楽しいスライム生活 ~お気楽スライムはスライム生を謳歌したい~

杜本

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第二章

15.スライム遊戯

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「よくあの天使リーリオが許したな」

「ふふ、リーリオは僕の天使だからね。最後には僕のままも受け入れてくれるのさ♪」

「……難儀なんぎな奴だな」

 スライムに転生すると決めてからの事だ。
 リーリオを説得し、転生してからのサポートをお願いした。
 そうしたら「あの方は一緒に行かれないのですか?」と聞かれたもんだから、こうして誘いに戻ってきたというわけ。

「ねぇ、君も一緒にやらない? 転生ごっこ。中二ちゅうにっぽい君にピッタリなんじゃないかなぁと思うんだよね!」

「本当に転生するのだからごっこ・・・ではないだろう」

輪廻りんねに入るわけじゃないから、ごっこだよ~」

 輪廻に入っちゃったら、この姿に戻れなくなりそうだしね。
 さすがにそれはリスクが高い。

「しかし俺もお前も居なくなるのは、さすがに不都合があると思うが……」

 お? 即お断りじゃなかった。
 ってことは、もうちょっと押せばイケそうだね。

「だーいじょうぶだって、リーリオがいるし!」

「あれはお前のだろうが」

「じゃあ君も作れば・・・?」

「簡単には言うが……まぁ、考えておこう」

 「考えておく」は転生するかじゃなくて、天使を作るかとか何に転生するかとか、そういうことに対してだろうな。
 これは後で来るね! 勧誘成功だ!

「じゃあ後で合流できるようなら合流しようよ! 一緒に世界を旅するのも楽しそうじゃない?」

「……考えておく」

「オッケー、よろしくね♪」

 よし、これで転生の準備は万端だね。

 転生する方法?
 そんなのは簡単だ。

 僕がそう意思を込めれば、全てが実現する。

「じゃあここで一旦お別れだね、一ノ神いちのかみ。また向こうで会えることを願ってるよ」

「ああ。向こうであまり変なことをするなよ、二ノ神にのかみ

って、こっちでもしたことないでしょ! 全くもう、人聞きが悪いなぁ……」

 転生も変なことなんかじゃないでしょ?
 よくあるお遊びだ。


 神々の、遊び。


「それじゃ……またね!」
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