7 / 8
007 昼休み
しおりを挟む
金時は夢見ごこちで、家に帰った。
そして、今夜は中々、眠りにつけずにいた。蛭間のことを考えていたからである。
金時は夢でも蛭間さんに会えますように。と考えながら眠りにつくことにした・・・
金時が帰った喫茶ラミアでは、蛭間が金時を見送った後に蛭間は金時の心配をしていた。
蛭間 「金時くん、泣いていたけど大丈夫かな?転校してきたばかりだから不安から情緒が不安定になっていたのかもしれない。私みたいな爺さんが何かできるわけではないが、心のよりどころになれるようにしよう。あのくらいの思春期の子供は難しいから、きっと悩みがあっても親にいい難いだろうし・・・私みたいな他人の大人が丁度いいのかもしれないな・・・」
蛭間は金時をなぜか守らなくてはと思った。それぐらい、金時は繊細で弱く、吹いたら飛んで行きそうに見えたのである。
蛭間はいままでにない充実感を感じていた。たぶん、自分の孫がいたらこんな感じかな?と思っていたので金時を守ることに違和感を感じなかったのだ。
いままでにも、常連のお客さんは沢山いたし、今も沢山のお客さんにこの店は愛されている。
しかし、こんなにも個人的に気になるお客さんは初めてだ・・・と思う蛭間であった。
次の日の朝。
小城 「月島ちゃん!おはよ!昨日は大丈夫だった?なんか、すごい顔してたから心配したんだよ!!!」
といいながら茜は金時の肩を叩いた。朝から元気な女の子である。
金時 「うん!大丈夫だよ!昨日急に帰っちゃってゴメンね。小城さん」
小城 「気にしないで!月島ちゃんが元気ならいいんだー!なんかいいことあったの?顔が朝からにやけてる・・・」
金時 「そっそうかな?でもいいことはあったかな・・・」
小城 「何々!!!私にも教えてよー!!!!」
金時 「えー。秘密だよ・・・」
小城 「ずるーい!月島ちゃんだけいい思いしてるー。」
茜はほっぺたをふくらませながら、すねている。その顔を金時は面白そうにしていた。
小城 「何笑ってるの?私にも幸せわけてよー。」
二人で学校の昇降口から教室までをおしゃべりしながら歩く。
金時は茜が友達になってくれてよかったと思った。
それから、昼食の時間にお弁当を食べ、その後昼休みの時間になった。
金時は読書をしている。クラスのみんなはガヤガヤ騒いだり、教室の中でゲームのようなことをしたりしていた。
いつも転校ばかりしている金時は休み時間に落ち着いて読書をするのが好きだった。
現実の世界ではなく架空の世界に行けるから。
その静寂を破る声がする。茜だ!彼女は元気いっぱいに金時に話しかける。
小城 「ねぇ!月島ちゃん!何一人で本なんか読んでんの?友達つくらなきゃ!!!」
金時 「いいよ。小城さんがいるし・・・」
小城 「えっ!何々!友達は私だけで十分!だって!!!お目が高いね!月島ちゃん!!!」
茜がやけにでかい声で叫ぶので、クラスの皆が振り返る。
金時 「しっ!小城さん!静かにして!恥ずかしいじゃん!!!」
金時は小声で茜に注意をする。しかし、茜はおかまいなしだ。
金時に友達は自分がいれば十分と言われ、有頂天になっている。こうなっては、金時もお手上げだ・・・
たしかに、金時にとって、茜はけっこう頼もしい存在なっているのだ。
学校に来ても寂しくない、それは茜がいるからだ。
小城 「私たち親友だね!」
と茜は小声でいった。金時もうんと答えた。
小城 「そういえば、今日も学校帰りにラミアに行くの?」
金時 「昨日行ったばかりだし、あまり頻繁にいくと迷惑かな?って」
小城 「月島ちゃん!ダメダメ!自分の気持ちには素直じゃなくっちゃ!逢いたいときは、そして逢えるときには逢わないと!!!」
茜はなんだかよくわからない三段活用みたいな事を言った。
金時は?の顔になった。
小城 「だからー!人間いつ何があるかわからないじゃん!できることを今、やらないとさ!ってこと!明日やろうはバカやろう!ってね!」
金時は良くわからなかったが、たぶん今の気持ちを大事にと言いたかったのかな?と思った。
金時 「そうだね!逢いに行ってみようかな?・・・」
小城 「じゃー!私も行くー!!!」
金時はやっぱり!と思った。
僕を出汁にして小城さんは何か食べたり飲んだりを期待しているんだ・・・図々しい・・・
小城 「そいじゃー!帰りは一緒だよ!約束だよ!先に帰っちゃダメだよ!」
と茜は金時に釘をさした。
金時 「わかったよ!帰りにね!」
茜は喫茶店に金時と行けてうれしそうだ。
金時は少しだけうんざりしたけれど、良く考えてみたら、昨日の今日で蛭間さんに一人で逢いに行くには、かなりの勇気がいる。
だから、金時も茜を出汁に使う事にしたのだ。
昨日は心配をかけたから、今日僕が元気だったら安心してくれるかも?と思い、浮かれてきた金時だった。
しかも、今日も蛭間に会えるのだ・・・
そして、今夜は中々、眠りにつけずにいた。蛭間のことを考えていたからである。
金時は夢でも蛭間さんに会えますように。と考えながら眠りにつくことにした・・・
金時が帰った喫茶ラミアでは、蛭間が金時を見送った後に蛭間は金時の心配をしていた。
