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第5章 長い夏季休暇中に巻き起こる冒険と新たな事件 第1節 帰省と海岸都市フォード王国の冒険
第27話 海岸都市へ出発と行く手を阻むモンスター
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本来なら、一ヵ月間自宅に帰省する予定だったが、あまりにも暇なので、ギルド支部で依頼書を見ていると、海底遺跡の調査が目に止まったのでその依頼を請けることにした。レンは自宅に帰り家族に説明した後、数日程度家族と楽しんで、五人はレンの自宅を後にしようとしていた。
「それじゃ、父様、母様、レイジ兄さん、行ってきます!」
「お父さん、お母さん、レイジ兄さん、行ってきます!」
レンとレオスが自分の家族に挨拶していた。
「レン、レオス、気をつけて行くんだぞ!」
「レン、レオス、疲れたり、苦しんだりしたらいつでも帰ってきなさい。ここがあなた達の家なんだからね」
「レン、レオス、たまには手紙を出して進捗状況を私達にも教えてね!」
「分かっていますよ、レイジ兄さん。それじゃ行ってきます」
再び家族と別れレン達、五人は海岸都市フォード王国に向けて歩き出していた。
「レン君の家族は皆優しかったわね!」
レンの自宅に行くといつも何らかのお菓子が置いてあったり、食事に誘ったりと色々お世話になっていた。
「アハハッ、僕の家族はもともとみんな優しいよ」
家族が優しいのはもともとだけど、レンが初めて自宅に友達を連れてきたのも一つの要因である。
「それよりアリスはよかったの僕達と来て、家族と久しぶり会ったのに僕のワガママでまたすぐ家族と離れてしまって‥‥‥」
アリスも久しぶりに家族と再会したのに、直ぐにまた家族と離れさせてしまった為、罪悪感があった。
「そんな事ないわよレン君。私は事前に家族には言っていたから大丈夫よ」
アリスはレンの性格を知っているので、どこか遠くに行く前に家族に説明しておいて、いつでも行ける準備をしていた。
「それにしても、ファング、早くしないとまた野宿になるでしょう?」
後ろを振り向くとファングが重い荷物を抱えて歩いていた。
「いや、アリスそんな事を言っているのなら、荷物を持ってくれよ。何で毎回俺とレイスが荷物を持っているんだ! それに俺は万が一の時に、レイスに魔法を食べさせてあげるんだぜ。そのスタミナさえ奪われているんだが?」
ファングはあれこれ言い訳を付け足して、レイスに荷物を全て持って貰おうと考えていた。
「大丈夫よ、ファングならやれるわよ。それにレイス君はファングのキツい特訓をしたから、エネルギーの配分を効率よく出来るようになっているじゃない。その分楽でしょう!」
「アハハッ、アリスさんの言うとおりですよ。これもファングさんのおかげなんですからね。だからファングさんキツかったら僕が全て荷物を持ちますよ?」
「いや、大丈夫だよ。それにレンの世話になっているから少しでも貢献しないといけないし」
「本当、ファングは素直に慣れないわね」
「うるさい、レンがいるんだから変な事言うなよ!」
「ファングお兄ちゃん、アリスお姉ちゃん、喧嘩はダメ!」
ファングはその後もアリスに文句を言いつつ、リノワール平原をゆっくりと歩きながら、四人の後ろを付いていった。
相変わらず賑やかなパーティーだよ。特にファングとアリスはほぼ毎日喧嘩しているしね。
五人は暫くリノワール平原を南に向けて進むと、フォード王国へ続くトレンズの森に来ていた。
「この森を抜けるの?」
「そうよ、この森を抜けるとフォード王国へ続く街道に出るから、森を抜ければ、次第に海が見えてくるわ」
森を見つめると道があまり整備されていなくて、至る所で植物のツタが伸びていた。
「ねぇ、この道本当に使っているの? 植物のツタが生い茂っているけど?」
「使っているわよ。ここは三ヶ月に一回しか道を整備しないから植物のツタが増えるのは仕方ないわ」
「へぇ、そうなんだ。まぁ、普通に考えたら、広いし何回もやらないよね!」
多少不便でも、道は通れるので五人はトレンズの森を歩き始めた。
「それにしても、遠出するの初めてかもな、俺はリズワール王国周辺しか行った事ないから物凄くワクワクするぜ」
「そうですね、ファングさん、僕もリズワール王国から出た事がないので次に行く国が楽しみですよ」
ファングとレイスは自国周辺しか行った事がないので、他の国に行くのを楽しみにしていた。
「アハハッ、そうだね。僕も遠出するの初めてだよ。でも、やっと冒険らしくなって来たと思わない?」
「あぁ、そうだな。レンが俺達を色々な所に連れてってくれるから俺は凄く楽しいぜ! 他の奴だったら直ぐには遠出はしないけどな!」
「そうね、普通の人なら夏季休暇中は家などで遊んでいると思うわよ。まぁ、レン君はもともと冒険目当て学園に入ったのだから仕方ないわね!」
「でも、そこがレン師匠の良いところだと思いますよ。普通の人なら行かない所をレン師匠は連れてってくれますから」
「そうよね。レン君は私達の見たことないところに連れてってくれるから、私達もワクワクするわ。次は何が見られるのか、どこに行くのかといつも期待しちゃうわ」
「そうだな、レンといればまだまだ俺達が見たことない所に導いてくれるぜ。俺達は一生レンに付いていくからな」
三人は盛り上がっていたが、一人だけは苦笑いしながら今後の事を考えていた。
はぁ、夏季休暇中くらいゆっくり過ごせば良いのに何故僕について来るんだろ? しかも三人は一生レンについて行く趣旨の発言をファングが言っているし。僕は三人の保護者なの?
三人は時々レンを護るとか、一生レンについて行くとか、わざとらしくレンに聞こえるように言っているので、レンは死ぬまで三人から逃げられないと感じ始めていた。
「それよりさぁ、この森、奥に行くと植物のツタや木々の枝が多くない、いくら三ヶ月でもここまではならいよね?」
トレンズの森の奥を進むと、植物のツタが道を阻んだり、植物の木々の小枝が伸びて五人の行く手を阻んでいた。
「レン君に言われてみると確かにおかしいわね?」
あまりにも、植物のツタや木々が伸びすぎているので、周りを警戒していた。レンが植物のツタに足を掛けると植物のツタが足に絡まり、上に持ち上げられて空中にぶら下がっていた。
「うわっ」
「レン君」
「レン、大丈夫か、それよりあれなんだよ!」
「レン師匠、大丈夫ですか、ファングさんあれはトレントですよ。植物の木に化けているモンスターです」
「レンお兄ちゃん、今助けるから!」
突然目の前にモンスターが現れて、四人は焦っていたが、それぞれ目を見て、四人はレンを救出に向けて行動していた。
「アリス、あいつの弱点は火で良いんだろ?」
「いいけど、レン君を巻き込まないようにね。それとトレントが放つ粉には気をつけて、毒や麻痺などの効果があるから気をつけて。もし浴びたら直ぐに言って、回復魔法で治すから」
「あぁ、分かったぜ、アリス。レオスは魔法で周りの植物を焼き尽くせ、レイスは俺と一緒に戦え!」
「分かったよ、ファングお兄ちゃん、必ずレンお兄ちゃんを助けてね!」
「了解しました、ファングさん。僕のご飯がないのは残念ですが仕方ないですね。全力でレン師匠を助けますよ」
「レイス、助ける意気込みは分かったけど、お前変な事を言っているぞ、他の人に聞かれたらどうするつもりだ」
「すみません、つい本音が出てしまって今後からは気をつけます。アハハッ」
ファングとレイスは荷物を置いて、トレントに向かって走って行った。その間にアリスとレオスは魔法で周りの植物を焼き尽くして、二人の通り道を作っている。二人が作った道でファングとレイスがトレントに近づくがトレントが植物を使って攻撃するので、植物のツタでつり下げられたレンは空中で揺さぶられていた。
「うわっ、落ちる。ちょっとファングもう少し揺れない方法ないの? 気持ち悪くなって来たんだけど!」
トレントが動いたり、攻撃する度に空中で振り回されているので、気分が悪くなっていた。
「レン、少しだけ我慢しろ。レイス、トレントの気を惹きつけろ、その間にレンを先に救出するから」
「ファングとレイスもう少し優しく出来るよね?」
「分かりましたよ。ファングさん」
「ちょっとファングとレイス、戦闘に集中しないで僕の話を聞いて‥‥‥」
ファングはまたレンを失うと思っているため、多少荒くてもレンを必ず救出しようとしていたが逆にレンは空中で振り回されていてるので今にも死にそうな表情をしていた。
「レン、今助けるから、変な動きするな!」
「いや、僕が動いているわけではないんだけど。それよりも気持ち悪くて死にそう。ウェー、精霊使った方が良い?」
「レン何を言っているんだ? こんな雑魚にレンが魔力を消費してまで精霊を使う必要がないだろう?」
「いや、緊急何だから使って良いと思うのですが?」
ファングが明らかにエレントに対してライバル意識を持っているため、頑なに精霊は使うなと言っていた。
ファングは何を言っているんだよ。エレント使えば僕は助かるよね。僕が精霊を使えば戦いが有利だと思うのですが?
ファングの発言に呆れていたが、とりあえずファングに聞こえないように、エレントに指示していた。
「エレント、ファングがあんな事言っているけど、もし駄目だったら僕が合図するからウィンドカッターで僕の足に絡まっているツタを切って」
【わかりましたわレン様。レン様は皆さんに好かれていますわね】
「別にそんな事ないと思うけど、四人だけが異常なんだよ!」
【そんな事はないですよ。私ずっと見ていましたが、皆さんはレン様に執着し過ぎですよね】
「それは、僕も思っていることだから言わないで」
エレントに見透かされて、苦笑いしいた。その間にもファングはレンを助ける為、トレントの隙を探していた。
「レイス、トレントの動き止められないか?」
「止めるって言っても、植物相手では素手で止められませんよ?」
「何でも良いんだよ、一瞬だけ止められれば、俺の風の斬擊で切るから」
「はぁ、分かりましたよファングさん。効くか分かりませんが雷のパンチを与えてみますよ。上手く行けば麻痺で動きが止まるはずです」
ファングとレイスが作戦を考えた後、レイスは勢い良くトレントに突っ込み、トレントに目掛けて雷のパンチを与えた。
「雷擊拳」
強烈な雷を腕に纏わせて、トレントに当てるとトレントは怯んでいたがトレントはレイスに粉を撒いていた。トレントの動きを見逃さなかったファングは素早く走り、レンのツタ目掛けて剣を振った。
「ファイアーブレード」
鋭い炎の刃がレンの絡まっていたツタを切り刻み、レンを助けたが、その間にレイスはトレントの粉を浴びて衰弱していた。
「レン、無事か?」
「うん、助けてくれてありがとうファング。だけレイスが‥‥‥」
「分かってるぜ、俺がトレントを惹きつけるから、レンはレイスを抱えて急いでアリスの所に連れて行け」
「うん、分かったよファング」
レンとファングは衰弱しているレイスの元に急いで走って行った。
「レイス、大丈夫? 僕の肩に乗って」
「レン師匠、すみません。トレントの攻撃を避けられなくて僕はまだまだ未熟です」
「はいはい、分かったからレイスはもう立派にやっているから、胸を張りなと言っているでしょう。レイスは相手に直接攻撃するのが得意なんだから、多少避けられないのは仕方ないよ」
「あぁ、そうだせレイス。レンが言っているのは正しいぜ。お前は近接が得意なんだから、怪我するのは当たり前だろう。それにお前の傷は俺達が必ず治すから、お前は何も深く考えるな」
「ファングさんだけど、僕は‥‥‥グッフ」
「まずいな、トレントの毒の粉を浴びているな、レン急いでレイスを運ぶぞ手遅れになる前に!」
「分かっているよ。レイス今助けるから死んじゃダメだよ!」
「レン師匠、ファングさん、僕は‥‥‥」
「レイス、喋るな。お前の言い分は治してから聞くから、レン今お前の肩に乗せるから運べよ」
「うん、分かったよ!」
トレントが麻痺で一時的に動けない間にファングがレイスを抱えて、レンの肩に乗せた後、レンはアリスのもとに向かいファングはトレントに向かって走って攻撃をしていた。
「アリス、レイスは死んだりしないよね!」
レイスが苦しそうな表情をしているため、心配でアリスに聞いていた。
「大丈夫よ。レイス君を死なせたりしないわ。レン君の仲間何だから。これくらいでへばったら叩いているわよ」
「いや、ダメだよね? そんな事したらレイス死んじゃうよ」
アリスは冗談で言っているが、レンには本当のように聞こえているので不安だった。アリスがレイスに向けて回復魔法をかけている間、レンもファングの加勢に行こうとしたらアリスに止められた。
「レン君、どこに行くの? レイス君の傍にいてあげて」
「いや、僕もファングの加勢に行こうかなと‥‥‥ダメ?」
「ダメよ、レン君は防御魔法と状態異常を無効にする魔法をかけてないから行くのは禁止よ! その代わり魔法で攻撃するのは良いわよ」
アリスが魔法をかけてないから行ってはダメと言っているので、ため息を吐きながら従っていた。
はぁ、このパターン何回見るんだろう。僕はほとんど接近をやらせてくれないみたいだね。しかもやって良い条件が僕に魔法を掛けるとかあり得ないんだけど!
レンはとりあえず、レオスを呼んで指示していた。
「レオス、強力な火魔法を使ってトレントを焼き尽くして」
「レンお兄ちゃん、強力な魔法使っていいの? いつもは使っちゃあダメと言っているよね?」
「良いんだよ、あれはモンスターだから、それにレイスを傷つけたからね。だけど周りの木々は燃やしちゃダメだよ!あのモンスターだけ燃やせるよね?」
「分かったよ。レンお兄ちゃん、それは大丈夫だよ。兄さんならコントロール上手いから変わるね‥‥‥マスター、レオスから聞いたよ、あれ燃やせば良いんだよね!」
「そうだよ、レオスちゃんとやってね。上手くやったら暫く兄でいて良いから!」
「本当マスターでも良いよ、その代わり弟を可愛がってくれれば十分だよ」
「レン君が怒っているわ!」
レンは平常心でレオスに指示していたが、アリスはレンが怒っている事に気付き、レンから目線を逸らしてレイスの回復に専念していた。レオスは魔法を唱え始めた後、レンは大声でファングに言って、その場から離れてもらいレオスが魔法を発動させた。
「ファイアーストーム」
炎の旋風がトレントを包み込み、辺り一面にあるツタごと焼き尽くしてトレントは灰になって消えていた。
「相変わらず、レオスの魔法は凄いな」
「アハハッ、そんな事ないよ、あれはまだ序の口だよ。もっと強力な魔法があるけどレオスと僕が強力な魔法だけは封印しているから使えないんだ。封印した魔法を使うにはマスターの許可が必要だよ!」
「へぇ、そうなのか、レンはレオスに封印した強力な魔法を使わせるのか?」
「えっ、使わないよ。今回は特別に許可しただけ。それに封印した魔法なら、レオスは知っているから説明を聞いてから判断するから心配する必要ないんじゃない?」
ファングはレオスの魔法を見て若干恐怖を覚えていたが、レンが大丈夫と言っていたので、心配する必要がなかった。暫くすると衰弱していたレイスが目を覚まして立ち上がった。
「レイス、もう大丈夫なの?」
「はい、大丈夫です。この通り元気ですよ。アリスさんのおかげです。それでさっきはすみません」
レイスは体を動かして、みんなに元気な姿を見せていた。
「レイスが無事ならそれで良いんだから謝らないで」
「そうだぜ、俺達は仲間何だから一人で抱え込むなよ。お前は自分の戦い方だけすれば良いんだよ。お前の傷はアリスが治すから」
「そうよ、レイス君は突っ込み隊長何だから、相手の前に行ってガツンと攻撃しなさい。傷は私が治すから安心して戦って欲しいわ」
「レン師匠、ファングさん、アリスさん、僕は今まで一人で何でもやっていましたが、僕は頼れる仲間がいたんですね」
レイスはレン、ファング、アリスに言われて泣いている。
「レイス、何泣いているんだよ!」
「違いますよ、これは嬉し泣きですよ。グー、グー」
「アハハッ、レイスお腹空いたの、毒を喰らって体力消耗してたもんね。ファング、レイスにあれやって」
「まったく、世話をやかす奴だせ。泣いたと思ったら腹を空かすとか空気読めよ、レイス腹をだせ」
「すみません、ファングさん‥‥‥あっ、ファングさんの魔法が僕の中に‥‥‥ファングさん本当にすみません」
「分かったから何回も謝るな、今は俺の魔法を吸収して体力回復しろ。荷物持ってくれれば許してやるから」
「はい、分かりましたファングさん。レン師匠達も心配かけてすみませんでした。ファングさんの魔法を吸収したら荷物運び頑張りますので」
レイスはファングから魔力を貰っている間も泣いていていた。レイスの体力が回復すると、五人は再び海岸都市フォード王国に向けて歩き出した、暫くするとトレンズの森を抜け、暫くフォード街道を歩くと、フォード王国に着いた。
やっと着いたよ、確かに海の潮風の匂いがするよ。それに海が遠くに見えるよ。
ここフォード王国は海の漁が盛んで新鮮な魚が豊富に獲れる地域である。また定期船が出ていて、多くの人々が行き交う場所でもある。
「ねぇ、何日くらい滞在する?」
フォード王国に来たけど、どの位滞在するか決めてなかった。
「そうね、とりあえずは二週間位にしない? どうせ宿なら延長出来ると思うから、それに観光や依頼の仕事で滞在時間を決めれば良いと思うわ!」
五人は話し合ってとりあえず二週間程度を軸に滞在する事を決めて、フォード王国の宿に行き、宿で五人は疲れをとりながら部屋で過ごしているのだった。
「それじゃ、父様、母様、レイジ兄さん、行ってきます!」
「お父さん、お母さん、レイジ兄さん、行ってきます!」
レンとレオスが自分の家族に挨拶していた。
「レン、レオス、気をつけて行くんだぞ!」
「レン、レオス、疲れたり、苦しんだりしたらいつでも帰ってきなさい。ここがあなた達の家なんだからね」
「レン、レオス、たまには手紙を出して進捗状況を私達にも教えてね!」
「分かっていますよ、レイジ兄さん。それじゃ行ってきます」
再び家族と別れレン達、五人は海岸都市フォード王国に向けて歩き出していた。
「レン君の家族は皆優しかったわね!」
レンの自宅に行くといつも何らかのお菓子が置いてあったり、食事に誘ったりと色々お世話になっていた。
「アハハッ、僕の家族はもともとみんな優しいよ」
家族が優しいのはもともとだけど、レンが初めて自宅に友達を連れてきたのも一つの要因である。
「それよりアリスはよかったの僕達と来て、家族と久しぶり会ったのに僕のワガママでまたすぐ家族と離れてしまって‥‥‥」
アリスも久しぶりに家族と再会したのに、直ぐにまた家族と離れさせてしまった為、罪悪感があった。
「そんな事ないわよレン君。私は事前に家族には言っていたから大丈夫よ」
アリスはレンの性格を知っているので、どこか遠くに行く前に家族に説明しておいて、いつでも行ける準備をしていた。
「それにしても、ファング、早くしないとまた野宿になるでしょう?」
後ろを振り向くとファングが重い荷物を抱えて歩いていた。
「いや、アリスそんな事を言っているのなら、荷物を持ってくれよ。何で毎回俺とレイスが荷物を持っているんだ! それに俺は万が一の時に、レイスに魔法を食べさせてあげるんだぜ。そのスタミナさえ奪われているんだが?」
ファングはあれこれ言い訳を付け足して、レイスに荷物を全て持って貰おうと考えていた。
「大丈夫よ、ファングならやれるわよ。それにレイス君はファングのキツい特訓をしたから、エネルギーの配分を効率よく出来るようになっているじゃない。その分楽でしょう!」
「アハハッ、アリスさんの言うとおりですよ。これもファングさんのおかげなんですからね。だからファングさんキツかったら僕が全て荷物を持ちますよ?」
「いや、大丈夫だよ。それにレンの世話になっているから少しでも貢献しないといけないし」
「本当、ファングは素直に慣れないわね」
「うるさい、レンがいるんだから変な事言うなよ!」
「ファングお兄ちゃん、アリスお姉ちゃん、喧嘩はダメ!」
ファングはその後もアリスに文句を言いつつ、リノワール平原をゆっくりと歩きながら、四人の後ろを付いていった。
相変わらず賑やかなパーティーだよ。特にファングとアリスはほぼ毎日喧嘩しているしね。
五人は暫くリノワール平原を南に向けて進むと、フォード王国へ続くトレンズの森に来ていた。
「この森を抜けるの?」
「そうよ、この森を抜けるとフォード王国へ続く街道に出るから、森を抜ければ、次第に海が見えてくるわ」
森を見つめると道があまり整備されていなくて、至る所で植物のツタが伸びていた。
「ねぇ、この道本当に使っているの? 植物のツタが生い茂っているけど?」
「使っているわよ。ここは三ヶ月に一回しか道を整備しないから植物のツタが増えるのは仕方ないわ」
「へぇ、そうなんだ。まぁ、普通に考えたら、広いし何回もやらないよね!」
多少不便でも、道は通れるので五人はトレンズの森を歩き始めた。
「それにしても、遠出するの初めてかもな、俺はリズワール王国周辺しか行った事ないから物凄くワクワクするぜ」
「そうですね、ファングさん、僕もリズワール王国から出た事がないので次に行く国が楽しみですよ」
ファングとレイスは自国周辺しか行った事がないので、他の国に行くのを楽しみにしていた。
「アハハッ、そうだね。僕も遠出するの初めてだよ。でも、やっと冒険らしくなって来たと思わない?」
「あぁ、そうだな。レンが俺達を色々な所に連れてってくれるから俺は凄く楽しいぜ! 他の奴だったら直ぐには遠出はしないけどな!」
「そうね、普通の人なら夏季休暇中は家などで遊んでいると思うわよ。まぁ、レン君はもともと冒険目当て学園に入ったのだから仕方ないわね!」
「でも、そこがレン師匠の良いところだと思いますよ。普通の人なら行かない所をレン師匠は連れてってくれますから」
「そうよね。レン君は私達の見たことないところに連れてってくれるから、私達もワクワクするわ。次は何が見られるのか、どこに行くのかといつも期待しちゃうわ」
「そうだな、レンといればまだまだ俺達が見たことない所に導いてくれるぜ。俺達は一生レンに付いていくからな」
三人は盛り上がっていたが、一人だけは苦笑いしながら今後の事を考えていた。
はぁ、夏季休暇中くらいゆっくり過ごせば良いのに何故僕について来るんだろ? しかも三人は一生レンについて行く趣旨の発言をファングが言っているし。僕は三人の保護者なの?
三人は時々レンを護るとか、一生レンについて行くとか、わざとらしくレンに聞こえるように言っているので、レンは死ぬまで三人から逃げられないと感じ始めていた。
「それよりさぁ、この森、奥に行くと植物のツタや木々の枝が多くない、いくら三ヶ月でもここまではならいよね?」
トレンズの森の奥を進むと、植物のツタが道を阻んだり、植物の木々の小枝が伸びて五人の行く手を阻んでいた。
「レン君に言われてみると確かにおかしいわね?」
あまりにも、植物のツタや木々が伸びすぎているので、周りを警戒していた。レンが植物のツタに足を掛けると植物のツタが足に絡まり、上に持ち上げられて空中にぶら下がっていた。
「うわっ」
「レン君」
「レン、大丈夫か、それよりあれなんだよ!」
「レン師匠、大丈夫ですか、ファングさんあれはトレントですよ。植物の木に化けているモンスターです」
「レンお兄ちゃん、今助けるから!」
突然目の前にモンスターが現れて、四人は焦っていたが、それぞれ目を見て、四人はレンを救出に向けて行動していた。
「アリス、あいつの弱点は火で良いんだろ?」
「いいけど、レン君を巻き込まないようにね。それとトレントが放つ粉には気をつけて、毒や麻痺などの効果があるから気をつけて。もし浴びたら直ぐに言って、回復魔法で治すから」
「あぁ、分かったぜ、アリス。レオスは魔法で周りの植物を焼き尽くせ、レイスは俺と一緒に戦え!」
「分かったよ、ファングお兄ちゃん、必ずレンお兄ちゃんを助けてね!」
「了解しました、ファングさん。僕のご飯がないのは残念ですが仕方ないですね。全力でレン師匠を助けますよ」
「レイス、助ける意気込みは分かったけど、お前変な事を言っているぞ、他の人に聞かれたらどうするつもりだ」
「すみません、つい本音が出てしまって今後からは気をつけます。アハハッ」
ファングとレイスは荷物を置いて、トレントに向かって走って行った。その間にアリスとレオスは魔法で周りの植物を焼き尽くして、二人の通り道を作っている。二人が作った道でファングとレイスがトレントに近づくがトレントが植物を使って攻撃するので、植物のツタでつり下げられたレンは空中で揺さぶられていた。
「うわっ、落ちる。ちょっとファングもう少し揺れない方法ないの? 気持ち悪くなって来たんだけど!」
トレントが動いたり、攻撃する度に空中で振り回されているので、気分が悪くなっていた。
「レン、少しだけ我慢しろ。レイス、トレントの気を惹きつけろ、その間にレンを先に救出するから」
「ファングとレイスもう少し優しく出来るよね?」
「分かりましたよ。ファングさん」
「ちょっとファングとレイス、戦闘に集中しないで僕の話を聞いて‥‥‥」
ファングはまたレンを失うと思っているため、多少荒くてもレンを必ず救出しようとしていたが逆にレンは空中で振り回されていてるので今にも死にそうな表情をしていた。
「レン、今助けるから、変な動きするな!」
「いや、僕が動いているわけではないんだけど。それよりも気持ち悪くて死にそう。ウェー、精霊使った方が良い?」
「レン何を言っているんだ? こんな雑魚にレンが魔力を消費してまで精霊を使う必要がないだろう?」
「いや、緊急何だから使って良いと思うのですが?」
ファングが明らかにエレントに対してライバル意識を持っているため、頑なに精霊は使うなと言っていた。
ファングは何を言っているんだよ。エレント使えば僕は助かるよね。僕が精霊を使えば戦いが有利だと思うのですが?
ファングの発言に呆れていたが、とりあえずファングに聞こえないように、エレントに指示していた。
「エレント、ファングがあんな事言っているけど、もし駄目だったら僕が合図するからウィンドカッターで僕の足に絡まっているツタを切って」
【わかりましたわレン様。レン様は皆さんに好かれていますわね】
「別にそんな事ないと思うけど、四人だけが異常なんだよ!」
【そんな事はないですよ。私ずっと見ていましたが、皆さんはレン様に執着し過ぎですよね】
「それは、僕も思っていることだから言わないで」
エレントに見透かされて、苦笑いしいた。その間にもファングはレンを助ける為、トレントの隙を探していた。
「レイス、トレントの動き止められないか?」
「止めるって言っても、植物相手では素手で止められませんよ?」
「何でも良いんだよ、一瞬だけ止められれば、俺の風の斬擊で切るから」
「はぁ、分かりましたよファングさん。効くか分かりませんが雷のパンチを与えてみますよ。上手く行けば麻痺で動きが止まるはずです」
ファングとレイスが作戦を考えた後、レイスは勢い良くトレントに突っ込み、トレントに目掛けて雷のパンチを与えた。
「雷擊拳」
強烈な雷を腕に纏わせて、トレントに当てるとトレントは怯んでいたがトレントはレイスに粉を撒いていた。トレントの動きを見逃さなかったファングは素早く走り、レンのツタ目掛けて剣を振った。
「ファイアーブレード」
鋭い炎の刃がレンの絡まっていたツタを切り刻み、レンを助けたが、その間にレイスはトレントの粉を浴びて衰弱していた。
「レン、無事か?」
「うん、助けてくれてありがとうファング。だけレイスが‥‥‥」
「分かってるぜ、俺がトレントを惹きつけるから、レンはレイスを抱えて急いでアリスの所に連れて行け」
「うん、分かったよファング」
レンとファングは衰弱しているレイスの元に急いで走って行った。
「レイス、大丈夫? 僕の肩に乗って」
「レン師匠、すみません。トレントの攻撃を避けられなくて僕はまだまだ未熟です」
「はいはい、分かったからレイスはもう立派にやっているから、胸を張りなと言っているでしょう。レイスは相手に直接攻撃するのが得意なんだから、多少避けられないのは仕方ないよ」
「あぁ、そうだせレイス。レンが言っているのは正しいぜ。お前は近接が得意なんだから、怪我するのは当たり前だろう。それにお前の傷は俺達が必ず治すから、お前は何も深く考えるな」
「ファングさんだけど、僕は‥‥‥グッフ」
「まずいな、トレントの毒の粉を浴びているな、レン急いでレイスを運ぶぞ手遅れになる前に!」
「分かっているよ。レイス今助けるから死んじゃダメだよ!」
「レン師匠、ファングさん、僕は‥‥‥」
「レイス、喋るな。お前の言い分は治してから聞くから、レン今お前の肩に乗せるから運べよ」
「うん、分かったよ!」
トレントが麻痺で一時的に動けない間にファングがレイスを抱えて、レンの肩に乗せた後、レンはアリスのもとに向かいファングはトレントに向かって走って攻撃をしていた。
「アリス、レイスは死んだりしないよね!」
レイスが苦しそうな表情をしているため、心配でアリスに聞いていた。
「大丈夫よ。レイス君を死なせたりしないわ。レン君の仲間何だから。これくらいでへばったら叩いているわよ」
「いや、ダメだよね? そんな事したらレイス死んじゃうよ」
アリスは冗談で言っているが、レンには本当のように聞こえているので不安だった。アリスがレイスに向けて回復魔法をかけている間、レンもファングの加勢に行こうとしたらアリスに止められた。
「レン君、どこに行くの? レイス君の傍にいてあげて」
「いや、僕もファングの加勢に行こうかなと‥‥‥ダメ?」
「ダメよ、レン君は防御魔法と状態異常を無効にする魔法をかけてないから行くのは禁止よ! その代わり魔法で攻撃するのは良いわよ」
アリスが魔法をかけてないから行ってはダメと言っているので、ため息を吐きながら従っていた。
はぁ、このパターン何回見るんだろう。僕はほとんど接近をやらせてくれないみたいだね。しかもやって良い条件が僕に魔法を掛けるとかあり得ないんだけど!
レンはとりあえず、レオスを呼んで指示していた。
「レオス、強力な火魔法を使ってトレントを焼き尽くして」
「レンお兄ちゃん、強力な魔法使っていいの? いつもは使っちゃあダメと言っているよね?」
「良いんだよ、あれはモンスターだから、それにレイスを傷つけたからね。だけど周りの木々は燃やしちゃダメだよ!あのモンスターだけ燃やせるよね?」
「分かったよ。レンお兄ちゃん、それは大丈夫だよ。兄さんならコントロール上手いから変わるね‥‥‥マスター、レオスから聞いたよ、あれ燃やせば良いんだよね!」
「そうだよ、レオスちゃんとやってね。上手くやったら暫く兄でいて良いから!」
「本当マスターでも良いよ、その代わり弟を可愛がってくれれば十分だよ」
「レン君が怒っているわ!」
レンは平常心でレオスに指示していたが、アリスはレンが怒っている事に気付き、レンから目線を逸らしてレイスの回復に専念していた。レオスは魔法を唱え始めた後、レンは大声でファングに言って、その場から離れてもらいレオスが魔法を発動させた。
「ファイアーストーム」
炎の旋風がトレントを包み込み、辺り一面にあるツタごと焼き尽くしてトレントは灰になって消えていた。
「相変わらず、レオスの魔法は凄いな」
「アハハッ、そんな事ないよ、あれはまだ序の口だよ。もっと強力な魔法があるけどレオスと僕が強力な魔法だけは封印しているから使えないんだ。封印した魔法を使うにはマスターの許可が必要だよ!」
「へぇ、そうなのか、レンはレオスに封印した強力な魔法を使わせるのか?」
「えっ、使わないよ。今回は特別に許可しただけ。それに封印した魔法なら、レオスは知っているから説明を聞いてから判断するから心配する必要ないんじゃない?」
ファングはレオスの魔法を見て若干恐怖を覚えていたが、レンが大丈夫と言っていたので、心配する必要がなかった。暫くすると衰弱していたレイスが目を覚まして立ち上がった。
「レイス、もう大丈夫なの?」
「はい、大丈夫です。この通り元気ですよ。アリスさんのおかげです。それでさっきはすみません」
レイスは体を動かして、みんなに元気な姿を見せていた。
「レイスが無事ならそれで良いんだから謝らないで」
「そうだぜ、俺達は仲間何だから一人で抱え込むなよ。お前は自分の戦い方だけすれば良いんだよ。お前の傷はアリスが治すから」
「そうよ、レイス君は突っ込み隊長何だから、相手の前に行ってガツンと攻撃しなさい。傷は私が治すから安心して戦って欲しいわ」
「レン師匠、ファングさん、アリスさん、僕は今まで一人で何でもやっていましたが、僕は頼れる仲間がいたんですね」
レイスはレン、ファング、アリスに言われて泣いている。
「レイス、何泣いているんだよ!」
「違いますよ、これは嬉し泣きですよ。グー、グー」
「アハハッ、レイスお腹空いたの、毒を喰らって体力消耗してたもんね。ファング、レイスにあれやって」
「まったく、世話をやかす奴だせ。泣いたと思ったら腹を空かすとか空気読めよ、レイス腹をだせ」
「すみません、ファングさん‥‥‥あっ、ファングさんの魔法が僕の中に‥‥‥ファングさん本当にすみません」
「分かったから何回も謝るな、今は俺の魔法を吸収して体力回復しろ。荷物持ってくれれば許してやるから」
「はい、分かりましたファングさん。レン師匠達も心配かけてすみませんでした。ファングさんの魔法を吸収したら荷物運び頑張りますので」
レイスはファングから魔力を貰っている間も泣いていていた。レイスの体力が回復すると、五人は再び海岸都市フォード王国に向けて歩き出した、暫くするとトレンズの森を抜け、暫くフォード街道を歩くと、フォード王国に着いた。
やっと着いたよ、確かに海の潮風の匂いがするよ。それに海が遠くに見えるよ。
ここフォード王国は海の漁が盛んで新鮮な魚が豊富に獲れる地域である。また定期船が出ていて、多くの人々が行き交う場所でもある。
「ねぇ、何日くらい滞在する?」
フォード王国に来たけど、どの位滞在するか決めてなかった。
「そうね、とりあえずは二週間位にしない? どうせ宿なら延長出来ると思うから、それに観光や依頼の仕事で滞在時間を決めれば良いと思うわ!」
五人は話し合ってとりあえず二週間程度を軸に滞在する事を決めて、フォード王国の宿に行き、宿で五人は疲れをとりながら部屋で過ごしているのだった。
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