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しおりを挟む案の定、臣からの鬼電、大量のメッセージ
「なあ、誠」
「何?」
「臣からなんか連絡きてる?」
「臣?何で?」
「いや特に理由はないけど」
誠は携帯を確認する
「別にきてない」
「そっか」
誠にまでは連絡行ってないか
「ちょっと千秋の鞄から携帯とってくんね?」
「はい」
携帯の表示を見ると、こっちもそれ以上のメッセージ件数と電話がきている
もうこれは送ったほうがいいか
電話するのは嫌だったからメッセージで店名を送る
「千秋、もう迎えくる」
「迎えとか意味わかんない
保育園じゃないし」
千秋はヘラヘラと笑いながら再び席を移動して、次は誠の膝の上に座る
「千秋どけって」
「誠は嫌がってないもーん」
「千秋さん、いい匂いすんね」
誠は千秋の腹あたりに腕を回して抱き締めると、今度は誠が首に顔を埋めて匂いを嗅ぎ出す
「ひゃっ、やめてっ
くすぐったい」
「ん?やめないよ」
「いゃっ」
誠もふざけだしその顔を押し付ける
ヒートアップしたせいで変な声が漏れ出す千秋
「もうダメ、降りる」
千秋は堪忍したようで誠の膝の上から降りる
少しだけ安心
「おい」
聞き覚えのある声
声がした先を見てしまったら終わる気がする
肩をガッと強く掴まれゆっくり後ろを振り返る
「お前さ何やってんの?」
やばい、これはだいぶキレた時にしか見せない表情だ
つまり臣は今マジギレをしていると言うこと
「飲んでたらさたまたまその…」
「臣っ!」
俺が言い訳をしようとした瞬間後ろに座っていた千秋から声がした
「ねえ、千秋先輩
何が気に入らないのか知らないけど勝手に連絡絶つのは違うでしょ?」
臣は千秋に近づき少し表情を和らげて言うが千秋は頬を膨らまして臣から顔を逸らし誠の肩に顔を埋める
「は???」
「何これ?俺全く状況わかんないんだけど」
誠は千秋の肩に腕を回し落ち着くようにぽんぽんと肩を叩く
「ちょ、誠一旦あっちの席に戻んね?」
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