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第5章 神と天狗と月見うどん
20.ショック
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『ほう、それで珍しく飲んで帰って来たと言う訳か。まあ、良い酒が手に入って良かったではないか』
『うう……もう今年分の西園寺先生トークをいっぺんに聞かされた感じで、脳がいっぱいです……』
くらくらしていた私は、日本酒の一升瓶を抱えたまま畳に座り込んだ。西園寺先生がお勧めしてくれた辛口純米吟醸酒だ。
『なーや?』
こむぎが心配そうに寄って来たので、私は彼をぎゅっと抱きしめた。
『こむぎも遅くなってごめんな。お腹空いただろ?』
『ふぐぐ!』
しかし、こむぎは直ぐに私の腕から擦り抜けると、また部屋の隅まで戻ってしまった。
そして首を横にふりふりすると、何かとても不安そうな顔で此方を見てくる。
『酒臭くてびっくりしたようじゃな』
『そ、そんなぁ~』
私は西園寺先生に勧められるまま、少しずつ色々な日本酒を試していたので、すっかり酔っ払っていた。
酒好きのお土産になる日本酒を教えて貰えたのは良かったのだが、こむぎに嫌われた事は何よりもショックだった。
『落ち着いたらシャワー浴びてくれば?』
シュンが苦笑いしながら水を持ってきてくれた。
『うう、ありがとう……』
『その前にわしらへのお土産を寄越すんじゃ。夕飯をおあずけされて、こっちはすっかりはらぺこじゃからのう』
『うう……もう今年分の西園寺先生トークをいっぺんに聞かされた感じで、脳がいっぱいです……』
くらくらしていた私は、日本酒の一升瓶を抱えたまま畳に座り込んだ。西園寺先生がお勧めしてくれた辛口純米吟醸酒だ。
『なーや?』
こむぎが心配そうに寄って来たので、私は彼をぎゅっと抱きしめた。
『こむぎも遅くなってごめんな。お腹空いただろ?』
『ふぐぐ!』
しかし、こむぎは直ぐに私の腕から擦り抜けると、また部屋の隅まで戻ってしまった。
そして首を横にふりふりすると、何かとても不安そうな顔で此方を見てくる。
『酒臭くてびっくりしたようじゃな』
『そ、そんなぁ~』
私は西園寺先生に勧められるまま、少しずつ色々な日本酒を試していたので、すっかり酔っ払っていた。
酒好きのお土産になる日本酒を教えて貰えたのは良かったのだが、こむぎに嫌われた事は何よりもショックだった。
『落ち着いたらシャワー浴びてくれば?』
シュンが苦笑いしながら水を持ってきてくれた。
『うう、ありがとう……』
『その前にわしらへのお土産を寄越すんじゃ。夕飯をおあずけされて、こっちはすっかりはらぺこじゃからのう』
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