【R18】平凡な男子が女好きのモテ男に告白したら…

ぽぽ

文字の大きさ
上 下
19 / 258

5

しおりを挟む




ドンッ


突然、僕達の間に長い足が勢いよく入り込む


「うちお触り禁止なんですけど」


苛ついた顔をした臣が僕達を見下ろす


「あー、お触り禁止でしたかあ
すいません」


「な、なに?」


「まつ毛がついてたから取ってあげようとしただけなんですけどね~」


「とりあえず触んなって言いたいの」



臣は目線が合うようにしゃがむと僕に顔を近づける
思わず目を瞑ると、何にもしてこない


目を開けると、臣が僕をずっと見つめていた


そして、指で僕の目の下あたりに触れる



「臣…??」


「ああ…イラつく」


「イラつく…??
なんで臣がイラつくの?」



怒る理由がわからない

怒りたいのは僕の方なのに…


家にまで女の子呼んでイチャイチャして欲しくなかったのに…


「そんなの自分でわかるでしょ?
はい、取れた」


まつ毛を取った後、指で僕の頬を撫でた
くすぐったいけど気持ちいい


「千秋先輩、こっちの方おいで」


あっちには女の子がいるから正直行きたくない


「こっちにいる…」

「……そんなに誠と一緒にいたいの?」



どう答えればいいのかわからない

さっきまで興味なさそうに肘掛けに頬杖をついていた誠が僕の背中に手を回す



「俺は千秋さんとまだお喋りしたいなあ」


「……ぼ、僕も」


「ふーん、勝手にしな」


臣はイラついた顔をして元の場所に戻っていった

女の子達が嬉しそうに手招きしている


「臣…」


「臣どうしたんだろうねえ?

…って、千秋さん泣きそうになってない?」


「………なってない!」


誠から勢いよく顔を逸らす


嘘、本当は今すぐにでも泣きそう
嫌われたらどうしよう…



「そう?ならいいですけど」


誠は特に何も言うわけではなくティッシュを取ると、溢れそうになり目尻に溜まった涙を拭ってくれる


「今日は虫の居所悪かっただけっしょ」


「……うん」


誠は僕の頭を優しく撫でた


しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

執着攻めと平凡受けの短編集

松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。 疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。 基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

地味で冴えない俺の最高なポディション。

どらやき
BL
前髪は目までかかり、身長は160cm台。 オマケに丸い伊達メガネ。 高校2年生になった今でも俺は立派な陰キャとしてクラスの片隅にいる。 そして、今日も相変わらずクラスのイケメン男子達は尊い。 あぁ。やばい。イケメン×イケメンって最高。 俺のポディションは片隅に限るな。

初心者オメガは執着アルファの腕のなか

深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。 オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。 オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。 穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

兄弟がイケメンな件について。

どらやき
BL
平凡な俺とは違い、周りからの視線を集めまくる兄弟達。 「関わりたくないな」なんて、俺が一方的に思っても"一緒に居る"という選択肢しかない。 イケメン兄弟達に俺は今日も翻弄されます。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

処理中です...