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ヒメの章
開拓暦586年1月、第一城壁、西方城壁防衛軍基地(―Penda Acton1)
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ゴキブリと鼠の発生を防ぐため、食堂以外での飲食は禁止されていた。だが、集団において規則破りとはなくならないものである。
「いいか? 厨房から死角になっている所を狙うんだ」
食堂に戻ってくると、ペンダはそう小声でヒメに囁いた。
「例えば、あそこ。あの端の列。あそこはよく使うんだ」
「あっち?」
「ああ」
大量の人員を支える食事処であるから、混雑時には複数の台が設置されて配給を行う。そのうちの一つを指さして、二人は人混みの中をさりげなく進んでいった。そして、用意されていたパンをペンダはバスケットごとさっと掴んだ。次々と押し寄せる隊員たちの対応に追われて、配膳係は誰も気づかない。ヒメはちらりと厨房の方をうかがっていたが、予想通り特に何の反応も見られなかったようだった。
「よし。じゃあ、ちょっと持って」
柱の陰に移動すると、ペンダはヒメに籠を渡し、制服の上着を脱ぐ。それで籠を包むと、ヒメにも脱いでもらってさらに上から隠した。こんもりと大きな白い包みはあからさまに怪しく、ヒメは訝しげに問う。
「本当にこれでいいの?」
「ああ。まあ、見てろって」
最後の関門は食堂の出入り口に立っている通称門番だ。ペンダは堂々と包みを小脇に抱えて歩き出す。歩きながら、誰にも気取られないように意識を手の先に集中させ、低く呟いた。
「命じる」
空気中の魔法素が微かに揺れ動いた。
門番をじっと見据えたまま続ける。
「パンの匂いはしない。これはただの服だ」
特にこれといった目に見える変化はない。だが、確かな手応えを感じて、ペンダはにやりと結句を唱えた。
「欺け」
「お前、また脱いでんのか?」
いきなり門番が話しかけてきて、ヒメがびくりとしてペンダを見た。ペンダは笑って、今日のスープも旨かったといつものように返した。
「なんで、お替りさせてくんねえんだよ」
「料理長に言ってくれ。おれぁ、無理だ」
門番は快活に笑って、二人に手を振った。
食堂から離れてから、ヒメは少し興奮したようにペンダの服を引っ張った。
「ね、今の何?」
きらきらと見上げてくるヒメに一瞬どきりとしつつも、ペンダは何食わぬ顔で答える。
「事前に、こいつはすぐに服を脱ぐっていう印象を付けておくんだよ。ほら、そうすりゃ段々慣れてきて怪しくなんて思わなくなるだろ? そしたら、あとはもう顔パスっつーわけ。ロオヤーはただの保険だ」
「へええ。考えてるんだね」
すごいすごいと拍手され、つい胸を張ってしまう。ヒメは本当に純粋に褒めてくれるから、嬉しくて格好つけたくなってしまうのだ。だが、ヒメが自分をどう思っているのかも同時に分かってしまって、ペンダはヒメのそんな所が好きでもあり、嫌いでもあった。
「軍学校の時もしてたの?」
「え? いや、俺はしてねえよ? やってたのは寧ろキリエの方」
「キリエが?」
ヒメは目を丸くする。次第に好奇心が顔に表れだし、ペンダは僅かに後悔した。せっかく自分に興味を持ってもらう機会だったのに、ふいにしてしまった。それでも、瞳を輝かせて待っているヒメを見たらその期待に応えてあげたくなって、つい話しだしていた。
「軍学校も食堂以外の飲食が禁止でさ、その代わり、食堂の貸し切りができたんだ。もちろん、みんなが食い終わった後でな。でも、キリエのやつ、ニクマルに目え付けられてたからさ。シュナイダーがいるなら許可は出さんっ、とか言われて。休日以外の外出も禁止だったから、どうしようかって話してたら、あいつ今度は食堂に忍び込むとか言い出してよお。結局、女子に殴られ、ニクマルに殴られ、罰として反省文レポート五十枚分」
思い出すとまた笑えてきて、ペンダは口元をにやにやさせた。ヒメもにこにこする。
「やんちゃだったんだ」
「ただの悪ガキだよ。でも、格好良かったぜ。やるって言ったら絶対やる、有言実行の塊だったんだ」
「憧れてたの?」
特に悩むことなく頷いていた。
「今でも、勝てる気がしねえよ」
それなのに、キリエは首を振った。
おれなんかまだまだだよ。
あの時の笑顔がふと脳裏に浮かんで、ペンダは笑うのをやめた。
あの時は再会の喜びの方が強くて、他のことに頭が回らなかった。だが思い返すと、軍学校の頃のキリエは自他ともに認める優等生で、同じセリフを言わせてもあんな陰りはなかった。
その原因を、おそらくペンダは知っている。
「ペンダ?」
ヒメが覗き込んでくる。
「どうしたの?」
「いや……」
キリエがヒメに対して、ペンダとは別の心を開いているのは明らかだった。それはペンダがヒメに対して持っている感情とは全く異なる。
「なんでもねえよ」
躊躇は一瞬だった。ペンダは笑ってごまかした。
これ以上二人を近付けたくはなかった。
たとえキリエにその気がないのだとしても、今のペンダがキリエに敵わないのは目に見えている。
ペンダはパン籠をヒメに渡すと、手を振った。
「じゃ、部屋に着いてから開けろよ。余ったら冷却魔法な」
「あ、上着は」
「明日返してくれ」
「ん、分かった。おやすみ」
ヒメが手を振り返してくれる。偶然、廊下には他に誰もいなかった。今だけ、たったこの瞬間の表情だけは、ペンダしか知らない、ペンダだけのもの。そのことにひそかな充足感を覚え、ペンダはヒメの柔らかな笑みをしっかり目に焼き付けてから踵を返した。ささやかなご褒美に胸を弾ませ、部屋に戻る。先に戻ったはずのキリエはいなかった。
「ニクマルに捕まってんのかな……」
なんだかんだ言って、キリエはヨアヒム先生のお気に入りだった。休憩室でカードでもしているのかもしれない。
それに、ヨアヒム先生も気にしているのだろう――
「…………」
いたたまれなくなって、ベッドの上に転がった。なにをやっているのだろうと自問自答する。ヒメへの想いは自分と彼女の間の話であって、キリエは全く関係がない。むしろ、キリエは応援してくれさえいる。それなのに、つまらない自尊心とやきもちからキリエをないがしろに扱ってしまった。少なくとも、ペンダの心情的にはそうしてしまった。
「あーあーあーあーっ」
ひどい自己嫌悪にのたうつ。がんがんと壁に頭を打ち付けた。
「なあ、キリエ。俺、どうしよう」
「何が?」
昨夜も、ペンダはベッドでごろごろとしていた。
「俺、すっげえ勘違いしてた」
「だから、何が」
「ヒメのことだよ」
唇を尖らせると、キリエはしらけた顔をした。
「別に、ヒメは知らないんだから、気にすることないだろ」
「やっ、そりゃそうなんだけどよお、なんかきまり悪いっつーか……」
キリエは眉根を寄せ、自分のベッドに座る。
「意味わかんね」
「だあって、忘れられねえんだよーっ!」
衝撃だった。
普段は人形とまで言われるくらいに大人しい彼女が、カッ! と目を見開き、歯を剥きだして、あんな無茶な突貫をするなんて、誰が予想できただろう。いや、できなかったはずだ。皆が息を呑んでいた。魔法兵の詠唱が止まったのは、彼女が巻き込まれるのを恐れたからではない。
負の気を迸らせ刀を振るう姿は鬼気迫っており、凄惨で、しかも鮮烈だった。
枕に顔を埋めながらぼそぼそと言うと、キリエはふーんと口角を吊り上げた。
「随分と気にするんだな?」
「笑うなあ!」
枕を投げると、キリエはひょいと避け、ここに一つの仮説があると指を立てた。思わず床に飛び降りて正座をしていた。
「な、な、なんだ?」
「特に接点はないのに気になる、気が付くと彼女がいないかと目で追っている……それは」
「それは?」
びしいっ、と指を突きつけられた。
「恋だ!」
「ええええええええええええっ!?」
ところが、言われてみるともうそうとしか考えられなくなってくる。今朝、特編隊の構成が発表されたときには、心臓が高鳴ってうるさいほどだった。そして、その後の顔合わせは、キリエがこっそりと手を回してくれていたおかげで、すぐに仲良くなることができた。
それなのに。
「俺の方だよ……まだまだなのは」
恋愛感情とは人を狂わせるものだ。まだ好きだと自覚したばかりなのに、こんなにも嫉妬を抱いてしまうのは、そのせいに違いない。
がばりと起き上がると、ペンダは宣言した。
「言おう!」
このまま嫌な人間でいたくはなかった。それは、ヒメにみっともない部分を見せたくないという見えから来ているのかもしれないが、とにかくこのままではいられなかった。
自分のためにも。ヒメのためにも。そして、キリエのためにも。
今一番、寄り添う相手が必要なのは、キリエのはずだ――
「つか、あいつおせえな……」
「いいか? 厨房から死角になっている所を狙うんだ」
食堂に戻ってくると、ペンダはそう小声でヒメに囁いた。
「例えば、あそこ。あの端の列。あそこはよく使うんだ」
「あっち?」
「ああ」
大量の人員を支える食事処であるから、混雑時には複数の台が設置されて配給を行う。そのうちの一つを指さして、二人は人混みの中をさりげなく進んでいった。そして、用意されていたパンをペンダはバスケットごとさっと掴んだ。次々と押し寄せる隊員たちの対応に追われて、配膳係は誰も気づかない。ヒメはちらりと厨房の方をうかがっていたが、予想通り特に何の反応も見られなかったようだった。
「よし。じゃあ、ちょっと持って」
柱の陰に移動すると、ペンダはヒメに籠を渡し、制服の上着を脱ぐ。それで籠を包むと、ヒメにも脱いでもらってさらに上から隠した。こんもりと大きな白い包みはあからさまに怪しく、ヒメは訝しげに問う。
「本当にこれでいいの?」
「ああ。まあ、見てろって」
最後の関門は食堂の出入り口に立っている通称門番だ。ペンダは堂々と包みを小脇に抱えて歩き出す。歩きながら、誰にも気取られないように意識を手の先に集中させ、低く呟いた。
「命じる」
空気中の魔法素が微かに揺れ動いた。
門番をじっと見据えたまま続ける。
「パンの匂いはしない。これはただの服だ」
特にこれといった目に見える変化はない。だが、確かな手応えを感じて、ペンダはにやりと結句を唱えた。
「欺け」
「お前、また脱いでんのか?」
いきなり門番が話しかけてきて、ヒメがびくりとしてペンダを見た。ペンダは笑って、今日のスープも旨かったといつものように返した。
「なんで、お替りさせてくんねえんだよ」
「料理長に言ってくれ。おれぁ、無理だ」
門番は快活に笑って、二人に手を振った。
食堂から離れてから、ヒメは少し興奮したようにペンダの服を引っ張った。
「ね、今の何?」
きらきらと見上げてくるヒメに一瞬どきりとしつつも、ペンダは何食わぬ顔で答える。
「事前に、こいつはすぐに服を脱ぐっていう印象を付けておくんだよ。ほら、そうすりゃ段々慣れてきて怪しくなんて思わなくなるだろ? そしたら、あとはもう顔パスっつーわけ。ロオヤーはただの保険だ」
「へええ。考えてるんだね」
すごいすごいと拍手され、つい胸を張ってしまう。ヒメは本当に純粋に褒めてくれるから、嬉しくて格好つけたくなってしまうのだ。だが、ヒメが自分をどう思っているのかも同時に分かってしまって、ペンダはヒメのそんな所が好きでもあり、嫌いでもあった。
「軍学校の時もしてたの?」
「え? いや、俺はしてねえよ? やってたのは寧ろキリエの方」
「キリエが?」
ヒメは目を丸くする。次第に好奇心が顔に表れだし、ペンダは僅かに後悔した。せっかく自分に興味を持ってもらう機会だったのに、ふいにしてしまった。それでも、瞳を輝かせて待っているヒメを見たらその期待に応えてあげたくなって、つい話しだしていた。
「軍学校も食堂以外の飲食が禁止でさ、その代わり、食堂の貸し切りができたんだ。もちろん、みんなが食い終わった後でな。でも、キリエのやつ、ニクマルに目え付けられてたからさ。シュナイダーがいるなら許可は出さんっ、とか言われて。休日以外の外出も禁止だったから、どうしようかって話してたら、あいつ今度は食堂に忍び込むとか言い出してよお。結局、女子に殴られ、ニクマルに殴られ、罰として反省文レポート五十枚分」
思い出すとまた笑えてきて、ペンダは口元をにやにやさせた。ヒメもにこにこする。
「やんちゃだったんだ」
「ただの悪ガキだよ。でも、格好良かったぜ。やるって言ったら絶対やる、有言実行の塊だったんだ」
「憧れてたの?」
特に悩むことなく頷いていた。
「今でも、勝てる気がしねえよ」
それなのに、キリエは首を振った。
おれなんかまだまだだよ。
あの時の笑顔がふと脳裏に浮かんで、ペンダは笑うのをやめた。
あの時は再会の喜びの方が強くて、他のことに頭が回らなかった。だが思い返すと、軍学校の頃のキリエは自他ともに認める優等生で、同じセリフを言わせてもあんな陰りはなかった。
その原因を、おそらくペンダは知っている。
「ペンダ?」
ヒメが覗き込んでくる。
「どうしたの?」
「いや……」
キリエがヒメに対して、ペンダとは別の心を開いているのは明らかだった。それはペンダがヒメに対して持っている感情とは全く異なる。
「なんでもねえよ」
躊躇は一瞬だった。ペンダは笑ってごまかした。
これ以上二人を近付けたくはなかった。
たとえキリエにその気がないのだとしても、今のペンダがキリエに敵わないのは目に見えている。
ペンダはパン籠をヒメに渡すと、手を振った。
「じゃ、部屋に着いてから開けろよ。余ったら冷却魔法な」
「あ、上着は」
「明日返してくれ」
「ん、分かった。おやすみ」
ヒメが手を振り返してくれる。偶然、廊下には他に誰もいなかった。今だけ、たったこの瞬間の表情だけは、ペンダしか知らない、ペンダだけのもの。そのことにひそかな充足感を覚え、ペンダはヒメの柔らかな笑みをしっかり目に焼き付けてから踵を返した。ささやかなご褒美に胸を弾ませ、部屋に戻る。先に戻ったはずのキリエはいなかった。
「ニクマルに捕まってんのかな……」
なんだかんだ言って、キリエはヨアヒム先生のお気に入りだった。休憩室でカードでもしているのかもしれない。
それに、ヨアヒム先生も気にしているのだろう――
「…………」
いたたまれなくなって、ベッドの上に転がった。なにをやっているのだろうと自問自答する。ヒメへの想いは自分と彼女の間の話であって、キリエは全く関係がない。むしろ、キリエは応援してくれさえいる。それなのに、つまらない自尊心とやきもちからキリエをないがしろに扱ってしまった。少なくとも、ペンダの心情的にはそうしてしまった。
「あーあーあーあーっ」
ひどい自己嫌悪にのたうつ。がんがんと壁に頭を打ち付けた。
「なあ、キリエ。俺、どうしよう」
「何が?」
昨夜も、ペンダはベッドでごろごろとしていた。
「俺、すっげえ勘違いしてた」
「だから、何が」
「ヒメのことだよ」
唇を尖らせると、キリエはしらけた顔をした。
「別に、ヒメは知らないんだから、気にすることないだろ」
「やっ、そりゃそうなんだけどよお、なんかきまり悪いっつーか……」
キリエは眉根を寄せ、自分のベッドに座る。
「意味わかんね」
「だあって、忘れられねえんだよーっ!」
衝撃だった。
普段は人形とまで言われるくらいに大人しい彼女が、カッ! と目を見開き、歯を剥きだして、あんな無茶な突貫をするなんて、誰が予想できただろう。いや、できなかったはずだ。皆が息を呑んでいた。魔法兵の詠唱が止まったのは、彼女が巻き込まれるのを恐れたからではない。
負の気を迸らせ刀を振るう姿は鬼気迫っており、凄惨で、しかも鮮烈だった。
枕に顔を埋めながらぼそぼそと言うと、キリエはふーんと口角を吊り上げた。
「随分と気にするんだな?」
「笑うなあ!」
枕を投げると、キリエはひょいと避け、ここに一つの仮説があると指を立てた。思わず床に飛び降りて正座をしていた。
「な、な、なんだ?」
「特に接点はないのに気になる、気が付くと彼女がいないかと目で追っている……それは」
「それは?」
びしいっ、と指を突きつけられた。
「恋だ!」
「ええええええええええええっ!?」
ところが、言われてみるともうそうとしか考えられなくなってくる。今朝、特編隊の構成が発表されたときには、心臓が高鳴ってうるさいほどだった。そして、その後の顔合わせは、キリエがこっそりと手を回してくれていたおかげで、すぐに仲良くなることができた。
それなのに。
「俺の方だよ……まだまだなのは」
恋愛感情とは人を狂わせるものだ。まだ好きだと自覚したばかりなのに、こんなにも嫉妬を抱いてしまうのは、そのせいに違いない。
がばりと起き上がると、ペンダは宣言した。
「言おう!」
このまま嫌な人間でいたくはなかった。それは、ヒメにみっともない部分を見せたくないという見えから来ているのかもしれないが、とにかくこのままではいられなかった。
自分のためにも。ヒメのためにも。そして、キリエのためにも。
今一番、寄り添う相手が必要なのは、キリエのはずだ――
「つか、あいつおせえな……」
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