【R18】平凡な男子が女好きのモテ男に告白したら…

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「…一旦こっち行こう」



臣は泣き続ける僕の手を引いて、部屋に連れて行きソファに座る　


「目腫れるから手でこすんないの」




僕の手を掴んで擦る手を止めると奥から僕のお気に入りのフワフワのタオルを持って来てくれる



「千秋先輩は何で俺がイラついてたかわかる？」



「わ、わかんないぃ…
ぼ、僕が忘れ物受け取らずさっさと帰らないから……？」



「全然違うな
千秋先輩、もうちょい警戒心持ってくれる？」
　　


臣は流れる僕の涙を指で拭って頬に手を当てる



「警戒心くらい僕にはあるっ
ないのは臣の方だよ」


「は？
千秋先輩、自分がどんだけ無防備か分かってんの？」


「わかんないから困ってるっ！
無防備ってなんのこと…」



2人の間にしばらく沈黙が流れる




「あのさ、俺が嫉妬深いこと知ってるでしょ？」


「うん…」


「そんな俺から見たら千秋先輩は隙だらけだし、魅力的だからすぐ別のやつが寄ってくるから不安なんだよ」


「魅力的じゃ…」


「魅力的なの
だからできればもうちょい同性に対しても警戒心持って欲しい、それはできる？」　


臣は少し怒った顔をしながらも優しい口調で伝えてくれる


「うん…わかった…」


「本当にわかってる？」


「か、簡単に、モノとかもらうなってことだよね…？？」


「はあ…」


「た、ため息ついた……」



臣のため息にさらに涙が溢れ出る



「千秋先輩にわからせるのは難しいね
とりあえず、千秋先輩は俺だけに懐いてればいいから」



「うん…臣にしか懐かない…」
　

「本当にそうして欲しいんだけど千秋先輩の性格的に厳しそうだね」


「臣にしか懐かない！！」


臣の腕をペシペシと叩く


「はいはい
ごめんね、千秋先輩は俺だけだもんね」


「うん…好き…」


「俺も好き」


臣の首に腕を回して抱きつくと、臣は僕の腕を引いて膝の上に跨るように乗せる


「…臣、チューしたい」


臣の唇をじっと見つめて近づくと、頬を手で挟まれて止められる


「まだダメ」


「なんで！」


「千秋先輩の方が解決してないでしょ
何で俺に怒ってたの？」　



「…わかった？」



「気付いてんのか知らないけど、千秋先輩すぐ顔に出るからめちゃくちゃわかりやすいよ
俺の方見て悲しい顔してたでしょ？」



「うん…」


「何で？」



臣はいつも以上に優しい声を出して、片方の腕は背中を撫でてもう片方の腕は僕の頭を撫でる