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第一章 襲撃
第六節 killed
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ダブーラ・アブ・シャブーラは俺の石鉈を大きく振りかぶり、斜めから振り下ろして来た。
横に跳んだ俺が、直前までいた空間が、ねじれたように空気をうねらせた。使い慣れていないダブーラ・アブ・シャブーラが使用しても、それだけで樹を圧し折れる威力を持っている。
「まさか、争いを好まぬという腰抜け一族が、こんなものを持っていたとはな、驚いたよ」
ダブーラ・アブ・シャブーラは石鉈を持ち上げて、呟いた。
その通り、ヴァーマ・ドゥエルの民は基本的に闘争を好まない。侵略は勿論、自衛の手段としてさえも、武装するのを厭っていた時期がある。
今では最低限の防衛手段として、僅かな武器を持ち、オウマの指導の下で兵器開発にも人手を割いてはいるが、長老たちは良い顔をしていない。
そんなヴァーマ・ドゥエルの中で、この石鉈は異質であった。
工具としても、外見以上の重量を誇る鉈は使い難い。あんなものを扱えるのは、この俺か、力自慢のアーヴァンくらいのものである。
そもそもあの鉈は、ヴァーマ・ドゥエルで造られたものではないらしい。
一〇年前、ダヴェヌラがこの地を訪れる以前から存在していた石造りの建物の中で発掘された。
それならばヌェズキの造ったものであると考えられるが、技術的に考えて、それだけのものを造れる筈がなかった。
学者先生たちは、ヌェズキの遥か祖先たちは、ダヴェヌラと同じようにこの地を離れて何処かへと移動し、その時に残していったものであろうと考えている。今のヌェズキも、今よりもずっとずっと前の時代は、ダヴェヌラであったという学説だ。
遺跡の奥から、それを、引っ張り出して来たのであるという事だった。
しかしその重量故に使用出来るものが今まで現れなかった。どれだけの腕力持ちでも、こうやって持ち上げる事は出来ても、戦闘に使う事は困難を極めたのであった。
発見されてから暫く経って漸く、あれを扱えるものがヴァーマ・ドゥエルの中で現状二人、生まれた。
一人はアーヴァンだ。
アーヴァンの両親は、衛兵の指導員として衛士を育成する仕事をしていた。彼らは筋力トレーニングを導入し、肉体を巨大化させ、強靭なパワーを持たせる事を計画した。
アーヴァンはその実験として、幼い頃から様々な鍛錬をさせられ、人一倍多くのものを喰わされ、あの見事な体格を手に入れたのであった。
アーヴァンは成人の儀式を終えて間もなく、衛士隊長を任命された。主な任務はカーラの属するルマ族を始めとした、長老・祈祷師たちの近衛だが、集落に危機が迫れば真っ先に立ち向かう切り込み隊長でもあった。
そしてもう一人が、この俺、トゥケィ=ゼノキスァだ。
俺は生まれた頃から、特別な訓練をした事はない。寧ろそういうものは、率先してサボっていたような男だ。
しかしその筈なのに、俺の運動能力は常人を優に凌ぎ、腕力や瞬発力の平均では敗けた事がない。アーヴァン程の膂力はないし、オウマのように知恵が働く事もないが、総合的に言えば奴らより勝っている。
誰も使えないと思われていた石鉈を扱える、俺とアーヴァン。アーヴァンの任務はそもそも護衛であり取り回しの良くない武器は必要ないと言われ、自然と俺が貰い受ける事になった。
俺はあの石鉈を持っていると、何となく安心した。冷たい石の奥から、俺を引き寄せる魔力のようなものが滲み出て来て、俺の手に馴染むのである。
それを、一時的にとは言え手放し、奪われた。
これは憤慨すべき事態であった。
「しかし、そろそろ、遊びにも飽きた……」
ダブーラ・アブ・シャブーラは眼を刃のように細めて、俺の姿を捉えた。あの眼が意味する所を、俺は分かっている。あの石鉈をどのように使って、俺をどのように殺害するか、考えている眼だ。
「貴様ら腰抜け一族でも、戦士を殺せば人間五人分に換算される。貴様はククーラの中でも最上位の男のようだ……くくっ、貴様の首級を上げれば、一〇人分の値は稼げるだろうな……!」
ダブーラ・アブ・シャブーラは石鉈を腰に溜めて構えた。左足を前に出し、石鉈を半身にした身体に隠すようにしている。あそこから繰り出される攻撃は決まっているが、問題はそれを回避出来るかどうかだ。
俺は背中を緩く曲げ、両手を身体の前に垂らして、膝をたわめた。
狙うは、奴の攻撃後の隙だ。あの石鉈を思い切り振り抜いたのを回避して、奴に喰らい付いてやる。
じり、と、ダブーラ・アブ・シャブーラが僅かに前に出た。
俺は、奴から見て左に、奴が動いた分だけ移動する。
ダブーラ・アブ・シャブーラは俺を追って、じり、と、動いた。
同じ分、俺も左に動いた。
俺が左に動いた分、ダブーラ・アブ・シャブーラは俺を視界に捉えたまま動いて来る。
俺たちの動きは、自然と円を描くようになっている。だが、ダブーラ・アブ・シャブーラが俺に少しずつであっても近付いて来ているので、完全な円というよりは、中心へと集まってゆく螺旋の軌道だ。
俺と奴との間に、俺たちを吸い寄せる力のようなものが存在しているかのようだった。
ダブーラ・アブ・シャブーラが、動きを止めた。
俺たちの距離が、初めに向かい合った時よりもずっと近くなっていた。
石鉈が届く距離だ。
――ゆく。
ダブーラ・アブ・シャブーラの殺気が伝わって来た。身体の左側に、燻られたような火照りが宿る。殺気が炎の気配を孕むという事を、俺は久方振りに思い出した。
ほんの僅かな沈黙を挟んで、ダブーラ・アブ・シャブーラは殺意を解き放った。
奴の足の踏み込みと、腰のひねりの起こりを観測し、俺は動いた。
ダブーラ・アブ・シャブーラが、石鉈を持った左手を抜き放った。だがその手から放たれたのは、石鉈ではない。ガビジだった。
石鉈が来ると思っていた俺は、咄嗟に反応が遅れて、ガビジを完全に避ける事に失敗した。顔を僅かに横に傾け、俺の耳朶を銀の鉄塊が貫通する。
ダブーラ・アブ・シャブーラは、左手に変わり、右手と右脚を組み合わせて石鉈を繰り出した。更に腰の回転を加えて、飛び掛かるようにして回転鉈を喰らわして来る。
俺は地面に飛び込んだ。俺の頭上を、石鉈の重量を回転によって減らして振るうダブーラ・アブ・シャブーラが通過した。
ほぼ真横に回転する鉈が、俺が背にしていた樹を一閃したのを感じた。
俺は飛び込んだ姿勢からぐるりと前方回転すると立ち上がった。
目前に、石鉈を手放したダブーラ・アブ・シャブーラが迫っている。
先程も俺を襲った履物の刃が、眉間にひたりと押し付けられた。
「じゃああっ!」
俺は右腕を思い切り振るって、手の傷から血を迸らせた。ダブーラ・アブ・シャブーラの顔に降り掛かった血液が、攻撃の狙いを一瞬、逸らさせる。
俺は奴の蹴り足を左腕で捕え、膝を逆方向に曲げてやりながら、奴を地面に押し倒した。履物の刃物が俺の頭部にめり込んでゆくが、そのまま膝を圧し折った。
ダブーラ・アブ・シャブーラの脚の間に踵をねじ込み、男のものを潰してやる。流石にダブーラ・アブ・シャブーラも、これには悲鳴を上げた。ぬるぬるとした感触を足底に覚えながらもう一発、今度は下腹に踵を落とす。
ダブーラ・アブ・シャブーラは口から黄色と赤の液体を迸らせた。その中には、まだ消化し切れていない人の指が混じっていた。誰だ? お前が喰ったのは誰の指だ!?
