【R18】恋愛遊戯『異世界編』

へてぃと。

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💙魔族リアス編

聖母になったけど、オクでイくまで許してもらえません。

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「ほら、これが私とあなたの子ですよ」

 手のひらを私の腹部にかざしてからしばらく、お腹あたりからふわりと小さいく、赤く輝く卵がでてくる。それをすくい上げるようにして、手のひらの上の小さな卵をリアスさんは見せてくれた。

「魔族の出産って、人間のとは全然違うんですね。それにもうこんなに大きい」

 私が学んだり、聞いたりした人間の出産方法はもっと長くお腹の中で子供を育てなければならないし、もっと生々しくて、痛みを伴う。その違いに驚いて話すと、リアスさんは、クスリと笑って穏やかな顔で答えた。

「人間のやり方では、母体に負担がかかりますし、何より出産頻度を上げるためにもこの方が効率がいいのです。まあ、魔族の中にはもっと単純な、別の方法をとる種族もいるでしょうが。……母体とのバランスを考えた結果、我が一族は、この方法が効率的だと判断したのです」
 
 その赤い卵をみて、本当にこれから私たちの子が生まれるのかが不思議でしたかない。

「この卵は後継者がいない魔族たちに託されます。魔族の子の出産までの日数は十月十日もはかかりませんが、それでも5ヶ月はかかる、そんなにも腹の中に長く子がいては、あなたや私にも愛着が沸きます。そうなると可愛い我が子を手放せなくなるでしょう?受精してすぐならまだ別れもそれほど悲しくはない」

 確かにそれはそう。だけど、私とリアスさんの子供は、卵のまま、ちゃんと別の魔族に引きとられて育てられる。もちろん自分の子供を育ててみたいという気持ちはあるけど、私には、リアスさんともっと多くの子供を作るというお役目もある。きっとちゃんとした養親に引き取らるほうが、この子も幸せなのかもしれない。

 卵を専用のカゴにいれて、養親へと運ぶ係の人……魔族に預け、リアスさんと一緒にそれを見送る。その後、リアスさんは私に向き直った。

「フーネ、」
「はい」

 手を差し出されてそれに応えるように彼に近づくと、優しく引き寄せられた。

「そもそも魔族は長生きですので、性行為は娯楽の一種にすぎません。魔族同士でそんなことをしても、子供はできないのですから」
「え?……そうなんですか?」
「ええ。……しかし、長寿とはいってもいずれは魔族も死を向かえます。不慮の事故で亡くなる者もいる。ですから100年に1度、あなた方聖母となる女性を召喚し、こうして子孫を残すお手伝いをしていただいているのです」

 そうなんだと、頷く私にリアスさんはキスをする。
 そのキスが軽いものから、舌を差し込むディープなものに変わると、空気も艶めかしいものに変わる。彼の手も、私を抱きしめながらも腰骨のあたりを優しく触った。

「……ですが、受精の確率は低いですから、こうして日に何度も、あなたのナカに精を吐き出す必要があるのですが……」

 私のお腹の上に手を置いて口にするリアスさんの赤い瞳がじっと私を見ている。

「リアスさん……」

 今朝も起きてすぐ、彼の硬いモノで突き上げられ、ナカで出されてその熱をお腹の奥で受けたばかりだ。なのにもう、次が欲しいと蜜口から蜜が溢れだす。
 さっきのキスのせいで性欲を煽られたこともあり、熱のこもった目で彼を見つめていたからか、それに気づいたリアスさんは優しく言った。

「どうしました?……欲しくなりましたか?」
「はい。……欲しいです」

 抱きしめられて、彼の胸に顔を埋める。

「私、ここに来てオカシクなってしまいました。こんなに……えっちじゃなかったのに」

 初めは恥ずかしかったビーズのショーツも、今はつけているのが当たり前だし、リアスさんに素直に欲しいとねだる事も、彼のモノが欲しくて自分から腰を振ることも、彼の前で脚を広げることだって、今はなんにも恥ずかしくない。でもそれを心のどこかではしたないと恥じる自分がいる。

「人として、愛している人を抱きたい、抱かれたいと思うことは、当然の望みだと思いますけどね。……それに、そんな素直なあなたも、私は好きですよ」
「リアスさん、……なんだか言い方が人間みたいですね」
「まあ、半分はそうですから」
「そうなんですか?」
「ええ。私の母も人間でした。……最も、私はこう言ったやり方で産まれていませんので、生みの母はいませんでしたが」
「……お母さんのこと、聞いてもいいですか?」

 珍しく魔族や自身のことを話してくれたリアスさんにそう問いかけると、リアスさんは、私にそっと口付けにっこりと笑う。

「それは、また次回にいたしましょう。……今は、」

 そう言ってちゅ、ちゅっと口付けを繰り返す。

「フーネ。あなたを抱きたい」
 
 耳元でそっと囁かれ、ぞくぞくっと腰が甘く痺れた。
 そのまま首筋にキスをして、ワンピースの肩紐を外されると、なんの抵抗もなく布が床へと滑り落ちる。

「……綺麗ですよ。とても」

 ビーズのショーツしか身につけていない私を見て、リアスさんは瞳を細めた。

「本来、聖母とは言え、魔族が人に溺れることなどあってはならないのですが」

 口付けをして、舌を絡める。

「--私はもう、あなたに溺れているのかもしれません」
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