67 / 69
愛のある関係がいい
9、だらしなさは温もりに似て
しおりを挟む夜の始まり。ライトがちかちかとまばゆく照らす道路を走る。運転するのは美馬君だ。思いのほか運転が上手い。地方の大学に通うというがそちらでも乗っているようだ。
彼は時折ナビの表示を確認し、躊躇なくハンドルを切っていく。外見は言うまでもなく頭もよさそうだし、運転も上手。料理もできて性格もいい。凝り過ぎずにおしゃれだし。びっくりするくらいの好青年だ。
何か苦手な物でもあるのか。ほんの興味で聞いてみた。
「運動。バスケやサッカーは下手でもそれなりに誤魔化しが効くんですよ。でも、野球は駄目だな。あれって子供の頃からやってないと基礎がないから、無理なんです。キャッチボールもろくにできない」
「へえ」
意外さに彼の顔を見た。子供の頃キャッチボールを習わなかったのかな、とふと思う。複雑な生い立ちだし、権力のありそうなお父上は具体的に何をしている人なのかわからない…。見えなくても色々あるのだろうこの彼にも。何もない人などいないのだから。
「意外だね。何でもできそうに思うのに。バイクとかあんなにかっこよく乗ってるし」
「あれはバイクがいいんです。僕は関係なくて」
「女の子、いっぱい後ろに乗せた?」
「人はあんまり乗せないからな…。友だちのお姉さんとかしかないな…」
ふと思いつき、就職活動のことをたずねた。彼も大学の三年生でそろそろそういった時期だろう。こっちにたびたび帰省するのは、就活絡みなのかもしれない…。
「…うん…、まだあんまり考えていなくて。沖田さんが聞いたら、あきれるかもしれませんね、今の学生はって」
その沖田さんは就職の内定決まってだらけ過ぎて、留年しそうになったって言ってたっけ…。今のイメージからはないが。
「そんなことないよ。今の子の方がしっかりしてる。そっか…、ゆっくり考えたらいいかも、美馬君に合うところを」
「雅姫さんにそう言ってもらえると、ほっとします」
「そお? 間違ってブラックっぽいとこに入社して大変な思いするんだったら、ほら、美馬君には抜群の適性を活かした、安定したホスト業界に…」
「またですか? 僕をホストにして何がしたいんです、雅姫さん」
笑いながら彼が返す。「安定してるのかな、ホスト業界って」
「大丈夫だよ、美馬君なら苦労したって斜陽の業界でも立て直せるよ」
「さっき、ブラック企業で大変な思いするより、ホストの方が安定してるって言ってませんでした?」
「だって同じ苦労なら、夢と希望のある業界がいいじゃない」
「だから、僕にホスト業界にどんな夢と希望を持てと?」
馬鹿なことを面白がって言い合ううちに千晶のマンションに着いた。彼女の様子が不安でいたから、彼と話していて気が紛れた。
部屋には千晶が青い顔をして待っていた。美馬君を見て驚く。彼のことは前にも人となりは説明してある。
念のため美馬君が千晶をおぶってくれた。不正出血のある今、歩くのはよくないのかも、と素人判断でちらりと思っていた。それを頼む前に彼がそうしてくれたのだ。彼女が背に身を預ける際、美馬君は「ごめんなさい」と言ってから膝裏に手をかけていた。
さすがの千晶も、こんな状況では「いいよ」と可憐な声で応じていた。
彼女の代わりにわたしは荷物を持ち部屋を出る。車に乗り千晶の案内で病院に向かった。
思いがけず近かった。千晶は距離も考えて病院を選んだのだろう。産婦人科のクリニックは時間外でロビ-は閑散としていた。診察室へ案内される千晶を見送り、美馬君と二人ロビーで待った。
どれほどもかからなかった。千晶は戻ってくると照れたように笑った。心配はないらしいが、安静を心がけるよう指示されたという。
「大したことないのに、騒いでごめんね。ありがとう、わざわざ」
「よかったよ、大したことなくて」
やはり美馬君が運転してくれ、わたしと千晶が後部座席に並んで座る。
「沖田さんは?」
「出張してる」
「ふうん」
余裕を取り戻した彼女はわたしへにんまりとした笑みを送ってくる。運転席の美馬君をちょっと指した。そういうんじゃないんだけどな、本当に。迷惑だよ彼が。
「先生、どうだって?」
自覚のない疑いをからかわれ、気まずいだろう美馬君に悪い。話を逸らした。
「子宮が大きくなると一緒に胎盤が引き伸ばされてきて、そのときの刺激による出血なんだって。そう珍しいことでもないらしいよ。びっくりしたけど」
「ふうん」
万が一の心配もしなかった訳ではない。だからこんなに慌ててやって来てもいるのだ。ほっとする
と同時に気も抜けた。
「内診嫌い」
「やだね、慣れないよ。あれは」
「あの器具さもうちょっと太さがあると、こっちの反応も変わると思わない? 細っこいのがにゅるにゅる中で動かれても妙な感じするだけだもん」
危機を脱して相変わらずの千晶のあけすけな発言に、思わず前の彼を見た。美馬君は、謹厳に姿勢を崩さないでいるが、口元に手をやりややうつむいている。
マンションに戻ると男性の革靴が玄関にあり、奥にはひと気がある。彼女が靴を脱ぐとすぐリビングの扉を開け、中から三枝さんが現れた。ワイシャツにネクタイのお勤め帰りといった様子だ。彼の姿に、彼女は三枝さんにも連絡を取ったのだろうと知った。
三枝さんは、千晶にまず問う。
「大丈夫だったのか? 医者は何て?」
「大丈夫じゃなかったら、帰って来てないよ。大したことないって」
ぶっきらぼうに返す彼女へ「きちんと言いなさい。君は…」と怒っている。
「うるさいな。さーさんこそ遅くなるって言ったじゃない」
「早く終えて来たんだ、電話があったから」
そこでわたしたちへ初めて目を向けた。やや呆れた顔で、
「君の連れて来るのは、ぶっ飛んだのばっかりだな」
わたしへの言葉だ。前は外人僧侶の義兄ダグ。今度はちょっといないような若いイケメンだ。
「さーさん、失礼なこと言わないでよ。雅姫とその美馬君が助けてくれたんだからね。お礼ぐらい言ってよ。恥ずかしいな、もう」
千晶の言葉に三枝さんは遅れてもごもごと礼を口にした。「恥ずかしい」とぼやくその千晶は美馬君がいるのに「細っこいのが中でにゅるにゅる」とやばい発言をしていたのに。
意外にも三枝さんは「寿司でも取るから、中へ」と声をかけてくれた。感謝してくれているようだ。そこで思い出す。カレーだ。
お誘いを断り、千晶へ声をかけてからマンションを後にした。あの二人は彼女の妊娠を機に、いつの間にかよりを戻してしまったように見える。それは千晶が望んだことなのか、三枝さんの方なのか。
あんな思いで別れを決めたのに。再び彼の存在を許す彼女の気持ちの推移はどうなのだろう。
きっと近いうちに、照れた千晶から聞き出すことになる、そう思った。
帰りはわたしが運転を代わった。美馬君に礼を言う。
「ありがとうね、連れ回して。助かったよ。早く帰ろう。お腹も空いたでしょ」
美馬君はそれに「いえ」とのみ返した。ちょっと疲れたのかと思い、悪いことをしたと思った。いい人って自分の不調を口にしたがらない。彼もそのように見える。
ナビに従い帰路を取る。何となく沈黙が続く。それが不快でも落ち着かなくもない。ひょっとして美馬君は、こちらに気を使わせない、そういうオーラも出しているかもしれない。単にわたしが鈍感なだけかもしれないが。
不意に彼がわたしを呼んだ。「雅姫さん」と。
「何?」
「今日見てた人、誰ですか?」
「え?」
ショッピングモールのフードコートでのことだと彼は言った。それに記憶がふっと帰って来る。
元夫だ。
わたしが彼を見つけ、そのまま目を逸らせずにいたことを。総司の「パパ」という細いつぶやきが消えていくのを。それらをわたしはどんな顔でやり過ごしたのか。
「うん…」
言葉の代わりに、こんな意味のない相槌が出る。
「そう、見てたんだ…」
やはり意味がない。
美馬君に誰であるのか聞かれ、隠すことでもない。そのままを話した。元の夫であること、その彼が若い女性と子供の三人連れで、まるで家族のように見えたこと…。
「総司がね「パパ」って言ってたよ。小さい声で」
「そうですか…」
美馬君の相槌は少し肩すかしだった。この彼に何を期待していたのか、とちょっとおかしくなる。若い彼に、こんな話題に口にする適当な言葉が浮かぶはずもない。
家に帰り着くまでにわたしは自分の思いを探ってみた。驚いて元夫たちに目が吸いついた。それから総司の声だ。それを聞いて。わたしは気持ちが重くなったのを覚えている。
以前父が沖田さんとの顔合わせで、総司は長く元夫のことを忘れないと言った。それが「親子の情」だと。普段の生活で紛れていたのにあの存在を突きつけられ、総司の心の閉じた蓋が開いたように思えた。父が消えた理不尽な事実に向き合うあの子が不憫だったのか…。
それもある。
それだけではない。彼への愛情はないはず。女連れだったのが原因でもない。そうじゃない。
嫌だったのはあの女性の横の女の子の姿だ。総司とさほど違わない幼児へ元夫は笑顔を向けていた。それにわたしは気が滅入った。
腹が立ったのだ。
大怪我を負ったあの事件を、沖田さんはわたしがけろりと復活したようにときにからかう。でも、激しい痛みもショックも堪らない恐怖だった。忘れる訳がないし過去に流してすっきりしているのでもない。思い出したくもないだけだ。
それほどに気持ちの傷は大きい。どうにもできないこういう心の引きつりは、専門家が見ればトラウマだと言ってくれるのかもしれない。
彼の姿にあの痛烈な感覚がよみがえりもした。尾を引きそうなそれを断ち切ったのは、総司の声だった。「パパ」と彼を呼んだあの声だ。
そこで、わたしは別の思いをかき立てられた。どうして育てた総司を棄てておいて、別な女の子に笑顔を見せられるのか。新たな暮らしに次の生活に、あっさりシフトチェンジしてしまっているあの彼に腹が立った。
どうして、総司ではいけないのか。
憎かった。
そんなもやもやが、いろはちゃんや美馬君が一緒の和やかなあの場で似つかわしい訳がない。作り笑いをし、総司の目を無理に逸らさせたのだ。あんな汚いものを見るな、と心で罵っていたのだ。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
人違いラブレターに慣れていたので今回の手紙もスルーしたら、片思いしていた男の子に告白されました。この手紙が、間違いじゃないって本当ですか?
石河 翠
恋愛
クラス内に「ワタナベ」がふたりいるため、「可愛いほうのワタナベさん」宛のラブレターをしょっちゅう受け取ってしまう「そうじゃないほうのワタナベさん」こと主人公の「わたし」。
ある日「わたし」は下駄箱で、万年筆で丁寧に宛名を書いたラブレターを見つける。またかとがっかりした「わたし」は、その手紙をもうひとりの「ワタナベ」の下駄箱へ入れる。
ところが、その話を聞いた隣のクラスのサイトウくんは、「わたし」が驚くほど動揺してしまう。 実はその手紙は本当に彼女宛だったことが判明する。そしてその手紙を書いた「地味なほうのサイトウくん」にも大きな秘密があって……。
「真面目」以外にとりえがないと思っている「わたし」と、そんな彼女を見守るサイトウくんの少女マンガのような恋のおはなし。
小説家になろう及びエブリスタにも投稿しています。
扉絵は汐の音さまに描いていただきました。
神様に愛された少女 ~生贄に捧げられましたが、なぜか溺愛されてます~
朝露ココア
恋愛
村で虐げられていた少女、フレーナ。
両親が疫病を持ち込んだとして、彼女は厳しい差別を受けていた。
村の仕事はすべて押しつけられ、日々の生活はまともに送れず。
友人たちにも裏切られた。
ある日、フレーナに役目が与えられた。
それは神の生贄となること。
神に食われ、苦しい生涯は幕を閉じるかと思われた。
しかし、神は思っていたよりも優しくて。
「いや、だから食わないって」
「今日からこの神殿はお前の家だと思ってくれていい」
「お前が喜んでくれれば十分だ」
なぜか神はフレーナを受け入れ、共に生活することに。
これは一人の少女が神に溺愛されるだけの物語。
先輩に退部を命じられた僕を励ましてくれたアイドル級美少女の後輩マネージャーを成り行きで家に上げたら、なぜかその後も入り浸るようになった件
桜 偉村
恋愛
別にいいんじゃないんですか? 上手くならなくても——。
後輩マネージャーのその一言が、彼の人生を変えた。
全国常連の高校サッカー部の三軍に所属していた如月 巧(きさらぎ たくみ)は、自分の能力に限界を感じていた。
練習試合でも敗因となってしまった巧は、三軍キャプテンの武岡(たけおか)に退部を命じられて絶望する。
武岡にとって、巧はチームのお荷物であると同時に、アイドル級美少女マネージャーの白雪 香奈(しらゆき かな)と親しくしている目障りな存在だった。
だから、自信をなくしている巧を追い込んで退部させ、香奈と距離を置かせようとしたのだ。
そうすれば、香奈は自分のモノになると思っていたから。
武岡の思惑通り、巧はサッカー部を辞めようとしていた。
しかし、そこに香奈が現れる。
成り行きで香奈を家に上げた巧だが、なぜか彼女はその後も彼の家を訪れるようになって——。
「これは警告だよ」
「勘違いしないんでしょ?」
「僕がサッカーを続けられたのは、君のおかげだから」
「仲が良いだけの先輩に、あんなことまですると思ってたんですか?」
甘酸っぱくて、爽やかで、焦れったくて、クスッと笑えて……
オレンジジュース(のような青春)が好きな人必見の現代ラブコメ、ここに開幕!
※これより下では今後のストーリーの大まかな流れについて記載しています。
「話のなんとなくの流れや雰囲気を抑えておきたい」「ざまぁ展開がいつになるのか知りたい!」という方のみご一読ください。
【今後の大まかな流れ】
第1話、第2話でざまぁの伏線が作られます。
第1話はざまぁへの伏線というよりはラブコメ要素が強いので、「早くざまぁ展開見たい!」という方はサラッと読んでいただいて構いません!
本格的なざまぁが行われるのは第15話前後を予定しています。どうかお楽しみに!
また、特に第4話からは基本的にラブコメ展開が続きます。シリアス展開はないので、ほっこりしつつ甘さも補充できます!
※最初のざまぁが行われた後も基本はラブコメしつつ、ちょくちょくざまぁ要素も入れていこうかなと思っています。
少しでも「面白いな」「続きが気になる」と思った方は、ざっと内容を把握しつつ第20話、いえ第2話くらいまでお読みいただけると嬉しいです!
※基本は一途ですが、メインヒロイン以外との絡みも多少あります。
※本作品は小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
隠れオタクの女子社員は若社長に溺愛される
永久保セツナ
恋愛
【最終話まで毎日20時更新】
「少女趣味」ならぬ「少年趣味」(プラモデルやカードゲームなど男性的な趣味)を隠して暮らしていた女子社員・能登原こずえは、ある日勤めている会社のイケメン若社長・藤井スバルに趣味がバレてしまう。
しかしそこから二人は意気投合し、やがて恋愛関係に発展する――?
肝心のターゲット層である女性に理解できるか分からない異色の女性向け恋愛小説!
恋煩いの幸せレシピ ~社長と秘密の恋始めます~
神原オホカミ【書籍発売中】
恋愛
会社に内緒でダブルワークをしている芽生は、アルバイト先の居酒屋で自身が勤める会社の社長に遭遇。
一般社員の顔なんて覚えていないはずと思っていたのが間違いで、気が付けば、クビの代わりに週末に家政婦の仕事をすることに!?
美味しいご飯と家族と仕事と夢。
能天気色気無し女子が、横暴な俺様社長と繰り広げる、お料理恋愛ラブコメ。
※注意※ 2020年執筆作品
◆表紙画像は簡単表紙メーカー様で作成しています。
◆無断転写や内容の模倣はご遠慮ください。
◆大変申し訳ありませんが不定期更新です。また、予告なく非公開にすることがあります。
◆文章をAI学習に使うことは絶対にしないでください。
◆カクヨムさん/エブリスタさん/なろうさんでも掲載してます。
英国紳士の熱い抱擁に、今にも腰が砕けそうです
坂合奏
恋愛
「I love much more than you think(君が思っているよりは、愛しているよ)」
祖母の策略によって、冷徹上司であるイギリス人のジャン・ブラウンと婚約することになってしまった、二十八歳の清水萌衣。
こんな男と結婚してしまったら、この先人生お先真っ暗だと思いきや、意外にもジャンは恋人に甘々の男で……。
あまりの熱い抱擁に、今にも腰が砕けそうです。
※物語の都合で軽い性描写が2~3ページほどあります。
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる