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しおりを挟む「大輝くんのこと?
えー?そう?まあ、でも確かに顔の雰囲気は似てるっちゃ似てるかもしれないかなあ
千秋くん?だっけ?」
いわゆるギャル系の彼女は僕の顔を何度か見返して、顎に指を当てながらうーんと考え込む。
お願いだからそんな真剣に顔を見ないでほしい。
女性に慣れてない僕は、そんなじろじろ見られるだけでも緊張を覚えるのだ。
「ねえ、舞はどう思う?
こういう感じの顔」
舞さんはスマホから顔を上げて、無表情のまま僕をみて再びスマホへと視線を落とした。
「無理」
無理という無情な言葉が矢のようになって心に突き刺さる。
「おまっ、無理はひどいだろ!!」
「雅也…」
雅也は僕を構ってくれれたのか、声を張り上げる。
なんだかんだいって僕たちは友達だ。
「じゃあ俺は??」
さっき思っていたことは撤回しよう。
雅也はどさくさに紛れて、平岡さんに自分の評価を聞く。
「あんたも無理
友達としてしか見れない。ザ・平均顔だし」
「そうやって男を顔でみるのやめろよな!!
これでも、中身はいいやつってよく褒められるんだぞ」
平岡さんはサバサバとした性格のようだ。
僕たちの前だけなのかどうかはわからないが。
両手で顔を覆い、嘘泣きをする雅也の背中をさする。
「まあ、僕よりマシじゃん
友達としてはみてくれるって言ってるんだから」
「確かにそうだな
千秋よりはマシ、お前は完全に無理だもんな」
顔を覆っていた雅也は、すぐに嘘泣きをやめて、いつも通りの平均顔に自慢げな笑みを浮かべた。
無性に摩っていた背中を叩きたくなったけど、女の子の前だから我慢だ。
「私はさ…」
平岡さんはテーブルに肩肘をつき、スマホを眺めながら話し始める。
その場にいた全員の視線が平岡さんへと向く。
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