俺は怒りに任せて、もう一発、下腹を踏み付けてやろうとした。
だが、空気を裂く音を聞いて顔を上げた瞬間、ダブーラ・アブ・シャブーラの履物の刃がこじ開けていた額の傷口に、飛来した何かがめり込んだ。
陽が落ちている。
暗闇の中で行動するのは、さしものディバーダ族と言っても好む所ではないらしい。
一方、休む事ない流浪の日々を送っていたとされるダヴェヌラの文化を受け継いでいるヴァーマ・ドゥエルの民は、夜の闇に紛れる方法も熟知している。
ディバーダ族は仲間たちの遺体を引き摺って撤退し、取り敢えず、ヴァーマ・ドゥエルは危機から逃れた事になる。次の戦いに怯えながら、一先ず胸を撫で下ろせる夜を過ごすのだった。
砦に戻ったアーヴァンたちを迎えたカーラは、巨漢と、彼女の姿を見て薄く微笑みを浮かべたオウマの前で、開口一番、
「トゥケィは!?」
と、訊いた。
オウマは面白くなさそうに顔を歪めながら、確かにトゥケィの姿が見えない事を訝った。
「探して来る……」
そう言って再び森の中に向かったアーヴァンが、額と脇腹、両手を固まった黒い血で塗り潰したトゥケィの遺体を持ち帰って来るまで、そう長い時間は掛からなかった。
横に跳んだ俺が、直前までいた空間が、ねじれたように空気をうねらせた。使い慣れていないダブーラ・アブ・シャブーラが使用しても、それだけで樹を圧し折れる威力を持っている。
「まさか、争いを好まぬという腰抜け一族が、こんなものを持っていたとはな、驚いたよ」
ダブーラ・アブ・シャブーラは石鉈を持ち上げて、呟いた。
その通り、ヴァーマ・ドゥエルの民は基本的に闘争を好まない。侵略は勿論、自衛の手段としてさえも、武装するのを厭っていた時期がある。
今では最低限の防衛手段として、僅かな武器を持ち、オウマの指導の下で兵器開発にも人手を割いてはいるが、長老たちは良い顔をしていない。
そんなヴァーマ・ドゥエルの中で、この石鉈は異質であった。
工具としても、外見以上の重量を誇る鉈は使い難い。あんなものを扱えるのは、この俺か、力自慢のアーヴァンくらいのものである。
そもそもあの鉈は、ヴァーマ・ドゥエルで造られたものではないらしい。
一〇年前、ダヴェヌラがこの地を訪れる以前から存在していた石造りの建物の中で発掘された。
それならばヌェズキの造ったものであると考えられるが、技術的に考えて、それだけのものを造れる筈がなかった。
学者先生たちは、ヌェズキの遥か祖先たちは、ダヴェヌラと同じようにこの地を離れて何処かへと移動し、その時に残していったものであろうと考えている。今のヌェズキも、今よりもずっとずっと前の時代は、ダヴェヌラであったという学説だ。
遺跡の奥から、それを、引っ張り出して来たのであるという事だった。
しかしその重量故に使用出来るものが今まで現れなかった。どれだけの腕力持ちでも、こうやって持ち上げる事は出来ても、戦闘に使う事は困難を極めたのであった。
発見されてから暫く経って漸く、あれを扱えるものがヴァーマ・ドゥエルの中で現状二人、生まれた。
一人はアーヴァンだ。
アーヴァンの両親は、衛兵の指導員として衛士を育成する仕事をしていた。彼らは筋力トレーニングを導入し、肉体を巨大化させ、強靭なパワーを持たせる事を計画した。
アーヴァンはその実験として、幼い頃から様々な鍛錬をさせられ、人一倍多くのものを喰わされ、あの見事な体格を手に入れたのであった。
アーヴァンは成人の儀式を終えて間もなく、衛士隊長を任命された。主な任務はカーラの属するルマ族を始めとした、長老・祈祷師たちの近衛だが、集落に危機が迫れば真っ先に立ち向かう切り込み隊長でもあった。
そしてもう一人が、この俺、トゥケィ=ゼノキスァだ。
俺は生まれた頃から、特別な訓練をした事はない。寧ろそういうものは、率先してサボっていたような男だ。
しかしその筈なのに、俺の運動能力は常人を優に凌ぎ、腕力や瞬発力の平均では敗けた事がない。アーヴァン程の膂力はないし、オウマのように知恵が働く事もないが、総合的に言えば奴らより勝っている。
誰も使えないと思われていた石鉈を扱える、俺とアーヴァン。アーヴァンの任務はそもそも護衛であり取り回しの良くない武器は必要ないと言われ、自然と俺が貰い受ける事になった。
俺はあの石鉈を持っていると、何となく安心した。冷たい石の奥から、俺を引き寄せる魔力のようなものが滲み出て来て、俺の手に馴染むのである。
それを、一時的にとは言え手放し、奪われた。
これは憤慨すべき事態であった。
「しかし、そろそろ、遊びにも飽きた……」
ダブーラ・アブ・シャブーラは眼を刃のように細めて、俺の姿を捉えた。あの眼が意味する所を、俺は分かっている。あの石鉈をどのように使って、俺をどのように殺害するか、考えている眼だ。
「貴様ら腰抜け一族でも、戦士を殺せば人間五人分に換算される。貴様はククーラの中でも最上位の男のようだ……くくっ、貴様の首級を上げれば、一〇人分の値は稼げるだろうな……!」
ダブーラ・アブ・シャブーラは石鉈を腰に溜めて構えた。左足を前に出し、石鉈を半身にした身体に隠すようにしている。あそこから繰り出される攻撃は決まっているが、問題はそれを回避出来るかどうかだ。
俺は背中を緩く曲げ、両手を身体の前に垂らして、膝をたわめた。
狙うは、奴の攻撃後の隙だ。あの石鉈を思い切り振り抜いたのを回避して、奴に喰らい付いてやる。
じり、と、ダブーラ・アブ・シャブーラが僅かに前に出た。
俺は、奴から見て左に、奴が動いた分だけ移動する。
ダブーラ・アブ・シャブーラは俺を追って、じり、と、動いた。
同じ分、俺も左に動いた。
俺が左に動いた分、ダブーラ・アブ・シャブーラは俺を視界に捉えたまま動いて来る。
俺たちの動きは、自然と円を描くようになっている。だが、ダブーラ・アブ・シャブーラが俺に少しずつであっても近付いて来ているので、完全な円というよりは、中心へと集まってゆく螺旋の軌道だ。
俺と奴との間に、俺たちを吸い寄せる力のようなものが存在しているかのようだった。
ダブーラ・アブ・シャブーラが、動きを止めた。
俺たちの距離が、初めに向かい合った時よりもずっと近くなっていた。
石鉈が届く距離だ。
――ゆく。
ダブーラ・アブ・シャブーラの殺気が伝わって来た。身体の左側に、燻られたような火照りが宿る。殺気が炎の気配を孕むという事を、俺は久方振りに思い出した。
ほんの僅かな沈黙を挟んで、ダブーラ・アブ・シャブーラは殺意を解き放った。
奴の足の踏み込みと、腰のひねりの起こりを観測し、俺は動いた。
ダブーラ・アブ・シャブーラが、石鉈を持った左手を抜き放った。だがその手から放たれたのは、石鉈ではない。ガビジだった。
石鉈が来ると思っていた俺は、咄嗟に反応が遅れて、ガビジを完全に避ける事に失敗した。顔を僅かに横に傾け、俺の耳朶を銀の鉄塊が貫通する。
ダブーラ・アブ・シャブーラは、左手に変わり、右手と右脚を組み合わせて石鉈を繰り出した。更に腰の回転を加えて、飛び掛かるようにして回転鉈を喰らわして来る。
俺は地面に飛び込んだ。俺の頭上を、石鉈の重量を回転によって減らして振るうダブーラ・アブ・シャブーラが通過した。
ほぼ真横に回転する鉈が、俺が背にしていた樹を一閃したのを感じた。
俺は飛び込んだ姿勢からぐるりと前方回転すると立ち上がった。
目前に、石鉈を手放したダブーラ・アブ・シャブーラが迫っている。
先程も俺を襲った履物の刃が、眉間にひたりと押し付けられた。
「じゃああっ!」
俺は右腕を思い切り振るって、手の傷から血を迸らせた。ダブーラ・アブ・シャブーラの顔に降り掛かった血液が、攻撃の狙いを一瞬、逸らさせる。
俺は奴の蹴り足を左腕で捕え、膝を逆方向に曲げてやりながら、奴を地面に押し倒した。履物の刃物が俺の頭部にめり込んでゆくが、そのまま膝を圧し折った。
ダブーラ・アブ・シャブーラの脚の間に踵をねじ込み、男のものを潰してやる。流石にダブーラ・アブ・シャブーラも、これには悲鳴を上げた。ぬるぬるとした感触を足底に覚えながらもう一発、今度は下腹に踵を落とす。
ダブーラ・アブ・シャブーラは口から黄色と赤の液体を迸らせた。その中には、まだ消化し切れていない人の指が混じっていた。誰だ? お前が喰ったのは誰の指だ!?
俺は怒りに任せて、もう一発、下腹を踏み付けてやろうとした。
だが、空気を裂く音を聞いて顔を上げた瞬間、ダブーラ・アブ・シャブーラの履物の刃がこじ開けていた額の傷口に、飛来した何かがめり込んだ。
陽が落ちている。
暗闇の中で行動するのは、さしものディバーダ族と言っても好む所ではないらしい。
一方、休む事ない流浪の日々を送っていたとされるダヴェヌラの文化を受け継いでいるヴァーマ・ドゥエルの民は、夜の闇に紛れる方法も熟知している。
ディバーダ族は仲間たちの遺体を引き摺って撤退し、取り敢えず、ヴァーマ・ドゥエルは危機から逃れた事になる。次の戦いに怯えながら、一先ず胸を撫で下ろせる夜を過ごすのだった。
砦に戻ったアーヴァンたちを迎えたカーラは、巨漢と、彼女の姿を見て薄く微笑みを浮かべたオウマの前で、開口一番、
「トゥケィは!?」
と、訊いた。
オウマは面白くなさそうに顔を歪めながら、確かにトゥケィの姿が見えない事を訝った。
「探して来る……」
そう言って再び森の中に向かったアーヴァンが、額と脇腹、両手を固まった黒い血で塗り潰したトゥケィの遺体を持ち帰って来るまで、そう長い時間は掛からなかった。
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