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しおりを挟む「た、食べないから!」
誠は僕の言葉を無視してどんどん距離を縮めてくる
そして、お互いの鼻が一瞬触れ合った時
「誠!何やってんの
早く行こうよ
お店混んじゃう」
誠の彼女の沙耶ちゃんが再び呼びにきた
誠は口元に咥えていたチョコレートを一気に口の中に運んだ
「何で震えてんの?」
誠は意地悪な笑みを浮かべて聞いてくる
誰のせいだと思って…!!
目の前にいる誠を睨みつけると僕をずっと見つめてくる
「やっぱ……いい」
僕を見ながら何かを呟いたけど、声が小さくて聞こえなかった
「え?何?」
「何でもない
今回のことはこれのお礼として掘り下げないであげるよ」
「別に掘り下げても意味ないじゃん
ただの知り合いだもん…」
「まだそんなこと言ってんだ
まあ、そのうちわかるだろうし
じゃあ、俺行くね」
誠は残ったチョコレートをポケットに入れると僕の頭を撫でて教室を出ていった
何だったんだろう…
ぼーっと考えて荷物を準備していると、また後ろから目隠しをされた
こうやってまた揶揄ってる
しつこいなあ
「もう誠やめてっ」
「は????」
目隠しされた手を掴んで後ろを振り向くと今度は冷たい表情を浮かべた臣がいた
「え…臣?」
こ、今度は本物??
その隣には春也もいたけど、だいぶ気まずい顔をしている
「今、別の男の名前言った?」
「ちがっ!臣これには理由があって!」
「ありえな
千秋先輩から別の男の名前聞くとか反吐が出そうだわ
春也、俺ちょっと講義休む
ノート頼んだ」
「臣!違うのっ
何もやましいことしてない」
「やましいことなんて聞いてないんだけど
やましいことでもしたの?」
「してないっ!何にもしてない!」
臣に腕を引っ張られ出口の方へと連れて行かれる
「やだやだ
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「別に怒ってないじゃん
事情聴取するだけでしょ」
「あーあ、千秋頑張れ…」
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