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しおりを挟む「うわ~、超女王様
家来は俺ために動けって感じ?」
「俺が言う前に動けって感じ」
「怜、お前さあ…俺が朝は機嫌悪いの知ってる?まあ、女王様には流石に手出さないけど」
「あの!!!」
普段は出さない大声を出したせいか、教室が鎮まり、周りの視線が麦へと集まる。
麦はその羞恥に耐えられず、下を俯きながら前髪で自分の目の前を隠した。
「え、いきなり何??」
俊二はさっきまでの柔らかい口調とは一変。冷めた声で麦へと言葉を放つ。
麦は震える手を片手で押さえながら、机に向かって指をさした。
周りも内気そうな麦が、この3人に話しかけるなんて思わず、驚いた顔で見ている。
「……そ、そそこ私の席だから」
「え?何て??聞こえねえ」
「そ、そこ私の席!」
緊張で吃りながらも、はっきりと告げる
「あ~、ここ??」
俊二は自分が座っていた机と椅子を指差す。
麦が小さく頷くと、俊二は椅子の上に両足をついたあと椅子から飛び降りる。その瞬間に麦の鼻へとふわっと香った香水が麦の脳へと危険信号を鳴らす。
だが、麦はその椅子に俊二の上履きが乗っていたことが気になって仕方がない。
あの上履きで、トイレやら埃まみれの床、あるい外を歩いてたりするのに、平気で人の椅子の上に足を乗せている。
「だる」
その一言を麦に向けて放ち冷たい視線を向け俊二がその場を去ろうとした時、麦は咄嗟に手を伸ばし俊二のブレザーの裾を掴んだ?
その様子にクラスメイトは驚き、ざわつく
"え…何喧嘩?"
"あれは流石にまずいよね
俊二ってイラつくとめちゃくちゃ怖いじゃん"
苛ついている状態の時の俊二を扱えるのは怜や悠介くらいで、それ以外の人達は不機嫌な俊二を恐れて話しかけようとしない。
「何?」
麦の方を振り返り、さっき以上に冷たく鋭い視線を向ける。
麦と俊二の身長差は30センチほどあるため麦の視線からは余計その威圧感を感じさせる。
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