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しおりを挟む文化祭が終わったその日の夜
サークルの打ち上げを終えた後、臣の家に行くとある人物がそこにいた
「え……春也なんでいるの??」
「何、その顔
そんな嫌かよ」
春也は怒った顔で僕の元に来ると、頬を片手で挟む、力に容赦がない
千夏の時と力加減全然違う
あの時はすごく優しかったのに
「おみ!たしゅけて!」
「いじめんなっつうの」
臣は春也から僕を奪い取ると、腰に腕を回して抱き寄せて額にキスをする
「うわっ……うざっ!!
てか、今日酒買ってきたから飲も」
春也は片手に重そうなビニール袋を持って僕たちの前に差し出す
「珍しいじゃん」
「今日は色々あったし…」
色んな女の子に絡まれてたからどうせその間になんかあったんだろうな
「春也のことだからどうせ女の子とトラブルあったんでしょ??」
「トラブルっつうか
なんというか…」
からかうように言うと思い詰めた表情をする
え?言ったらダメだった…??
「春也が悩んでんのあれでしょ
千夏だっけ??」
その名前に大袈裟なくらい体が反応してしまった
「呼び捨てにしないでくんね?」
「失礼
まあとりあえず飲むか
話聞いてやるよ」
僕はどういう感情で話を聞けば…
「臣、僕お風呂入ってくる」
「千秋先輩、気が早いんじゃない?」
「へ?」
臣は意地悪な笑みを浮かべて、僕手を掴み引き寄せると唇にキスをする
「何準備すんの?
今日俺泊まるからやらせねえよ」
春也が憎たらしい顔で言ってくる
それに準備って…!!
「ち、違うから!!」
春也の背中をバシバシと叩く
それを無視して春也は臣との話を続ける
「千秋先輩、おいで」
臣は胡座をかく自分の足の間に座らせる
さっきまで打ち上げをしていたせいかお酒の匂いが少しした
「臣、どれくらい飲んだの?」
「んー?結構
千秋先輩が会ってくれなかったからやけ酒したわ」
「めちゃくちゃ探してたもんな」
「あれは違くて…忙しくて」
「ふーん」
ジト目でこっちを見ながら僕の首元に腕を回して抱きついてくる
なんか可愛い…
「で、春也の話は?」
「やっぱもうちょい飲んでからにしよ」
3人でお酒を飲むけど、僕は気が気じゃないから中々進まない中2人はどんどん缶を開けていく
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