異世界転生装置

むねじゅ

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さぁ異世界へ!

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眼鏡の男はパソコンでキーボードをカタカタ音を立てている。
多分何かの設定をしていると思われる。

それから数分後。眼鏡の男が質問する。
「何かチートスキルでもお付けしますか?」

その言葉に俺はビックリして答える
「ちっチートスキル持っていけるのか!」

「1つだけなら可能ですね!無限収納と言語翻訳はおまけで付けときます。」

「それはすごい・・・」
異世界が楽しみになってきた。俺は悩んだ挙句あげくにこのスキルに決めた。
「じゃあ・・・『他人のスキルをうばう』で!」
よく異世界もので出てくる定番無双スキルをお願いした。

眼鏡の男はニコニコしながら答える
「『他人のスキルを奪う』ですか~いいですね~では設定っと」
「奪いすぎに注意ですよ?」

「あぁやりすぎないよう注意はするよ。」

眼鏡の男がキーボードをパーンと音を立てた後、俺を指さして発言した。
「さぁ!準備ができました!その六芒星ろくぼうせいに立ってください!」

「あぁ分かった。」俺はそう答えてドキドキしながら六芒星に向かった。

六芒星のマークに立つと。眼鏡男の目がより一層細くなりニヤリと笑う。
「では!異世界へ行ってらっしゃいませ~」

異世界へ行ったら、俺はチートスキルで無双して、美女とハーレム
そんな事を考えるだけでワクワクしてくる。

俺は思わず手をおでこにあて敬礼ポーズをした。
そういえばあの男か女か分からない奴も向うにいるのか?
「あっアイツも向うにいるのか?ムトウ?だっけ?」

眼鏡の男はニコリとして何も言わず、パソコンのマウスをカチッと押す。
すると、俺の足元の六芒星が光出した。

「おいっちょっと、まってっ・・・」

その瞬間!俺は意識が無くなった。

・・・











「ふっ」









「ふふっ」









「ふははっ!」




「あはっ」
「あははははははははははははははははははははっ!」

六芒星の上に立っていた男が消えると同時に
異世界へ送り届けたと思われる眼鏡のキツネ目男がパソコンの前で不気味に笑い出した。

「はぁーーーー異世界なんてある訳ないじゃないですか~ふふっ」
「ただ消えるだけですよっ!」
「灰も何も残らず綺麗にパッとねっ!」
「まぁ私も、消えた物が何処にいくのか分からないのですが、運が良ければ行けるんじゃないですかねぇ」
「異世界。」
「まぁ行けたとしても『他人のスキルを奪う』ってスキルは使えないと思いますが。」
「『他人のスキルを奪う』って、ははっ」
「笑いを堪えるの必死でしたよ。」
「奪うと言えば、アナタの全財産を奪ちゃいました。」

眼鏡の男は大金が入った袋を細い目をさらに細くして見つめるのであった。

・・・

後日・・・
警察にある男の失踪願いが出される。しかし見つかる事は無かった。
そして失踪した男の妻の家で約1億円ほどの大金が見つかる・・・
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