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第一話 序
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「オリヴィア様!」
「聖女オリヴィアさま~!」
島の中心、噴水広場は久方ぶりの熱気に包まれている。
島主の下の子の誕生を祝ってから、十六年。
記念すべき第一子・オリヴィアの初お披露目の日からは、実に二十一年の月日が経っていた。
「新勇者誕生、万歳!」
長女オリヴィアを勇者として立てる。
そう島主が発表して間もなくだった。島民が誰からともなく、噴水広場に集まり始めたのだ。
名前の通り巨大な噴水があるが、言ってしまえばそれだけしかない。タイルが張り巡らされた、だだっ広い場所だ。
祭りなどの催し事は九割方、この噴水広場が中心となる。島民たちにとって、祝い事といえば噴水広場、なのであった。
「勇者オリヴィア様、万歳!」
若く美しい新勇者の誕生を、群衆は口々に言祝ぐ。
あちらこちらで楽器が奏でられ、周囲の店は酒をふるまい、踊り子は舞を披露し、子どもたちは菓子を頬張る。
「先代勇者である島主ダリア様に、聖女と名高いオリヴィア様」
「天才発明家ジョセフ様もいらっしゃる」
「この島は安泰だなぁ」
「そういえば聞いたか?次女のアリステア様が……」
「ああ、騎士団長のご指名で、騎士団から正式にスカウトされたとか」
「なんでも、騎士団長に次ぐ怪力との噂だぞ」
「はぁ~!あの可愛らしいお身体のどこからそんな力が出るのかしらね」
「素晴らしい!さすがは勇者ダリア様と天才ジョセフ様のご息女だ」
「聖女様の妹君だ、さぞご活躍されるに違いない」
愛する家族が褒め称えられ、頼りにされているのは喜ばしいことだ、とシディアは思う。
そこに不満を抱くほど自分は腐っていない、とも。
ただ、ほんの少しだけ───いや、嘘だ。少しではなく。
とても、すごく、羨ましい。そして寂しい。
母らの話をする島民たちの、なんと楽しそうなことか。
羨望の眼差しには、確固たる信頼と親愛と、そして───希望。
存在するだけで皆に希望を与えられる。それが勇者であり、英雄なのだとシディアは解釈している。
家族は、紛れもなく英雄なのだ。
そう、シディアを除いては。
(俺も、いつか……)
広げた右手を見つめ、ゆっくりと拳を握る。
いつか、なれるのだろうか。
存在するだけで他者に影響を与える、何者かに。
「おい、シディア。聞いてるか?」
ふいに左肩を叩かれ我に返った。
噴水広場のシンボルである巨大噴水の前、喧騒の渦の中、心配そうにシディアの顔を覗き込む少年少女に笑顔を向ける。
「ああ、すまん。ちょっとボーっとしてた」
そういえば、学校からの帰宅途中だった。左手の鞄を持ち直す。
明日から長期休暇に入るために、いつもより断然増した鞄の重みは、容赦なく指に食い込んでくる。
正直、痛い。
痛いが、図書室から借りてきた大量の本が主な原因なので、我慢することにした。
学生生活最後の長期休みだ。満喫しなければ損に決まっている。シディアにとって読書の時間は何にも代えがたい最高の娯楽なのだ。
「暑さでやられちゃったのかと思ったけど、どっちかっていうと人込みのほう?すごい熱気だよね」
「エイミーと違ってデリケートだからな、シディアは」
「え~?ダンだって人のこと言えないでしょ」
少年少女───ダンとエイミーが繰り広げる、いつもの夫婦漫才だ。二人が恋人同士なのは周知の事実だが、毎日毎日見せつけられる身にもなってほしい。
そう思いつつ、いつもの調子に安心してしまうのが幼馴染の性というものだろうか。
「そうそう、さっき話してたのはね、ダンが騎士団の訓練を見学させてもらえることになったんだって」
エイミーが弾んだ声を出す。彼女の鞄もいつもより膨らんでいるようだ。
たしか、料理本を先生から借りたと言っていたなと思い出す。シディアから見れば既に十分すぎるレベルなのだが、休暇中にまた腕を上げるつもりらしい。
「へぇ。学生でも入れてもらえるんだな訓練場。夢に一歩近づいたって感じか?」
「まぁな。いやー、大変だったんだぜ?親父のコネでいけると思ったら大間違いでさぁ」
ダンの父親は若い頃、騎士団で活躍した戦士だと聞いている。かつての戦争で片腕を失い引退したが、一時は小隊長を務めていたこともあったとか。
孤児院から引き取られたダンと血の繋がりこそないものの、何度か見た彼らのやり取りは、父子そのものだった。
「と、いうわけなんで今年は行けるかわかんねーな、強化合宿」
「という名のご近所キャンプね」
ダンの言う強化合宿は、シディアとダンが十歳の頃から長期休みに毎年行っているイベントの名称だ。
森のはずれにテントを張り、シディアは魔法を、ダンは武術を各々練習しながら数日過ごすのである。
エイミーが毎晩夕飯を届けに来れる距離なので、近所と言えば近所であるし、夜はだいたい三人でたわいのない話をしている。時々、エイミーも泊まって三人で星を眺めていることもある。
シディアにエイミーの言葉を訂正することはできなかった。
うん、たしかに、あれはご近所キャンプだ。
「俺も、母さんが何かおつかい頼みたいみたいでさ。明日から数日予定空けとけって言われたんだよな」
シディアが面倒くささを隠さず打ち明けると、エイミーとダンは意外そうな表情を見せた。
「島主様が事前告知してくれるの珍しいね」
「だいたい思いつきでイキナリ言われて、シディアが困惑してるしな。今回は、なんか重要なおつかいなんじゃねーの?」
言われてみればそうかもしれない、とシディアが思った、その時だった。
「おお、アリステア様だ」
「アリス様、今日もお可愛らしいわ」
広場の一部がざわついたかと思うと、噴水のほうから走ってくる小柄な少女が見えた。
シディアの双子の妹・アリステアだ。
あっという間に兄の目の前に到着した妹は「ふぅっ」と小さく息をついた。二つに束ねた白金の髪が肩上でふわふわと揺れる。
「あれ、アリス先に帰ってなかったっけ?」
最初に声をかけたのはエイミーだった。
何か急ぎの用があるとかで、教師の挨拶が終わるなりアリスが教室を飛び出して行ったのはシディアも把握していた。
「うん、家には帰ったよ。母様に言われて、シディアを迎えに来ただけ」
「よくこのごった返してる広場で見つけられたなーって……まぁ、見つけやすいか、シディアだもんな」
「うるさい、誰がヒョロ長パープルヘッドだ」
「そこまで言ってねーよ被害妄想ヤロウめ」
「こらこら、意味わかんないことで喧嘩しないの」
シディアの髪は母ダリアゆずりの紫色だ。かなり珍しい髪色なのに加え、平均より背が高いシディアは、しばしば家族や同級生たちの「待ち合わせ場所」にされる。ぶっちゃけ、不本意である。
「例のおつかいの件だな、たぶん。じゃあ、ダンもエイミーも、またな」
「おう、時間見つけて連絡取り合おうぜ」
「シディアもアリスも、おつかい気を付けてね」
手を振り合い友人たちと別れて、双子は帰路についた。
身長差からすると、どう考えてもシディアのほうが歩くスピードは速いはずなのに、気づけばアリスが前を歩いている。
素早い動きは、戦士として妹が評価されている要因のひとつだが、なにも普段から発揮する必要もないのにな、と思った。
アリスとしては無意識なのだろう。無意識に毎日「強化合宿」中なのだ。これが天才というやつか、と空を仰ぐ。
熱気に満ちた噴水広場を抜け、石畳の道を真っ直ぐ進んでいく。
日差しの照り付ける坂道に差し掛かると、こめかみから汗が滴り落ちた。
いざという時の防衛やらで必要なのは理解しているが、坂の上に自宅があるというのは、正直面倒だとシディアは思う。
右腕で額の汗を拭い、目的地を見上げる。
どこからどう見ても「城」のかたちをした、島主の屋敷を。
第一話 序 <終>
「聖女オリヴィアさま~!」
島の中心、噴水広場は久方ぶりの熱気に包まれている。
島主の下の子の誕生を祝ってから、十六年。
記念すべき第一子・オリヴィアの初お披露目の日からは、実に二十一年の月日が経っていた。
「新勇者誕生、万歳!」
長女オリヴィアを勇者として立てる。
そう島主が発表して間もなくだった。島民が誰からともなく、噴水広場に集まり始めたのだ。
名前の通り巨大な噴水があるが、言ってしまえばそれだけしかない。タイルが張り巡らされた、だだっ広い場所だ。
祭りなどの催し事は九割方、この噴水広場が中心となる。島民たちにとって、祝い事といえば噴水広場、なのであった。
「勇者オリヴィア様、万歳!」
若く美しい新勇者の誕生を、群衆は口々に言祝ぐ。
あちらこちらで楽器が奏でられ、周囲の店は酒をふるまい、踊り子は舞を披露し、子どもたちは菓子を頬張る。
「先代勇者である島主ダリア様に、聖女と名高いオリヴィア様」
「天才発明家ジョセフ様もいらっしゃる」
「この島は安泰だなぁ」
「そういえば聞いたか?次女のアリステア様が……」
「ああ、騎士団長のご指名で、騎士団から正式にスカウトされたとか」
「なんでも、騎士団長に次ぐ怪力との噂だぞ」
「はぁ~!あの可愛らしいお身体のどこからそんな力が出るのかしらね」
「素晴らしい!さすがは勇者ダリア様と天才ジョセフ様のご息女だ」
「聖女様の妹君だ、さぞご活躍されるに違いない」
愛する家族が褒め称えられ、頼りにされているのは喜ばしいことだ、とシディアは思う。
そこに不満を抱くほど自分は腐っていない、とも。
ただ、ほんの少しだけ───いや、嘘だ。少しではなく。
とても、すごく、羨ましい。そして寂しい。
母らの話をする島民たちの、なんと楽しそうなことか。
羨望の眼差しには、確固たる信頼と親愛と、そして───希望。
存在するだけで皆に希望を与えられる。それが勇者であり、英雄なのだとシディアは解釈している。
家族は、紛れもなく英雄なのだ。
そう、シディアを除いては。
(俺も、いつか……)
広げた右手を見つめ、ゆっくりと拳を握る。
いつか、なれるのだろうか。
存在するだけで他者に影響を与える、何者かに。
「おい、シディア。聞いてるか?」
ふいに左肩を叩かれ我に返った。
噴水広場のシンボルである巨大噴水の前、喧騒の渦の中、心配そうにシディアの顔を覗き込む少年少女に笑顔を向ける。
「ああ、すまん。ちょっとボーっとしてた」
そういえば、学校からの帰宅途中だった。左手の鞄を持ち直す。
明日から長期休暇に入るために、いつもより断然増した鞄の重みは、容赦なく指に食い込んでくる。
正直、痛い。
痛いが、図書室から借りてきた大量の本が主な原因なので、我慢することにした。
学生生活最後の長期休みだ。満喫しなければ損に決まっている。シディアにとって読書の時間は何にも代えがたい最高の娯楽なのだ。
「暑さでやられちゃったのかと思ったけど、どっちかっていうと人込みのほう?すごい熱気だよね」
「エイミーと違ってデリケートだからな、シディアは」
「え~?ダンだって人のこと言えないでしょ」
少年少女───ダンとエイミーが繰り広げる、いつもの夫婦漫才だ。二人が恋人同士なのは周知の事実だが、毎日毎日見せつけられる身にもなってほしい。
そう思いつつ、いつもの調子に安心してしまうのが幼馴染の性というものだろうか。
「そうそう、さっき話してたのはね、ダンが騎士団の訓練を見学させてもらえることになったんだって」
エイミーが弾んだ声を出す。彼女の鞄もいつもより膨らんでいるようだ。
たしか、料理本を先生から借りたと言っていたなと思い出す。シディアから見れば既に十分すぎるレベルなのだが、休暇中にまた腕を上げるつもりらしい。
「へぇ。学生でも入れてもらえるんだな訓練場。夢に一歩近づいたって感じか?」
「まぁな。いやー、大変だったんだぜ?親父のコネでいけると思ったら大間違いでさぁ」
ダンの父親は若い頃、騎士団で活躍した戦士だと聞いている。かつての戦争で片腕を失い引退したが、一時は小隊長を務めていたこともあったとか。
孤児院から引き取られたダンと血の繋がりこそないものの、何度か見た彼らのやり取りは、父子そのものだった。
「と、いうわけなんで今年は行けるかわかんねーな、強化合宿」
「という名のご近所キャンプね」
ダンの言う強化合宿は、シディアとダンが十歳の頃から長期休みに毎年行っているイベントの名称だ。
森のはずれにテントを張り、シディアは魔法を、ダンは武術を各々練習しながら数日過ごすのである。
エイミーが毎晩夕飯を届けに来れる距離なので、近所と言えば近所であるし、夜はだいたい三人でたわいのない話をしている。時々、エイミーも泊まって三人で星を眺めていることもある。
シディアにエイミーの言葉を訂正することはできなかった。
うん、たしかに、あれはご近所キャンプだ。
「俺も、母さんが何かおつかい頼みたいみたいでさ。明日から数日予定空けとけって言われたんだよな」
シディアが面倒くささを隠さず打ち明けると、エイミーとダンは意外そうな表情を見せた。
「島主様が事前告知してくれるの珍しいね」
「だいたい思いつきでイキナリ言われて、シディアが困惑してるしな。今回は、なんか重要なおつかいなんじゃねーの?」
言われてみればそうかもしれない、とシディアが思った、その時だった。
「おお、アリステア様だ」
「アリス様、今日もお可愛らしいわ」
広場の一部がざわついたかと思うと、噴水のほうから走ってくる小柄な少女が見えた。
シディアの双子の妹・アリステアだ。
あっという間に兄の目の前に到着した妹は「ふぅっ」と小さく息をついた。二つに束ねた白金の髪が肩上でふわふわと揺れる。
「あれ、アリス先に帰ってなかったっけ?」
最初に声をかけたのはエイミーだった。
何か急ぎの用があるとかで、教師の挨拶が終わるなりアリスが教室を飛び出して行ったのはシディアも把握していた。
「うん、家には帰ったよ。母様に言われて、シディアを迎えに来ただけ」
「よくこのごった返してる広場で見つけられたなーって……まぁ、見つけやすいか、シディアだもんな」
「うるさい、誰がヒョロ長パープルヘッドだ」
「そこまで言ってねーよ被害妄想ヤロウめ」
「こらこら、意味わかんないことで喧嘩しないの」
シディアの髪は母ダリアゆずりの紫色だ。かなり珍しい髪色なのに加え、平均より背が高いシディアは、しばしば家族や同級生たちの「待ち合わせ場所」にされる。ぶっちゃけ、不本意である。
「例のおつかいの件だな、たぶん。じゃあ、ダンもエイミーも、またな」
「おう、時間見つけて連絡取り合おうぜ」
「シディアもアリスも、おつかい気を付けてね」
手を振り合い友人たちと別れて、双子は帰路についた。
身長差からすると、どう考えてもシディアのほうが歩くスピードは速いはずなのに、気づけばアリスが前を歩いている。
素早い動きは、戦士として妹が評価されている要因のひとつだが、なにも普段から発揮する必要もないのにな、と思った。
アリスとしては無意識なのだろう。無意識に毎日「強化合宿」中なのだ。これが天才というやつか、と空を仰ぐ。
熱気に満ちた噴水広場を抜け、石畳の道を真っ直ぐ進んでいく。
日差しの照り付ける坂道に差し掛かると、こめかみから汗が滴り落ちた。
いざという時の防衛やらで必要なのは理解しているが、坂の上に自宅があるというのは、正直面倒だとシディアは思う。
右腕で額の汗を拭い、目的地を見上げる。
どこからどう見ても「城」のかたちをした、島主の屋敷を。
第一話 序 <終>
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