転生の果てには何があるのか…？ できれば冒険がいいです！！

第一章

１１

　
　
　（　アドルフ視点　）
　
　
　私は、アドルフ・フォン・シュルツ。
　私には、愛する妻と可愛い二人の子供がいる。

　私の美しくも可愛らしい妻への愛を語ると一日では終わらないので、今はやめておこう。
　
　代わりと言ってはなんだが、可愛い子供たちについてお話しよう。

　私の可愛い子供たちは、男女の双子で、生まれて半年余りである。
　男の子をユリアーン、女の子をクリスティアーナと名付けて、ユーリとクリスタと呼んでいる。
　
　身体の大きさや重さは同じくらいであるが、ユーリの方が活動的で、クリスタはおっとり型のようだ。

　二人とも既にハイハイができて、うちの子スゴイ！と喜んだばかりだと思っていたら、なんと、今日、ユーリが私の脚に掴まってたっちしてみせた。
　わ・た・し・の脚に掴まってだ！　嬉しいじゃないか！！

　うちの子スゴイ！　天才だ！！って密かに感動していたところに、どうだー！とばかりにドヤ顔をしてみせられて、その顔が非常に可愛かった…。
　今度、絵師に頼んで肖像画を描いてもらおうかな。かっわいいドヤ顔！
　

　そのユーリなんだが、その後に初おねだりで私を書斎に連れていって本を選んでいた…。うん。選んでいたな…。
　背表紙を見て選んでいたようにみえたんだが…。
　
　まさか、背表紙を読んで選んだなんてことは………あるんだろうか…？
　ユーリならありそうな気がしてきたぞ…。

　彼は我々大人の会話を理解しているんじゃないかと思う時があるし、バブバブ言ってても会話している気がするんだ。
　それに、選んだ本が『魔法全集』・『王国の歴史』・『これで完璧・薬草図鑑』・『東の大陸魔獣・野獣大全』・『本科・数学』・『本科・社会』・『本科・魔法』・『本科・共通言語』・『おとこの野外料理』…。
　なにチョイスだろう？　渋すぎだろう！
　しかし、文字を読めて選んだと考えると………。
　私の魔法学院の教科書と歴史以外は、私がこの国に戻ってきてから、冒険者になるために再読した本ばかりなんだが、……偶然だよな？

　そういえば、リーナが前に夜に魔力の動きがあるって言っていたような気がするが、……まさかだよな？
　しかし、『魔法全集』チョイスだし…。　うーーーーーん？
　でも、ユーリは何かやらかしそうなんだよな。やんちゃってだけでは片付けられないようなこと…。

　風呂に入った時に聞いてみようかと思ったんだが、バブバブ言われても私にはわからないんで諦めたんだ。
　今度リーナに確認してもらおうかな？　リーナの力ならわかるかもしれないし…。
　今夜にでもリーナと相談してみよう！

　よしっ！　早速リーナの部屋に相談に行こう。
　話をするんだ。
　決してボディランゲージじゃないぞー？


　……ちょっとはボディランゲージもありかもだぞーーー！

　　
　

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　父の書斎で赤ん坊のドヤ顔の肖像画を発見しｏｒｚ…となるのは、まだまだうんと遠い未来。
　密かにユーリの黒歴史が増殖中…。