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しおりを挟む「けど……」
「けど?」
麦は後ろから抱きしめられている俊二の手を軽く握る
「ん?むーちゃんどうしたの?」
「私自身は…そ、その…す、すす好きな人だから行ってほしくないとか…思う」
麦は白い肌を耳元まで赤く染め上げた
俊二の腕を持ち上げ、その腕で自分の顔を隠す
「え??
待って、むーちゃん誰が好きなの??」
俊二は無理矢理自分の腕を退けて、麦が顔を隠さないよう両腕を抑えると、これでもかというくらい真っ赤な顔をしていた
「誰が好き??」
「あ…えっと…」
「ねえ、誰?教えて」
俊二は後ろから麦の顔を覗き込み、穴があきそうなくらい麦の表情を見た後、赤く染まった頬に何度もキスをする
俊二は真剣な表情をして、麦の顔を覗き込むと、麦は何かを合図するように一瞬だけ俊二の瞳を見てすぐに逸らし、俊二の人差し指を小さな手でぎゅっと握った
「やっば…生まれて初めて監禁欲ってやつに目覚めたかも」
「いや、今のは流石にグッと来た
麦、次は俺にして」
怜は口元を腕で隠しながら、麦から視線を逸らす
「麦さん、ブラボー…」
(無自覚の魔性の女)
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