37 / 146
第36話
しおりを挟む~ハルが異世界召喚されてから4日目~
<サザビーの街>
パチッと音をたてて、光属性魔法が付与されている懐中電灯のような魔道具がフェレスを照す。
壁にはフェレスのシルエットが映る。
イギリスで狩猟をする際に被る帽子、通称鹿撃ち帽を目深に被り、パイプを咥えるその姿は正に名探偵。
「これ迄の道中、幾度となくゴブリンに襲われ続けたにゃー達はゴブリン討伐の為サザビーの街にたどり着いた。これから降りかかる大きな災いのことも知らずに……フッフッフッ」
「あのぉ…それでぇ……?」
困った顔して先を促しているのはこの街の長だ。依頼を受けた冒険者が獣人族であった為、少し嫌な顔をしていたのをハルは見逃さなかった。
確かに4日前に街を襲われ、街の娘達を拐われたとなるとあの演出は時間の無駄だ。襲われた翌日に娘達を救うため街の青年達が立ち上がったが彼等は帰ってこない、そこから冒険者ギルドに依頼をしたので時間がかかってしまったようだ。
「ちょっ!水をさすのはやめるにゃ!良いところだったのに!」
フェレスは小道具をアイテムボックスにしまい、仕切り直した。
ハルはフェレスの小道具を一瞥して思う。
──あれ売れば馬車の運賃ぐらいにはなったんじゃね?
ハルはフェレスのアイテムボックスの中身が気になった。
「……っとまぁ、この街に来てるゴブリン達はきっと住んでいた場所を追いやられて、いつもは来ない場所に来てしまってると予測できるにゃ~」
──都内のスズメバチ現象だな……
ハルは自分の持ってる知識をわかりやすくそこに当て嵌めた。
「つ、つまり、ゴブリンよりも強力な魔物があの森に潜んでいると?」
「そうにゃ!ゴブリンよりも強力な魔物と言えばハイオークやホブゴブリンにゃ!これを討伐するとなると、Dランク以上のクエストになるはずにゃ!」
町長は困った表情になる。
「し、しかしこの村にはそんなお金など……」
「フッフッフッ、そこで一つ提案にゃ?」
フェレスの眼が怪しく光る。
「って、ていあん?」
「にゃー達はDランクの冒険者にゃ?だからにゃー達に直接依頼をすればギルドを通すより安くすむのにゃ!」
ハルは日本で昔、お笑い芸人が起こした問題を想起させた。
──闇営業……
「い、一体いくらで…?」
「にゃーと彼に7万ゴルドずつでいいにゃ!」
フェレスの眼が金貨のように光る。
「そ、そんなには……」
「安いにゃ?Dランククエストはギルドを通せば28万ゴルドぐらいは依頼手数料を取られるにゃ?それを半額以下でにゃー達が請け負うにゃ?」
「ん~……」
村長は考えあぐねていた。
そこでハルが申し訳なさそうに交渉の場に加わる。
「あの~、もしゴブリン以上の魔物がいなければ追加のお金は払わなくて良いです。僕らが討伐した魔物の一部を証拠としてお持ちするので、それを見てから払ってくれて構いませんよ?」
「そ、それなら……」
「待つにゃ!先に払ってほしいにゃ!それでにゃー達がゴブリン以上の魔物を討伐しなければそのお金を返すって順番にしてほしいにゃ!」
町長はそれを承諾した。
ハルはこの世界で始めてお金に触れる。紙束にして7枚、日本円で約7万円。
──へぇ~これがお金か……
アイテムボックスにそれをしまい、町長の家を出るとフェレスがハルを抱き締める。
「よくやったにゃー!」
「な!何がです?」
「これを見るにゃ?」
フェレスはアイテムボックスからホブゴブリンの頭部を取り出した。
「にゃは♪これで3万ゴルド分の働きはしたにゃ♪」
──この猫は…まぁ冒険者ってのはこんな感じか?
二人はサザビーよりも更に西にある森の奥に進んでいく。
─────────────────────
生い茂る木々をかきわけるハルとフェレス。落ち葉を踏み締め、少し湿った空気が鼻腔を乾きから癒した。
そんな2人の前に、ゴブリン4体が襲ってくる。
小柄なゴブリンのもつ口には大きすぎる舌と上顎の隙間から息が漏れる音が聞こえる。
「ギッギッギッ」
棍棒を持ったゴブリンが大きく振りかぶってハルに襲いかかってきた。
「ウィンドカッター」
風の刃がゴブリンの首と胴を切り離す。首のあった場所から血が噴き出した。落ち葉が赤く染まる。
その様子を見てたゴブリン達が散り散りに逃げ出すのをハルとフェレスが後ろから狩っていく。
「ゲゲゲゲゲ」
そして右耳を回収する。
またしてもゴブリンが襲ってくる。同じことの繰り返しだ。
─────────────────────
ゴブリンを倒しながら森の奥へと進むと洞窟を見付けた。その入り口には見張りのゴブリンが2体いた。
フェレスはハルに待つよう指示する。
「にゃーの言ってたことが当たったにゃ」
「どういうこと?」
ハルは聞き返す。
「彼処にゴブリンがいるにゃ?ゴブリン達は群れるが決して上下関係をつけたりしないにゃ。個体差はあるが強い者が弱い者を従わす知能をもってないにゃ、故に……」
フェレスは鋭い爪をはやした指をピンと立てて言う。
「あの見張りよりも強くて知能の高い者が統治をしてる証拠にゃ!」
自分の推理が当たったのが嬉しかったのか、アヒル口の可愛らしい表情になった。
早速入り口の2体のゴブリンを屠る。
ハルはゴブリンの耳を回収しながら洞窟内を見渡した。入り口の見た目とは違い、奥に行けば行くほど洞窟内は広くなっている。
入り口に罠らしきものはない。
ハルとフェレスは洞窟内へ入った。
足音を殺しながら奥へと進むと、フェレスは頭についた大きな耳をピクピクと動かして何かを感知する。
「3体がこっちに向かってる、1体は足音が強い。おそらくホブゴブリンの……」
「ふつーに喋れるんですね?」
「にゃー!!?」
一歩、歩くごとに地面を揺らすような鈍い音が聞こえてきた。大きな足音の主が見えた。ゴブリンの2倍はある体躯をしていた。ゴブリンを老人とするならばホブコブリンは筋骨隆々の青年のようだ。
ただのゴブリン2体は、そのホブゴブリンの両脇を歩いていた。
3体ともハル達には気付かず、こちらに向かってくる。ハル達は洞窟を形成している壁の窪みに隠れた。
ハルは手に汗を握り緊張した面持ちだ。その緊張を和らげるためか、無意識に先輩冒険者であるフェレスをハルは見た。
「!!?」
こともあろうかフェレスはホブゴブリン達の進行方向に大きな穴を掘っている最中だった。
「ちょ、ちょっとなにを?」
ハルは囁く声で訊いた。
穴からピョコンと可愛らしい耳が出てくる。そしてフェレスは勢いよくその自分の掘った巨大な穴から飛び上がって出てきた。
3体のゴブリンがスッポリ入る程大きな穴だ。
フェレスは魔法を唱えた。すると地面に空いた穴はなくなる。なくなると言うよりは見えなくなったと言った方が正しい。光属性魔法の一種で、光を洞窟の地面と同質の色にして、穴を覆うように浴びせかけているようだ。穴など初めからないかのように見えたのでハルは驚く。
「す、すごい……」
「ふぅ~」
かいてもいない汗を拭うフェレス。
「落とし穴にかかったら君の得意の火属性魔法でやっつけるにゃ!」
「わかりました」
ホブゴブリン達が近付いてくる。
ハルの呼吸が浅くなった。ホブゴブリンがあと一歩踏み出せば落とし穴に落ちる。
しかし、ホブゴブリンはその場で止まった。
──バレたか!?
ハルがそう思うと、
「うりゃぁぁぁ」
とフェレスの声がホブゴブリンの背後から聞こえる。
いつの間にか、フェレスがホブゴブリンの背後に立ち、落とし穴に落とすようにして背中を蹴る。
そして、ホブゴブリンの両脇にいた2体のゴブリンもフェレスが落とした。
落とし穴に落ちたホブゴブリン達を見たハルは、穴の上から容赦なく穴の直径と同じくらい大きなファイアーボールをお見舞いする。
ホブゴブリン達の叫び声は燃え盛る炎の音によってかき消された。3体は焼け死んだ。
ゴブリンは跡形もなくなっているが、ホブゴブリンの方は黒焦げになっている。右耳の形が確認できたのでそれを回収した。
回収しおわったハルが穴からひょいと顔をだして、フェレスを称賛した。
「初めから蹴り落とすつもりだったんですね!すごいです!」
ハルの称賛も虚しく、フェレスは難しい顔をしていた。
「どうしたんですか?」
「ん~ここにホブゴブリンがいるってことはもう少し奥にはそれより上位のゴブリンがいる可能性が出てきたにゃ……」
「そうなんですか……」
フェレスの作戦と考察にハルは感心していたがふと違和感を抱く。
──あれ?なんか変だ……
言葉でそれを表現できないがしこりがあるが、今は関係ない。穴からでてフェレスの指示を待つハル。
「ん~上位のゴブリンとなると……」
フェレスが思案していると、またも頭についている耳が動き出す。
「誰か歩いて来るにゃ?」
ハルとフェレスはまたも岩影に姿を隠した。
闇の奥からヒタヒタと力ない足音が聞こえる。走るでも歩くでもない速さで裸のスラリとした体格の女性が姿を現した。疲弊しきっている彼女は今にも倒れそうだった。
ハルは気付いたら女性の元へ駆け寄った。
「待つにゃ!」
フェレスの声はハルには届かなかった。女性はハルを見ると、その場に崩れ落ちた。ハルはその前に女性を抱きかかえる。
実際に触れてみると彼女は痩せ細り、所々に切り傷や刺し傷があった。
女性が来た闇から武器を持ったゴブリン4体とホブゴブリン1体が嫌らしい笑顔を向けながらやって来た。
「コイツら……」
ハルは女性をフェレスに預けようとしたが、
「死んでる……」
ハルの内側から怒りが込み上げてきた。
ゴブリン達はそれぞれ槍や長剣を握っている。刃にはまだ乾ききっていない血がついていた。
「これは遊びか?」
女性をわざと逃がし、それを追う。追い付くと斬りつけ、痛みを与えられた女性はまた逃げる。命が尽きるまで、これを繰り返していたようだ。
そんな胸くそ悪い想像がハルの中で駆け巡る。
スタンに向けた怒りとはまた別の、純粋な怒り。
──この魔物達には何をしたって構わない。
ハルは女性を腕の中から丁寧に地面に横たわらせると、立ち上がった。
【名 前】 ハル・ミナミノ
【年 齢】 17
【レベル】 12
【HP】 121/121
【MP】 85/124
【SP】 149/149
【筋 力】 86
【耐久力】 107
【魔 力】 114
【抵抗力】 102
【敏 捷】 99
【洞 察】 103
【知 力】 931
【幸 運】 15
【経験値】 980/2600
・スキル
『K繝励Λ繝ウ』『莠コ菴薙�莉慕オ�∩』『諠第弌縺ョ讎ょソオ』『自然の摂理』『感性の言語化』『アイテムボックス』『第四階級火属性魔法耐性(中)』『第三階級火属性魔法耐性(強)』『第二階級以下火属性魔法無効化』『第一階級水属性魔法耐性(中)』『恐怖耐性(中)』『物理攻撃軽減(弱)』『激痛耐性(弱)』『毒耐性(弱)』
・魔法習得
第一階級火属性魔法
ファイアーボール
ファイアーウォール
第二階級火属性魔法
ファイアーエンブレム
第四階級火属性魔法
ヴァーンストライク
ヴァーンプロテクト
第一階級水属性魔法
ウォーター
第一階級風属性魔法
ウィンドカッター
第一階級闇属性魔法
ブラインド
無属性魔法
錬成
0
お気に入りに追加
235
あなたにおすすめの小説
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
どこかで見たような異世界物語
PIAS
ファンタジー
現代日本で暮らす特に共通点を持たない者達が、突如として異世界「ティルリンティ」へと飛ばされてしまう。
飛ばされた先はダンジョン内と思しき部屋の一室。
互いの思惑も分からぬまま協力体制を取ることになった彼らは、一先ずダンジョンからの脱出を目指す。
これは、右も左も分からない異世界に飛ばされ「異邦人」となってしまった彼らの織り成す物語。
何者でもない僕は異世界で冒険者をはじめる
月風レイ
ファンタジー
あらゆることを人より器用にこなす事ができても、何の長所にもなくただ日々を過ごす自分。
周りの友人は世界を羽ばたくスターになるのにも関わらず、自分はただのサラリーマン。
そんな平凡で退屈な日々に、革命が起こる。
それは突如現れた一枚の手紙だった。
その手紙の内容には、『異世界に行きますか?』と書かれていた。
どうせ、誰かの悪ふざけだろうと思い、適当に異世界にでもいけたら良いもんだよと、考えたところ。
突如、異世界の大草原に召喚される。
元の世界にも戻れ、無限の魔力と絶対不死身な体を手に入れた冒険が今始まる。
迷い人 ~異世界で成り上がる。大器晩成型とは知らずに無難な商人になっちゃった。~
飛燕 つばさ
ファンタジー
孤独な中年、坂本零。ある日、彼は目を覚ますと、まったく知らない異世界に立っていた。彼は現地の兵士たちに捕まり、不審人物とされて牢獄に投獄されてしまう。
彼は異世界から迷い込んだ『迷い人』と呼ばれる存在だと告げられる。その『迷い人』には、世界を救う勇者としての可能性も、世界を滅ぼす魔王としての可能性も秘められているそうだ。しかし、零は自分がそんな使命を担う存在だと受け入れることができなかった。
独房から零を救ったのは、昔この世界を救った勇者の末裔である老婆だった。老婆は零の力を探るが、彼は戦闘や魔法に関する特別な力を持っていなかった。零はそのことに絶望するが、自身の日本での知識を駆使し、『商人』として新たな一歩を踏み出す決意をする…。
この物語は、異世界に迷い込んだ日本のサラリーマンが主人公です。彼は潜在的に秘められた能力に気づかずに、無難な商人を選びます。次々に目覚める力でこの世界に起こる問題を解決していく姿を描いていきます。
※当作品は、過去に私が創作した作品『異世界で商人になっちゃった。』を一から徹底的に文章校正し、新たな作品として再構築したものです。文章表現だけでなく、ストーリー展開の修正や、新ストーリーの追加、新キャラクターの登場など、変更点が多くございます。
【完結】投げる男〜異世界転移して石を投げ続けたら最強になってた話〜
心太
ファンタジー
【何故、石を投げてたら賢さと魅力も上がるんだ?!】
(大分前に書いたモノ。どこかのサイトの、何かのコンテストで最終選考まで残ったが、その後、日の目を見る事のなかった話)
雷に打たれた俺は異世界に転移した。
目の前に現れたステータスウインドウ。そこは古風なRPGの世界。その辺に転がっていた石を投げてモンスターを倒すと経験値とお金が貰えました。こんな楽しい世界はない。モンスターを倒しまくってレベル上げ&お金持ち目指します。
──あれ? 自分のステータスが見えるのは俺だけ?
──ステータスの魅力が上がり過ぎて、神話級のイケメンになってます。
細かい事は気にしない、勇者や魔王にも興味なし。自分の育成ゲームを楽しみます。
俺は今日も伝説の武器、石を投げる!
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる