4 / 4
第一日目(2016年11月9日・水曜日) ◎成田空港~ドーハ(カタール)
1 出発(エジプトへの旅立ちの午後は、波乱と驚きのアメリカ大統領選決定の日でもあった)④
しおりを挟むそんな全世界的に衝撃的な事件(もしかしたら事故かもしれない)が起きている日に、わたしの記念する初めての海外観光旅行がドーンと始まったのである。
そう言えば前にオバマが大統領に当選した際に、会社の後輩に、
「ほとんど歳の変わらないオバマが、アメリカの大統領なんかになって世界を動かすなんて凄ぇなぁ」と言った所、
「じゃあドンさんも世界を動かせばいいじゃないですか」と言いやがったもんで、
「俺に動かせるのは会社のライトバン位なもんだ」と言って、笑っていたのを思い出してしまった。
(その当時は自家用車を持ってなかったもので)
そんな馬鹿な事を考えているうちに、車は一切渋滞に巻き込まれる事もなく、無事に成田インターを降りて「Nガレージ」と言う民間の駐車場へ到着した。
(カーナビがあるにもかかわらず、一度曲がる所を間違えて遠回りしたけどね。テヘペロ)
事前にネットで予約を入れて置いたので、スムーズに手続きは終わり十日分の料金を前払いし、他の客と共にマイクロバスにて『成田第二ターミナルビル出発ロビー』へと運んでもらう。
駐車場はただの広場に青空駐車状態。しかも指定されたスペースが凄く狭くて、やっと駐車したが、ドアもほとんど開けられなくて「どうやって降りるんだよ」と思っていると、案内の親父が「ここは狭いですね、別の場所にしましょう」と言って普通のスペースに再駐車。
(当ったり前だよ! と思いながら事務所棟へ戻る。一目見ればあんな狭いスペース最初から無理だと分かるだろ、ドアが開かずに車から降りれないんだから)
まあそんな事はこれからの悠久の歴史を持つエジプト旅行と比べれば小さい事と、度量の大きい所を見せて気を取り直すドンちゃんなのであった。
(五千年の時空と駐車スペースの狭さなど、比較にもならない問題だからね)
マイクロバスは出発ロビーの入り口前まで行ってくれるので、後はスーツケースを転がしてビル内へ入るだけである。
(やっぱり自家用車にしてよかった、楽ちん楽ちん)
などと楽勝気分でいた所、重大なミスに気付く。
ステンレスの水筒を、車の中に置き忘れてしまったのである。
(そんなに重大か?)
よーく思い返すと、車内で水を飲もうとバッグから取り出して、そのままにしてしまったのだ。(暑いエジプトでミネラルウォーターを遺跡群のど真ん中で、少しでも冷たいまま飲もうとわざわざ持参したステンレスの水筒を、事もあろうに置き忘れて来るとは。なんという失態! 一生の不覚!)
一時は、まだ集合時間までは余裕があるから、このままマイクロバスに乗って引き返し、水筒を取りに行こうかと考えた。
しかしなんとなく恥ずかしいので、無念な思いを残しつつそのまま水筒は車内で留守番と言う結論に達した。
(水筒よ、極度の見栄っ張り及び恥ずかしがり&面倒臭がりの、ドンちゃんを許しておくれ。お前にはエジプトの地を見せてやれないが新たな使命を与える。これからの十日間しっかりと我が愛車を見守っていておくれよ。そう心で思うドンちゃんなのでした)
これがこの旅で最初にやらかした失敗でありました。
まだ空港へも到着していないのにこの有様とは、この先十日間が案じられると言うもではありませんか。
(皆様のご期待通りに、この後次々にやらかしてしまうのである。お楽しみに)
0
お気に入りに追加
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説


架空戦記の書き方(雑談もするよ!)
ypaaaaaaa
エッセイ・ノンフィクション
初投稿からかれこれ1年半が経ちました。
駄文でありながらこれほど多くの人にお読みいただき感激です。
さて、今回は”架空戦記の書き方”について自分なりの私見で書いていこうと思います。
発達障害グレーゾーンが認知行動療法を本気でやっていくだけ
湊戸アサギリ
エッセイ・ノンフィクション
主観だらけの日記です。文字通り発達障害グレーゾーンが気合と根性で認知行動療法に取り組んでいきます。自力で何とかしていきますのでアドバイスコメントをお願いします
※表紙イラストはAIで作成してもらいました
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
人工知能でif歴史〜もしもの歴史シミュレーション〜
静風
エッセイ・ノンフィクション
もしもの歴史があった場合、それには独自の魅力があるかもしれません。本書の目的は、そうしたもしもの歴史について、人工知能を使って再現し、その魅力を伝えることです。この文章自体も、人工知能が生成したものです。本書では、手作業を極力避け、人工知能を活用して文章を作成していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる