻弄するほどだ。一度は手放したがそれは幼い頃から育てもの。自分たちの友情を将来の義兄弟関係と位置付け遠慮を知らない。 こどもの頃の風景を練り込んだ、幼なじみの男女、同性の友情と恋愛の風景。 表紙:むにさん

四条雪乃は結ばれたい。〜深窓令嬢な学園で一番の美少女生徒会長様は、不良な彼に恋してる。〜

八木崎(やぎさき)
青春
「どうしようもないくらいに、私は貴方に惹かれているんですよ?」 「こんなにも私は貴方の事を愛しているのですから。貴方もきっと、私の事を愛してくれるのでしょう?」 「だからこそ、私は貴方と結ばれるべきなんです」 「貴方にとっても、そして私にとっても、お互いが傍にいてこそ、意味のある人生になりますもの」 「……なら、私がこうして行動するのは、当然の事なんですよね」 「だって、貴方を愛しているのですから」  四条雪乃は大企業のご令嬢であり、学園の生徒会長を務める才色兼備の美少女である。  華麗なる美貌と、卓越した才能を持ち、学園中の生徒達から尊敬され、また憧れの人物でもある。  一方、彼女と同じクラスの山田次郎は、彼女とは正反対の存在であり、不良生徒として周囲から浮いた存在である。  彼は学園の象徴とも言える四条雪乃の事を苦手としており、自分が不良だという自己認識と彼女の高嶺の花な存在感によって、彼女とは距離を置くようにしていた。  しかし、ある事件を切っ掛けに彼と彼女は関わりを深める様になっていく。  だが、彼女が見せる積極性、価値観の違いに次郎は呆れ、困り、怒り、そして苦悩する事になる。 「ねぇ、次郎さん。私は貴方の事、大好きですわ」 「そうか。四条、俺はお前の事が嫌いだよ」  一方的な感情を向けてくる雪乃に対して、次郎は拒絶をしたくても彼女は絶対に諦め様とはしない。  彼女の深過ぎる愛情に困惑しながら、彼は今日も身の振り方に苦悩するのであった。

処理中です...