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第4章 お祭りクレープとカルボナーラ

34.叔父の愛したカルボナーラ

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(そう言えば普段は、厚紙の簡易ドリンクメニューしか見てなかったな……)

 軽食の欄には、サンドイッチやホットドッグ、パスタメニュー等、意外と何種類もの料理が並んでいる。

『パンがあるじゃないですか!』

 突然、真白さんのテンションがぶち上がった。

『じ、じゃあお昼ご飯にしましょうか? ちなみに叔父さんはどれがお気に入りだったんですか?』

 私は真白さんの勢いに気圧されながらも神様に尋ねた。

『どれも美味かったが、やっぱりかるぼなーらかのう?』

『カルボナーラ……?』

 喫茶店のパスタと言えば、ナポリタンのイメージがあったが、メニューを確認すると確かにカルボナーラもちゃんと並んでいた。

 私はカルボナーラ、真白さんはミックスサンドイッチ、天太君はエビピラフを注文した。

『わっ、どれも美味しそう……!』

 それほど待つ事もなく運ばれてきた料理は、どの料理もセンスの良いシンプルな皿に盛り付けられ、食欲をそそる見た目と香りであった。

『そうじゃろ、そうじゃろ』

 言うが早いか、神様は私のカルボナーラの幽霊を抜き取ると、くるくるとフォークに巻いて食べる。

 私も早速クリームとチーズがたっぷりとかかったパスタを、ベーコンと一緒に巻き上げて口に入れた。



 その瞬間、濃厚なコクと旨味が舌の上で弾ける。

『ほんとだ……美味しい』

 フォークで卵をつぶして絡めると、そのまろやかさはより一層強まった。
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