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4.イトナの糸※R
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ふと覚醒したのは寝ているハンモックが揺れたからか、体に違和感を感じたからか。
寝ぼけ眼で目を開けると視界には長く垂れた黒髪がちらつく。イトナが俺のシャツを捲りあげ、愛おしそうに乳首にキスをしていてくすぐったい。
「ん……?なに……?」
「起きちゃった。大丈夫、気持ちいいことするだけだよ」
イトナが俺のパンツをずり下ろし、俺と同じく寝ているモノにキスをする。するとそのまま咥え、舐りだす。
半覚醒のまどろみ状態に突然快感が襲い、夢うつつで快楽に身を任せる。
「んっんう……は、う」
ぴちゃぴちゃと卑猥な音が響き、寝ていたそれはむくむくと頭をもたげる。
「ふふ、ゆうき、可愛い」
「んあっはあっ」
咥えながら喋る振動に体が震える。次第に昂っていく体は、イトナの器用な舌と指先の動きに従順に感じていく。
「あぅ、いっひゃう……んっやあーっ」
「ん、いいよ、ほら」
イトナが玉を口で食みながら手を激しく扱くと、あっさり俺の欲は吐き出された。
「あっあっ!……はぁっう」
浅く息を繰り返す俺の足を開かせ、そのまま触れたことのない秘部に指を添わせる。
「んっ!?」
そこで意識がようやく覚醒した。
「えっなに!?イトナやめろ!」
慌てて手を突っ張り静止に入ると、イトナは煩わしそうに俺の両手を纏め糸を絡めて頭の上でハンモックに固定させてしまった。
「気持ちいいことするだけだから大丈夫だってば」
「なん、なんでこんなことしてんだよ!冗談じゃないやめろ!」
「なんでって……優希も僕の花嫁になるんだからいいでしょ?」
ジタバタと暴れるが両足を掴まれていて何もできない。
「ならないよ!!お前は梨花を花嫁にしたんだろ!なんで俺まで!梨花のことが好きだったんじゃないのかよ!」
「梨花のこと好きだよ。でももうここにはいないみたいだし、花嫁じゃなくなったから……優希は梨花の家族なんだし、似てるし」
通じない。分かっていたはずなのに、まさかここでようやく理解するとは。己の頭の回転の遅さが悔やまれる。
「俺はお前の花嫁にはならない!離せよ!触るな!」
そこでようやくイトナが体を離す。泣きそうな面してるけど泣きたいのはこっちの方だよ!
「分かったよ。じゃあ今日はもう何もしない」
そう言って手の糸を切り、俺はようやく身を起こすことが出来た。急いでパンツを履き、イトナから離れる。
聞いてたぞ、「今日は」って言ったのをちゃんと聞いた。やっぱりコイツ何も分かってない!いずれ自分のものになるとか考えてるんだ!
こんな危険人物の側で寝られるか!
俺はトイレに行くと言って急いで部屋を出る。イトナがベッドに入った物音を確認して、そっと音を立てずに玄関から出た。
1階ロビーまで降りて、そこでようやく気付いた。ここのロックはあいつのカードキーがないと出入りができない。そもそもシャツにパンツ1枚、服は置いてきてしまってこれからどうしよう。
エレベーター降りることはできたけど1階から登るのにカードキーは必要だったはず。
自分の考え無しの行動に途方にくれて玄関ロビーに置かれていたソファに座り込んでしばらく頭を冷やしていると、「ピッ」という音と共に玄関が開く音がした。
慌てて立ち上がると、入ってきたのはルー・ガル。昼間会った時と違いはだけた黒シャツにスキニーのジーンズ。深い赤色の髪によく似合っていて、相変わらず色気が凄い。
突っ立っていた俺を見つけ、驚いた顔で立ち止まる。
「お前、優希?なんでここにいる」
「いや、イトナが、俺の……その、ええと」
なんて説明すればいいのか分からず、というかこんなこと説明したくないし恥ずかしい。
思わず俯く俺に察したようにルー・ガルが言う。
「ああ、イトナの奴そろそろ発情期か?すまないな俺のミスだ。ただその格好で外に出たら何が起こってもおかしくねえぞ……。くそっ仕方ない、俺の部屋に来い」
その言葉につい体が固まる。
「あん?どうした、別にイトナに抱かれたわけじゃねえだろ、奴の匂いがしないからな。ちょっと触られた程度でそんなにびびったのか?ひょっとして経験がないのか?」
半笑いで煽られ、ついカッとなって言い返す。
「びびったわけじゃねえよ!!け、経験がないとか関係ないだろ!いいよついて行く!だ、だけどお前も・・・俺の事抱こうとしたり……するつもりか?」
尻すぼみになった俺の言葉に、ルー・ガルはハンッと鼻で笑って答えた。
「慰めてほしいってんなら抱いてやらねえこともねえがな。行くぞ」
さっさとエレベーターに乗り込んだルー・ガルに俺は慌てて着いていく。
寝ぼけ眼で目を開けると視界には長く垂れた黒髪がちらつく。イトナが俺のシャツを捲りあげ、愛おしそうに乳首にキスをしていてくすぐったい。
「ん……?なに……?」
「起きちゃった。大丈夫、気持ちいいことするだけだよ」
イトナが俺のパンツをずり下ろし、俺と同じく寝ているモノにキスをする。するとそのまま咥え、舐りだす。
半覚醒のまどろみ状態に突然快感が襲い、夢うつつで快楽に身を任せる。
「んっんう……は、う」
ぴちゃぴちゃと卑猥な音が響き、寝ていたそれはむくむくと頭をもたげる。
「ふふ、ゆうき、可愛い」
「んあっはあっ」
咥えながら喋る振動に体が震える。次第に昂っていく体は、イトナの器用な舌と指先の動きに従順に感じていく。
「あぅ、いっひゃう……んっやあーっ」
「ん、いいよ、ほら」
イトナが玉を口で食みながら手を激しく扱くと、あっさり俺の欲は吐き出された。
「あっあっ!……はぁっう」
浅く息を繰り返す俺の足を開かせ、そのまま触れたことのない秘部に指を添わせる。
「んっ!?」
そこで意識がようやく覚醒した。
「えっなに!?イトナやめろ!」
慌てて手を突っ張り静止に入ると、イトナは煩わしそうに俺の両手を纏め糸を絡めて頭の上でハンモックに固定させてしまった。
「気持ちいいことするだけだから大丈夫だってば」
「なん、なんでこんなことしてんだよ!冗談じゃないやめろ!」
「なんでって……優希も僕の花嫁になるんだからいいでしょ?」
ジタバタと暴れるが両足を掴まれていて何もできない。
「ならないよ!!お前は梨花を花嫁にしたんだろ!なんで俺まで!梨花のことが好きだったんじゃないのかよ!」
「梨花のこと好きだよ。でももうここにはいないみたいだし、花嫁じゃなくなったから……優希は梨花の家族なんだし、似てるし」
通じない。分かっていたはずなのに、まさかここでようやく理解するとは。己の頭の回転の遅さが悔やまれる。
「俺はお前の花嫁にはならない!離せよ!触るな!」
そこでようやくイトナが体を離す。泣きそうな面してるけど泣きたいのはこっちの方だよ!
「分かったよ。じゃあ今日はもう何もしない」
そう言って手の糸を切り、俺はようやく身を起こすことが出来た。急いでパンツを履き、イトナから離れる。
聞いてたぞ、「今日は」って言ったのをちゃんと聞いた。やっぱりコイツ何も分かってない!いずれ自分のものになるとか考えてるんだ!
こんな危険人物の側で寝られるか!
俺はトイレに行くと言って急いで部屋を出る。イトナがベッドに入った物音を確認して、そっと音を立てずに玄関から出た。
1階ロビーまで降りて、そこでようやく気付いた。ここのロックはあいつのカードキーがないと出入りができない。そもそもシャツにパンツ1枚、服は置いてきてしまってこれからどうしよう。
エレベーター降りることはできたけど1階から登るのにカードキーは必要だったはず。
自分の考え無しの行動に途方にくれて玄関ロビーに置かれていたソファに座り込んでしばらく頭を冷やしていると、「ピッ」という音と共に玄関が開く音がした。
慌てて立ち上がると、入ってきたのはルー・ガル。昼間会った時と違いはだけた黒シャツにスキニーのジーンズ。深い赤色の髪によく似合っていて、相変わらず色気が凄い。
突っ立っていた俺を見つけ、驚いた顔で立ち止まる。
「お前、優希?なんでここにいる」
「いや、イトナが、俺の……その、ええと」
なんて説明すればいいのか分からず、というかこんなこと説明したくないし恥ずかしい。
思わず俯く俺に察したようにルー・ガルが言う。
「ああ、イトナの奴そろそろ発情期か?すまないな俺のミスだ。ただその格好で外に出たら何が起こってもおかしくねえぞ……。くそっ仕方ない、俺の部屋に来い」
その言葉につい体が固まる。
「あん?どうした、別にイトナに抱かれたわけじゃねえだろ、奴の匂いがしないからな。ちょっと触られた程度でそんなにびびったのか?ひょっとして経験がないのか?」
半笑いで煽られ、ついカッとなって言い返す。
「びびったわけじゃねえよ!!け、経験がないとか関係ないだろ!いいよついて行く!だ、だけどお前も・・・俺の事抱こうとしたり……するつもりか?」
尻すぼみになった俺の言葉に、ルー・ガルはハンッと鼻で笑って答えた。
「慰めてほしいってんなら抱いてやらねえこともねえがな。行くぞ」
さっさとエレベーターに乗り込んだルー・ガルに俺は慌てて着いていく。
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