27 / 47
第一章
王子と帰宅
しおりを挟む
「小春ちゃん、おはよう。」
「おはようございます、瑛斗王子。」
「どうしたの、そんなに畏(かしこ)まらなくていいのに。」
私は昨晩の珀斗王太子との謁見で、大きなミスをしていたため、きちんと対応しなければと思い、少し緊張気味に挨拶をしは、珀斗王太子斗は違い、とてもカジュアルでフランクに接するタイプなのかもしれない。
瑛斗王子は、ソファに座ると、私もソファに座るように促した。
「で、なんで君がこなところにいるの?」
特に雑談もなく、ストレートに質問する王子に、なんと答えたらいいのか分からず、私は、一瞬言葉に詰まった。
「ここは、国賓級の人が海外から来る時に使うようなお部屋なの。なんとなく想像はつくんだけど、小春ちゃんって、俺か俺の兄の花嫁候補なの?」
「え?、、あ、その…」
「あ、図星だ!どうりで、ここ最近、王室がコソコソと何か動いてると思ったんだよ!」
「あ、、、いや、」
「まあ、兄貴はあんな感じだから、やっぱり俺の花嫁か…」
私は何も答えないままに、勝手に王子が会話を進めていた。
珀斗王太子から結婚を申し込まれている事実は、もちろん口外しないように気をつけているが、口にすることで結婚が現実のものとして広まってしまうことは、絶対に避けたい。
瑛斗王子も、私が珀斗王太子と結婚するなど、夢にも思っていないようで少し安心した。
「それで、いつから王室入りするの?結婚の日取りとか、スケジュールはもう決まってるの?」
「あの…」
「口止めされてて言えないんだよね?大丈夫だよ、安心して。俺、こう見えても王子だから、小春ちゃんを傷つけるような奴は、消せるから」
王子は、笑顔を絶やさずに、途轍(とてつ)もなく恐ろしいことを言っている。
そして私はあることに気づく。
「あの、ご相談があります…」
「うん、なんでも聞いてあげるよ」
「一度、自分の家に帰りたいのですが…。実は職場には、何も話さずにここに来てしまって…」
「あのアパートね。すぐに帰れるように手配するね。」
「ありがとうございます…!」
「いいよ、この前のピザのお返しに」
「おはようございます、瑛斗王子。」
「どうしたの、そんなに畏(かしこ)まらなくていいのに。」
私は昨晩の珀斗王太子との謁見で、大きなミスをしていたため、きちんと対応しなければと思い、少し緊張気味に挨拶をしは、珀斗王太子斗は違い、とてもカジュアルでフランクに接するタイプなのかもしれない。
瑛斗王子は、ソファに座ると、私もソファに座るように促した。
「で、なんで君がこなところにいるの?」
特に雑談もなく、ストレートに質問する王子に、なんと答えたらいいのか分からず、私は、一瞬言葉に詰まった。
「ここは、国賓級の人が海外から来る時に使うようなお部屋なの。なんとなく想像はつくんだけど、小春ちゃんって、俺か俺の兄の花嫁候補なの?」
「え?、、あ、その…」
「あ、図星だ!どうりで、ここ最近、王室がコソコソと何か動いてると思ったんだよ!」
「あ、、、いや、」
「まあ、兄貴はあんな感じだから、やっぱり俺の花嫁か…」
私は何も答えないままに、勝手に王子が会話を進めていた。
珀斗王太子から結婚を申し込まれている事実は、もちろん口外しないように気をつけているが、口にすることで結婚が現実のものとして広まってしまうことは、絶対に避けたい。
瑛斗王子も、私が珀斗王太子と結婚するなど、夢にも思っていないようで少し安心した。
「それで、いつから王室入りするの?結婚の日取りとか、スケジュールはもう決まってるの?」
「あの…」
「口止めされてて言えないんだよね?大丈夫だよ、安心して。俺、こう見えても王子だから、小春ちゃんを傷つけるような奴は、消せるから」
王子は、笑顔を絶やさずに、途轍(とてつ)もなく恐ろしいことを言っている。
そして私はあることに気づく。
「あの、ご相談があります…」
「うん、なんでも聞いてあげるよ」
「一度、自分の家に帰りたいのですが…。実は職場には、何も話さずにここに来てしまって…」
「あのアパートね。すぐに帰れるように手配するね。」
「ありがとうございます…!」
「いいよ、この前のピザのお返しに」
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説


私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。

とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる