異世界でのんびり暮らしたい！？

第一章 幼少期

１５．調合の産物？

　
　武術訓練が加わって、私の一日はとても忙しくなった。

　日が昇る頃に目覚めて、魔力制御の練習。
　それから、エリアにお世話されて身支度したら、クルトと薬草園の世話をする。
　その後みんなと朝食を食べる。
　午前中は、シュテファン先生とリヒト先生から魔法や座学を習う。
　お昼をお母様とお兄様達と食べる。
　食休みに読書。その後に武術訓練。
　武術訓練が終わってから夕食までは、調合をする。
　そして、みんなで夕食の後、魔法の自主訓練。
　魔法陣も研究しだしたら、魔道具も面白そうで始めてしまった。
　そして、お風呂に入って、魔力を使いきって気を失って寝る。
　そう、相変わらずやってるよ。えへへ。

　今のステータスはっと。

　＜ステータスオープン＞

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　【名前】アルフォンス・フォン・カネッティ
　【性別】男
　【年齢】三歳
　【種族】人族
　【職種】鑑定士・魔法士・薬師
　【称号】アーレント王国カネッティ侯爵家三男・転生者・魔法バカ
　【Ｌｖ】２２
　【ＨＰ】１８０／１８０
　【ＭＰ】３１７５０／３１７５０
　【能力】Ｄ
　【スキル】鑑定・並列思考・気配察知・隠蔽・調合・無限収納・空間転移
　【魔法】火魔法Lv.6・風魔法Lv.7・水魔法Lv.8・地魔法Lv.5
　　　　　光魔法Lv.9・闇魔法Lv.５・無属性魔法Lv.9・生活魔法Lv.2
　【耐性】状態異常耐性Lv.3・物理攻撃耐性Lv.4
　　　　　魔法攻撃耐性Lv.5・精神異常耐性Lv.4
　【加護】創造神シャッフェンの加護・風神ベルトホルトの加護
　　　　　水神アーダルベルトの加護・光神ルキアナの加護

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　うん。こんなものかな…？
　年齢はもうすぐ四歳なんだよ～。

　レベルやＨＰは、身体を動かし始めてから少しずつ上がってきている。
　筋力が上がってきて、少しずつ動きが違ってきていて、自分でもびっくりする。
　もう、ポテポテ走りじゃないんだよー♪
　身体つきも、少し引き締まってきた感じなんだ。
　あんまり負荷をかけ過ぎると成長を妨げるし、お父様のような身体つきに憧れるから、ガチムチには絶対ならないも～ん。
　筋力が低いと、せっかく無属性がLv高くても、身体強化をかけることもできないしね。
　でも、身体能力はまだ全然だから、能力はあんまり伸びないねぇ。

　そして、ムフフフフ。とうとう、無限収納スキルと空間転移スキルを習得できたんだ。わ～い♪パフパフ♪
　成功した時は思わず、部屋の中をスキップしてグルグル回っちゃったよ。
　もっと練度を上げないといけないんだけれど、取り敢えずは第一関門突破だよ～ん。

　変な称号が追加されているけれど、混合魔法を考えたりとか、楽しいからいろいろ試してみちゃうんだよね～。
　魔法陣や魔道具とかも、何か新しいもの作ってみたいよね。

　ＭＰも増えたよね～♪
　でもね、魔力切れにするのがとっても大変になったんだ。
　相変わらず＜鑑定＞は使っているし、最近は、無属性で＜結界＞を張って、上級魔法以上の練習をしているからだいぶ減るようになったけど。
　当然だけど、上級やそれ以上の魔法も無限収納や空間転移も、魔力の消費量は多い。
　それでも、ヘロヘロになるまで使ってやっとなんだ。
　もう、魔力切れはあきらめた方が良いかも…。
　私の場合は、無駄に魔力を込め過ぎてるから余計に消費量は多いの。それでもやっとなんだ。
　もう、これからは、もっと練度を上げて消費量を抑えるようにならないとね。少ない魔力で効果は大きく！が目標だね。
　スマートに使えるようにならないと。だって、カッコよく使いたいじゃん！

　それと滑舌もよくなったんだ。もう噛まないし…。たぶん。


　そうそう、調合の話をしないと。

　最近はキシキシしないシャンプーを作ったんだ。
　シャンプーの後、お風呂あがってからオイルを塗るまで、キシキシしているのが嫌だったんだもん。

　その過程で、化粧水にも手を出したら……っう、ぶる！
　どこの世界でも女性は……同じだったね。
　気持ちはとっても良～くわかるんだ。この世界、基礎化粧品の考えがない。なんでもオイルなんだ。その代りオイルは数種類あるから今後何かに生かせそうだけど…。
　香油もあるんだけど、つけ心地と香りが好きじゃなかった。
　ともかく、化粧水や乳液はいるだろうってことで作ってみて、自分で試していたんだ。そうしたら、お母様やサラやエリアが気づいた。さらに使用人達も。
　ぐるりと周りを囲まれて問い詰められて…、お試しに少量を使ってもらったら、継続して作ることになってしまった…。みんなの眼がマジで怖かった。ちょっとちびｒ……ヤバかった。
　そのうち、誰か専門の職人を雇ってもらわないとダメかも…。

　練り香も作ったし、薬草園のアロエもどきで手の保湿クリームも作ったよ。
　庭師のクルトが、良い香りの植物をたくさん植えていてくれて、香りづけにとっても助かっちゃった。
　石鹸もそうなんだけど、香りの種類が少なくて不満だったんだよね。
　女性用も男性用もきつめの甘い香りしかなくて、気持ち悪くなったことがある。
　お城にはいろんな人がいるからね。自分で言うのもなんだけど、小っちゃくて可愛いから抱きしめてくれるのはいいんだけど、匂いがねどうもね…うっぷ。
　家のみんなはかなり薄めにしていたらしく、ギューされても大丈夫だったから、外に出るまでそれが普通だと思っていたんだ。

　シャンプーも石鹸も練り香も、庭の花や薬草園のハーブも使って、薄めの柔らかな香りで数種類作った。男性用は爽やかな香りにした。
　お父様やお兄様達にも使ってもらったら、とても喜んでくれた。使用人達にも好評だ。やっぱり、きつい香りや甘いだけの香りが好きじゃない人はいるよね。

　但し、化粧水や乳液はあえて無香料にしている。
　なんでかって？　私が嫌いなんだよ～。
　香りつきの化粧水と乳液つけると、自分の顔が臭くて気持ちが悪くなるよね？
　えっ？　ならない？　えーっ？
　とにかく、製作者の独断で無香料なんだ。
　だって、石鹸の香りに化粧もして香水つけたり、幾重にも香りが重なるんだよ…。
　それでギュー…。うん。やっぱ、無香料でいい！

　さて、これで安心…んっ？
　マズい…。商売にするつもりはないんだけど……。
　このままだと、お城でギューされて気持ち悪くなるのは、変わらないんじゃないか……？

　さて、どうしよう？　商売は忙しくなるからやりたくないし…。でも、化粧水とかは作り続けないと怖いし……マジで〈涙目〉
　楽しんで好きなことして、その結果、のんびりできなくなるって……納得できない！
　やっ、これは早急に対策を考えないとダメじゃん！！！





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※　香りについては、様々なご意見があると思いますが、幼児のアルフォンスは、キツイ香りが苦手ということでご理解くださいますようお願いいたします。
　　化粧水で顔が臭くて云々というのは、知り合いの体験談が元になっています。