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第2章 となりの女神と狐様
7.遭遇
しおりを挟む 私…峯岸 薫(みねぎし かおる)27歳…現在日本社会に飼われた社畜とかしている。
今日も今日とて命を削られているのでは?と思うほどの激務を終えて…フラフラと帰路についていた。
「きゃぁぁぁー!!」
今私は、腹部から大量の血を流している…社畜生の中で私の頭がイカれたわけでなければこれは紛れもない現実なわけで…あれ?おかしいな…自分が何を言ってるのか………。
誰かの声がする…
とても懐かしい…
誰かはわからないけれど
暗い底なし沼に沈む私に必死で何かを訴えているけれど…今の私には何も聞こえない。
だけれど、伸ばされた手が見えたとき
知らないはずなのに…
心が
魂が
その手を掴んだ。
私はその人に底なしの沼から引っ張り上げられた。
……………………………………
意識が浮上する…ぼんやりとあたりを見回してみると、そこは日当たりのいい温かい草原だった。
あれ…わ、たし…死んだんじゃ
「あっ!やぁ~と起きたんだねぇ。」
私のそばにはいつの間にか外人風の金髪美男子が立っていた。外人との違いといえば、目が龍目なことだろうか……。
はっ!?龍目?
美男子は私の反応が面白かったからか、おどろいたぁ~?と目を細めくつくつと笑い…
「やぁやぁ!僕神様!!ねぇ君さぁ~魔王やってみない?」
目の前の美男子は新しい玩具を見つけた子供のように目を輝かせ口元は隠しきれない笑みが浮かんでいる。
…は?
この美男子はいまなんて言った??いやまって…え…
「ノリ悪くない~?そこはテンプレだのなんだの言うところでしょ~」
「いや、テンプレなら勇者とか聖女とか…悪役令嬢とかザマァ系でしょう!?なんで、魔王なの?」
おかしそうに笑いながら、的確なツッコミありがとぉ~と言いつつ美男子な神様は説明してくれた。
私の死因は通り魔に刺されての出血死…あの日あの時間本来私はあそこにいないはずだったのに何がどうなったのか、運命のイタズラというやつかそこに居合わせてしまい、死亡。
私の世界の神様が死亡予定ではなかった私の死に慌てて救済措置をとった。
その救済措置が、他世界の神様に転生よろしく!!という投げやりだったこと…。雑だな神様。
そんなとき丁度いい魂を探していた神様の目に私がとまり、交渉のためにこうして声をかけてきたのだとか…
神様の世界は剣と魔法があり数多の種族が存在している。
ずっと昔に人間以外の種族をまとめ上げていた魔王が存在していたが、諸事情により深い眠りについたため…
後釜を探したが眠りについた魔王ほどの魂のものがなかなか現れず、まぁそのうち現れるだろうと放置していた結果…
「魔王がいないからバラバラになって今では、彼ら彼女らは狩られるだけの対象になっちゃったんだよねぇ~」
つまり…
神様の職務怠慢で、大変なことになったと…。
「うん、何か失礼なこと考えてないかい?前魔王の側近たちならいない間を埋めるだけの技量はあるはずなんだけどね~」
側近たちは前魔王に忠誠を誓っており、だからこそ誰もが代役を務めることを拒否した結果がこうなのだと…
神様ならなんとかできたんじゃないですか?と疑問を口にすると…
「え~無理無理~彼ら彼女らは僕より前魔王ラブだから僕が言っても聞きやしなしぃ~」
それだけではなくこの神様にイラッと来たからというのもあるのだろう…側近たちに同情する。
「君、やっぱり失礼なこと考えてないかい?僕は気を使って乙女の君の心は謎いていないんだけど~?」
ジト目をむけつつデリカシーのかけらもない一言をのたまうのは本当に神様なのだろうか、神様だからだろうかと…しらけた目を向ける。
「そんな目で見つめられたら照れちゃうよ///あ、うそうそ!うそです。続けるね?」
ゴミを見るような目を向けるとさすがにあせったのか、慌てて話の続きに入った。
魔王になったらお願いしたいことは人間を間引くなり滅ぼすなりしてほしいのだとか…
間引く場合は定期的に数を減らし、滅ぼした場合はそれはそれで生み出し直すのでどちらでも構わないこと
それ以外は何をしようが自由にしていいこと、
もし、引き受けてくれるのならそれにふさわしい肉体と力を授けること
さすがにいきなり一人はきついだろうから、これからやるガチャで眷属をゲットして好きに使うこと…
「眷属?」
神様はその疑問にうざいくらいにニヤニヤしながら…
「ヘイ!ガチャくんかも~ん!!」
アホみたいな声掛けを引っ掛けに何か重そうな物体が空から地面に落下してきた。
土煙がひどく、私と神様はゴホゴホとむせる。
もうちょっとなんとかならなかったのだろうか…ならなかったんだろうなぁ…。
なんせ、こんな神様だし…。
今日も今日とて命を削られているのでは?と思うほどの激務を終えて…フラフラと帰路についていた。
「きゃぁぁぁー!!」
今私は、腹部から大量の血を流している…社畜生の中で私の頭がイカれたわけでなければこれは紛れもない現実なわけで…あれ?おかしいな…自分が何を言ってるのか………。
誰かの声がする…
とても懐かしい…
誰かはわからないけれど
暗い底なし沼に沈む私に必死で何かを訴えているけれど…今の私には何も聞こえない。
だけれど、伸ばされた手が見えたとき
知らないはずなのに…
心が
魂が
その手を掴んだ。
私はその人に底なしの沼から引っ張り上げられた。
……………………………………
意識が浮上する…ぼんやりとあたりを見回してみると、そこは日当たりのいい温かい草原だった。
あれ…わ、たし…死んだんじゃ
「あっ!やぁ~と起きたんだねぇ。」
私のそばにはいつの間にか外人風の金髪美男子が立っていた。外人との違いといえば、目が龍目なことだろうか……。
はっ!?龍目?
美男子は私の反応が面白かったからか、おどろいたぁ~?と目を細めくつくつと笑い…
「やぁやぁ!僕神様!!ねぇ君さぁ~魔王やってみない?」
目の前の美男子は新しい玩具を見つけた子供のように目を輝かせ口元は隠しきれない笑みが浮かんでいる。
…は?
この美男子はいまなんて言った??いやまって…え…
「ノリ悪くない~?そこはテンプレだのなんだの言うところでしょ~」
「いや、テンプレなら勇者とか聖女とか…悪役令嬢とかザマァ系でしょう!?なんで、魔王なの?」
おかしそうに笑いながら、的確なツッコミありがとぉ~と言いつつ美男子な神様は説明してくれた。
私の死因は通り魔に刺されての出血死…あの日あの時間本来私はあそこにいないはずだったのに何がどうなったのか、運命のイタズラというやつかそこに居合わせてしまい、死亡。
私の世界の神様が死亡予定ではなかった私の死に慌てて救済措置をとった。
その救済措置が、他世界の神様に転生よろしく!!という投げやりだったこと…。雑だな神様。
そんなとき丁度いい魂を探していた神様の目に私がとまり、交渉のためにこうして声をかけてきたのだとか…
神様の世界は剣と魔法があり数多の種族が存在している。
ずっと昔に人間以外の種族をまとめ上げていた魔王が存在していたが、諸事情により深い眠りについたため…
後釜を探したが眠りについた魔王ほどの魂のものがなかなか現れず、まぁそのうち現れるだろうと放置していた結果…
「魔王がいないからバラバラになって今では、彼ら彼女らは狩られるだけの対象になっちゃったんだよねぇ~」
つまり…
神様の職務怠慢で、大変なことになったと…。
「うん、何か失礼なこと考えてないかい?前魔王の側近たちならいない間を埋めるだけの技量はあるはずなんだけどね~」
側近たちは前魔王に忠誠を誓っており、だからこそ誰もが代役を務めることを拒否した結果がこうなのだと…
神様ならなんとかできたんじゃないですか?と疑問を口にすると…
「え~無理無理~彼ら彼女らは僕より前魔王ラブだから僕が言っても聞きやしなしぃ~」
それだけではなくこの神様にイラッと来たからというのもあるのだろう…側近たちに同情する。
「君、やっぱり失礼なこと考えてないかい?僕は気を使って乙女の君の心は謎いていないんだけど~?」
ジト目をむけつつデリカシーのかけらもない一言をのたまうのは本当に神様なのだろうか、神様だからだろうかと…しらけた目を向ける。
「そんな目で見つめられたら照れちゃうよ///あ、うそうそ!うそです。続けるね?」
ゴミを見るような目を向けるとさすがにあせったのか、慌てて話の続きに入った。
魔王になったらお願いしたいことは人間を間引くなり滅ぼすなりしてほしいのだとか…
間引く場合は定期的に数を減らし、滅ぼした場合はそれはそれで生み出し直すのでどちらでも構わないこと
それ以外は何をしようが自由にしていいこと、
もし、引き受けてくれるのならそれにふさわしい肉体と力を授けること
さすがにいきなり一人はきついだろうから、これからやるガチャで眷属をゲットして好きに使うこと…
「眷属?」
神様はその疑問にうざいくらいにニヤニヤしながら…
「ヘイ!ガチャくんかも~ん!!」
アホみたいな声掛けを引っ掛けに何か重そうな物体が空から地面に落下してきた。
土煙がひどく、私と神様はゴホゴホとむせる。
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なんせ、こんな神様だし…。
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