177 / 258
10
しおりを挟む「もういいから
勝手に家にきた僕が悪いんだし」
「なにがいいの?
何も良くないじゃん
怒ってるんでしょ?」
臣が僕の目の前に被った前髪を手で避けて、顔を覗き込んでこようとするも臣の手を払い、僕はエレベーター端に寄った
「避けないでよ」
臣はエレベーターの隅にいる僕が逃げないように目の前に立ち、両手首を掴み壁に押し付けた
臣の体が大きいせいで臣の体で視界が埋まる
「千秋先輩、誤解だから」
何を言われても、僕は臣へと視線を移さずひたすら足下だけを見た
「何が誤解なの?
何で友達の前で嘘つく必要あるの?」
僕が臣に面倒臭いと思われることは承知の上
「それは」
臣が話をしようとした瞬間、ちょうどエレベーターが一階に到着したとアナウンスが流れた
扉が開く前に臣の手が手首から離れ、お互いの距離を取ろうとするも、臣が僕の腰に腕を回してくる
幸い、エレベーターを待っている人は誰もいなかった
僕はエレベーターが開くと同時に強引に臣の腕を抜けて、早足でマンションのエントランスを出る
それを臣が後ろから駆け足で追いかけてきて、僕の腕を力強くひいた
こんな強い力で腕を引かれるのは初めてで少し驚く
「千秋先輩!待っててば!」
「…色白、清楚、巨乳、美女」
「は?え?何言ってるの?」
臣は眉を八の字に曲げて困ったような表情を浮かべる
「臣のタイプの話しただけ!」
「だから、それは違くて…
千秋先輩もわかるでしょ?俺が言わなくても
千秋先輩は特別だって」
「そんなのわかんない!
臣だったらモテるんだし、すぐそんな人恋人にできるよ!!」
こんなこと言ったら、臣が怒ったり呆れたりするのはわかっていた
けど、一度言い出したら止まらない
0
お気に入りに追加
682
あなたにおすすめの小説
俺以外美形なバンドメンバー、なぜか全員俺のことが好き
toki
BL
美形揃いのバンドメンバーの中で唯一平凡な主人公・神崎。しかし突然メンバー全員から告白されてしまった!
※美形×平凡、総受けものです。激重美形バンドマン3人に平凡くんが愛されまくるお話。
pixiv/ムーンライトノベルズでも同タイトルで投稿しています。
もしよろしければ感想などいただけましたら大変励みになります✿
感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_
Twitter➡ https://twitter.com/toki_doki109
素敵な表紙お借りしました!
https://www.pixiv.net/artworks/100148872
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
前世から俺の事好きだという犬系イケメンに迫られた結果
はかまる
BL
突然好きですと告白してきた年下の美形の後輩。話を聞くと前世から好きだったと話され「????」状態の平凡男子高校生がなんだかんだと丸め込まれていく話。
過保護な不良に狙われた俺
ぽぽ
BL
強面不良×平凡
異能力者が集まる学園に通う平凡な俺が何故か校内一悪評高い獄堂啓吾に呼び出され「付き合え」と壁ドンされた。
頼む、俺に拒否権を下さい!!
━━━━━━━━━━━━━━━
王道学園に近い世界観です。
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
▼毎日18時投稿予定
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
兄弟がイケメンな件について。
どらやき
BL
平凡な俺とは違い、周りからの視線を集めまくる兄弟達。
「関わりたくないな」なんて、俺が一方的に思っても"一緒に居る"という選択肢しかない。
イケメン兄弟達に俺は今日も翻弄されます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる