遊び人は真面目地味女に恋をする。

ぽぽ

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俊二とそのアイドルの髪型は酷使していた
むしろそのアイドルよりも、俊二の方が似合っているという現実に麦は驚く

「いや、それは私じゃなくて妹の話で…」

麦の4歳になる妹は保育園から帰ると、いつもテレビの前に張り付いて、そのアイドルが出ているビデオを何度も見返しているという話をしたのは覚えているが眠気もあってちゃんと内容を伝えられていたかどうかはわからない

そのため俊二が勘違いしてもおかしくなかった

「え?!あれ妹ちゃんの話だったの??
俺、むーちゃんが言ってるのかと思ってさ早速髪型変えてきちゃったわ
絶対喜ぶと思ったんだけどなあ」

「だからって俊二が髪型を変える必要があるの?」

麦の言葉を聞いて、俊二と怜は口を開いて目を丸くした

「俊二は報われないね」

「うるせえよ、これからが勝負だっつうの」

俊二は立ち上がり、頭をかき乱す

「じゃあ、むーちゃんはさどういうのがタイプ?」

「どういうのって?」

「ほら、髪型とか性格とか色々あるじゃん?」

麦は唇を内側に巻き込み、机に腕を乗せてその上に顔を伏せたかと思うと、俊二とは反対の方向である窓際へと顔を向けた
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