蛭間 「金時くん、泣いていたけど大丈夫かな?転校してきたばかりだから不安から情緒が不安定になっていたのかもしれない。私みたいな爺さんが何かできるわけではないが、心のよりどころになれるようにしよう。あのくらいの思春期の子供は難しいから、きっと悩みがあっても親にいい難いだろうし・・・私みたいな他人の大人が丁度いいのかもしれないな・・・」
蛭間は金時をなぜか守らなくてはと思った。それぐらい、金時は繊細で弱く、吹いたら飛んで行きそうに見えたのである。
蛭間はいままでにない充実感を感じていた。たぶん、自分の孫がいたらこんな感じかな?と思っていたので金時を守ることに違和感を感じなかったのだ。
いままでにも、常連のお客さんは沢山いたし、今も沢山のお客さんにこの店は愛されている。
しかし、こんなにも個人的に気になるお客さんは初めてだ・・・と思う蛭間であった。
次の日の朝。
小城 「月島ちゃん!おはよ!昨日は大丈夫だった?なんか、すごい顔してたから心配したんだよ!!!」
といいながら茜は金時の肩を叩いた。朝から元気な女の子である。
金時 「うん!大丈夫だよ!昨日急に帰っちゃってゴメンね。小城さん」
小城 「気にしないで!月島ちゃんが元気ならいいんだー!なんかいいことあったの?顔が朝からにやけてる・・・」
金時 「そっそうかな?でもいいことはあったかな・・・」
小城 「何々!!!私にも教えてよー!!!!」
金時 「えー。秘密だよ・・・」
小城 「ずるーい!月島ちゃんだけいい思いしてるー。」
茜はほっぺたをふくらませながら、すねている。その顔を金時は面白そうにしていた。
小城 「何笑ってるの?私にも幸せわけてよー。」
二人で学校の昇降口から教室までをおしゃべりしながら歩く。
金時は茜が友達になってくれてよかったと思った。
それから、昼食の時間にお弁当を食べ、その後昼休みの時間になった。
金時は読書をしている。クラスのみんなはガヤガヤ騒いだり、教室の中でゲームのようなことをしたりしていた。
いつも転校ばかりしている金時は休み時間に落ち着いて読書をするのが好きだった。
現実の世界ではなく架空の世界に行けるから。
その静寂を破る声がする。茜だ!彼女は元気いっぱいに金時に話しかける。
小城 「ねぇ!月島ちゃん!何一人で本なんか読んでんの?友達つくらなきゃ!!!」
金時 「いいよ。小城さんがいるし・・・」
小城 「えっ!何々!友達は私だけで十分!だって!!!お目が高いね!月島ちゃん!!!」
茜がやけにでかい声で叫ぶので、クラスの皆が振り返る。
金時 「しっ!小城さん!静かにして!恥ずかしいじゃん!!!」
金時は小声で茜に注意をする。しかし、茜はおかまいなしだ。
金時に友達は自分がいれば十分と言われ、有頂天になっている。こうなっては、金時もお手上げだ・・・
たしかに、金時にとって、茜はけっこう頼もしい存在なっているのだ。
学校に来ても寂しくない、それは茜がいるからだ。
小城 「私たち親友だね!」
と茜は小声でいった。金時もうんと答えた。
小城 「そういえば、今日も学校帰りにラミアに行くの?」
金時 「昨日行ったばかりだし、あまり頻繁にいくと迷惑かな?って」
小城 「月島ちゃん!ダメダメ!自分の気持ちには素直じゃなくっちゃ!逢いたいときは、そして逢えるときには逢わないと!!!」
茜はなんだかよくわからない三段活用みたいな事を言った。
金時は?の顔になった。
小城 「だからー!人間いつ何があるかわからないじゃん!できることを今、やらないとさ!ってこと!明日やろうはバカやろう!ってね!」
金時は良くわからなかったが、たぶん今の気持ちを大事にと言いたかったのかな?と思った。
金時 「そうだね!逢いに行ってみようかな?・・・」
小城 「じゃー!私も行くー!!!」
金時はやっぱり!と思った。
僕を出汁にして小城さんは何か食べたり飲んだりを期待しているんだ・・・図々しい・・・
小城 「そいじゃー!帰りは一緒だよ!約束だよ!先に帰っちゃダメだよ!」
と茜は金時に釘をさした。
金時 「わかったよ!帰りにね!」
茜は喫茶店に金時と行けてうれしそうだ。
金時は少しだけうんざりしたけれど、良く考えてみたら、昨日の今日で蛭間さんに一人で逢いに行くには、かなりの勇気がいる。
だから、金時も茜を出汁に使う事にしたのだ。
昨日は心配をかけたから、今日僕が元気だったら安心してくれるかも?と思い、浮かれてきた金時だった。
しかも、今日も蛭間に会えるのだ・・・
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
はじまりの朝
さくら乃
BL
子どもの頃は仲が良かった幼なじみ。
ある出来事をきっかけに離れてしまう。
中学は別の学校へ、そして、高校で再会するが、あの頃の彼とはいろいろ違いすぎて……。
これから始まる恋物語の、それは、“はじまりの朝”。
✳『番外編〜はじまりの裏側で』
『はじまりの朝』はナナ目線。しかし、その裏側では他キャラもいろいろ思っているはず。そんな彼ら目線のエピソード。

例え何度戻ろうとも僕は悪役だ…
東間
BL
ゲームの世界に転生した留木原 夜は悪役の役目を全うした…愛した者の手によって殺害される事で……
だが、次目が覚めて鏡を見るとそこには悪役の幼い姿が…?!
ゲームの世界で再び悪役を演じる夜は最後に何を手に?
攻略者したいNO1の悪魔系王子と無自覚天使系悪役公爵のすれ違い小説!

【運命】に捨てられ捨てたΩ
雨宮一楼
BL
「拓海さん、ごめんなさい」
秀也は白磁の肌を青く染め、瞼に陰影をつけている。
「お前が決めたことだろう、こっちはそれに従うさ」
秀也の安堵する声を聞きたくなく、逃げるように拓海は音を立ててカップを置いた。
【運命】に翻弄された両親を持ち、【運命】なんて言葉を信じなくなった医大生の拓海。大学で入学式が行われた日、「一目惚れしました」と眉目秀麗、頭脳明晰なインテリ眼鏡風な新入生、秀也に突然告白された。
なんと、彼は有名な大病院の院長の一人息子でαだった。
右往左往ありながらも番を前提に恋人となった二人。卒業後、二人の前に、秀也の幼馴染で元婚約者であるαの女が突然現れて……。
前から拓海を狙っていた先輩は傷ついた拓海を慰め、ここぞとばかりに自分と同居することを提案する。
※オメガバース独自解釈です。合わない人は危険です。
縦読みを推奨します。

あの日の記憶の隅で、君は笑う。
15
BL
アキラは恋人である公彦の部屋でとある写真を見つけた。
その写真に写っていたのはーーー……俺とそっくりな人。
唐突に始まります。
身代わりの恋大好きか〜と思われるかもしれませんが、大好物です!すみません!
幸せになってくれな!

有能官吏、料理人になる。〜有能で、皇帝陛下に寵愛されている自分ですが、このたび料理人になりました〜
𦚰阪 リナ
BL
琳国の有能官吏、李 月英は官吏だが食欲のない皇帝、凛秀のため、何かしなくてはならないが、何をしたらいいかさっぱるわからない。
だがある日、美味しい料理を作くれば、少しは気が紛れるのではないかと考え、厨房を見学するという名目で、厨房に来た。
そこで出逢った簫 完陽に料理人を料理を教えてもらうことに。
そのことがきっかけで月英は、料理の腕に目覚めて…?!
料理×BL×官吏のごちゃまぜ中華風料理BLファンタジー。ここに開幕!

真面目系委員長の同室は王道転校生⁉~王道受けの横で適度に巻き込まれて行きます~
シキ
BL
全寮制学園モノBL。
倉科誠は真面目で平凡な目立たない学級委員長だった。そう、だった。季節外れの王道転入生が来るまでは……。
倉科の通う私立藤咲学園は山奥に位置する全寮制男子高校だ。外界と隔絶されたそこでは美形生徒が信奉され、親衛隊が作られ、生徒会には俺様会長やクール系副会長が在籍する王道学園と呼ぶに相応しいであろう場所。そんな学園に一人の転入生がやってくる。破天荒な美少年の彼を中心に巻き起こる騒動に同室・同クラスな委員長も巻き込まれていき……?
真面目で平凡()な学級委員長が王道転入生くんに巻き込まれ何だかんだ総受けする青春系ラブストーリー。
一部固定CP(副会長×王道転入生)もいつつ、基本は主人公総受けです。
こちらは個人サイトで数年前に連載していて、途中だったお話です。
今度こそ完走させてあげたいと思いたってこちらで加筆修正して再連載させていただいています。
当時の企画で書いた番外編なども掲載させていただきますが、生暖かく見守ってください。
あなたの隣で初めての恋を知る
ななもりあや
BL
5歳のときバス事故で両親を失った四季。足に大怪我を負い車椅子での生活を余儀なくされる。しらさぎが丘養護施設で育ち、高校卒業後、施設を出て一人暮らしをはじめる。
その日暮らしの苦しい生活でも決して明るさを失わない四季。
そんなある日、突然の雷雨に身の危険を感じ、雨宿りするためにあるマンションの駐車場に避難する四季。そこで、運命の出会いをすることに。
一回りも年上の彼に一目惚れされ溺愛される四季。
初めての恋に戸惑いつつも四季は、やがて彼を愛するようになる。
表紙絵は絵師のkaworineさんに描いていただきました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる